木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

ソラマメの苗作り

2023年10月16日 05時13分55秒 | 耕作放棄地

昨晩は大雨だった。確か、予報も下り坂で雨模様とのことだったので、精度抜群。スーパーコンピューターのおかげか否かは存じないが、下駄を飛ばしての予測とは大違いである。さて雨が降ると農作業は困難だ。雨後の畑はジュクジュク、耕土は触れない。従ってやれる作業も限られてくる。本日はソラマメの苗作りに挑戦することにした。昨日の記事で概要はお解りかと思うが、本年バージョンで苗作りに励んでみようと思う。先持ってご理解いただきたいのが、作業の分別である。ソラマメの栽培開始には2種類の手法があって、個々人の選択による。①畑への種の直まき、②苗を作って移植、の方法論だ。子狸は後者の手法に頼っている。

種子は2袋購入した。1袋に12個の粒が封入されていたから、全部で24個だ。24個分のビニールポットを準備し、土を盛った上で1粒づつを埋め込んでいく。この際、留意するのが種の向き、いわゆる「お歯黒」が地下へ、反対側が地上へと向きを整え、種子の半分ぐらいで按分する。向きを誤ると発芽しないのでご注意を。子狸も何度失敗したことか。

画像展開が上述の埋め込み作業だが、お歯黒が目視出来ない状態となってるでしょう。これで正解なのです。要注意なのが鳥害、特にカラスには留意して下さい。何処からともなく現れ、種子をついばんでしまいます。発見されないような工夫が必要です。子狸の場合、黒いパレットを重ねて見つかりにくいようにしています。ネットを被せるのも効果的かも。野鳥類は足や羽が絡まるので、糸やネットを極端に警戒します。

発芽までには少々の時間が掛かりますが、程なく若い芽が生じてくるでしょう。苗の成長を根気よく待って、概ね15~20センチ位の大きさに成長したら、予定場所に移植します。この手法のプラス面は、苗の植え込みとなるので欠損株が生じない事でしょう。一列縦隊、綺麗に並んだソラマメの茎群は見事な景観です。

祭り太鼓は土の中、当地の箴言ですが伝統の教えは守れたようです。後は気長に発芽と苗の成長とを待つことに。ソラマメの移植が終わる頃にはエンドウの準備が待っています。エンドウも同じマメ科の野菜、場所取りで苦労する面もありますが、収穫はほぼ同じ頃、機嫌良く摘み取りたいものです。

 

 

 

 

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祭り太鼓は土の中

2023年10月15日 05時14分09秒 | 耕作放棄地

村の秋祭りは10月の第三土日である、つまり来週だ。米の収穫も終わり、豊作の喜びを神に感謝しお礼の意味を込めて宴を設ける・・・・・そんな風習が長年続いているのだろう。舞台は建水分神社、ただ神社が高台のため地車奉納が受けられない。其処で神様が神輿に乗って麓の広場へとお出かけになり、そこで奉納を受けられる。一寸特殊な形態だ。この秋祭りに関してだが、当地には不思議な箴言が存在する。「祭り太鼓は土の中」なる言葉だ。直接的には意味不明かと思われるが、実はソラマメの種蒔き時を教えた言葉である。つまり村の秋祭り時には、ソラマメは土の中にあらねばならない。秋祭り前に種蒔きしとけよ・・・・・との教えなのだ。

先人達の知惠かと思われるが、種蒔きはいついつ・・・・との表現では無く、皆が楽しみの秋祭りに関連づけたのが見事かと思う。忘れにくい表現で、我々もその恩恵に与っている。さて肝心のソラマメだが、畑への直まきと苗作りとの2種類の手法が存在する。子狸は後者で、秋祭り少し前にスタンバイする。今年は未だなので、画像は昨年のだがご覧頂ければ幸いかなと。

この手法の留意点は野鳥対策、とりわけカラス等には要注意だ。権兵衛さんが種蒔きゃカラスがほじくる・・・・・・・と童歌にも歌われるようにカラスの食害は激しい。連中に見つからない工夫が必要なようだ。子狸は画像のようにパレットに隠すような方法論を採用している。黒色と言うこともあり、今まではうまく難を逃れている。どうやらカラスにも発見しづらいようだ。

ソラマメは名前のとおりでマメ科の野菜、連作障害が出やすい植物だ。従って、マメ科の野菜は基本的にマメ科を栽培していない耕地を選択せざるを得ない。これが困難で毎年苦労する。しかも時期的にエンドウの種蒔きと前後しており、場所取りの熾烈な競争が。連作障害を避けるには、マメ科を栽培した耕地は数年間空ける必要性がある。しかしながらそれだけの余裕が無いのが実情、最低限度の手法は連続栽培としないことだ。多少の弊害はやむを得ないだろう。

今年も既に種子は購入した。天候を見て、ポット苗の準備に入る予定だ。昨年同様、黒パレットを活用してカラスを欺こうと思っている。うまくいくかどうかは運次第の面もあるが、まあ大丈夫でしょう。収穫予想は来年の5月頃、長期戦の栽培だ。霜や雪害にも要注意かな。

 

 

 

 

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彼の置き土産

2023年10月14日 06時41分41秒 | 耕作放棄地

数年間、共に活動を続けた例の若き挑戦者O氏だが、どうやら転勤先へと去った模様だ。彼が耕作していた畑だが、雑草が伸び放題、耕作放棄地に近い状況だった。諸事情あったのか、耕作どころの話では無かったようだ。「長老」も、別れの挨拶すら無かったなあ・・・・・・と嘆いていた。遠方への転勤や彼女とのロマンス等もあり、超多忙であったのだろう。それにしても仲間達への別れの一言ぐらいはあって欲しかった。現代っ子と言えば言えないことも無いかも知れないが、残念だ。

彼の置き土産である耕地を少しづつ耕して元に戻そうとしている。耕作放棄地の状態は回復しなければならない。大きめの雑草は刈払機で刈り取ったが、根株や固まった土壌などまだまだ手の入りが必要だ。本来の自分の栽培物もあり、なかなか手が回りかねるのが実情だが、ボチボチの取り組みだ。彼の栽培物もそうだ。残念だが刈り取ってしまったハヤトウリなど、彼にとっては初めての挑戦だったろうに、無念な最後となってしまった。

ただどうしても撤収できない物も残っている。画像の品がそうだが、青い小さな花が咲いており、蝶や昆虫の来訪もある。彼らの憩いの場であり食卓でもあるようだ。生命の根源ともみられ、流石に撤収をためらった。花が枯れ落ちるまでは残しておこうかと思案している。続いてもう一つの品、これは長老の畑を借用して栽培していたようだが、花なのか実なのか不明だ。余りにも綺麗なので、長老も残しているのではと推測している。

O氏は挑戦欲が強くて、新たな分野へのチャレンジが多かった。従来の仲間達と異なって、名前を聞いたことも無いような植物が折々に見られたものだ。青い花と赤い実のような品もそうで、名称すら解らない。確かハーブとかミントとか言ってたようだが、記憶が曖昧だ。

彼には秘めた大望があった。ミャンマーの地に渡り、彼の地で農業を起業したい・・・・・現代っ子とは思えぬ野望かも知れないが、挑戦欲には敬意を表したい。但し、別れの挨拶すら忘れるようでは難しい状況かも。人間としての立ち居振る舞いが求められるのは、何処の地域でも国でも同じ事でしょう。最少限度の品位保持には留意されるのが望ましいかと、老婆心からの忠告でした。

 

 

 

 

 

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秋ジャガの芽生え

2023年10月13日 05時11分05秒 | 耕作放棄地

ジャガイモは年に2回栽培が可能である。いわゆる「二期作」だ。春ジャガが2月頃の植え付け、6月頃の収穫。秋ジャガは9月頃の植え付け、12月頃の収穫が一般的だ。仲間達も挑戦するのだが、秋ジャガに取り組む者は少ない。理由は明確かと思う。ジャガイモはナス科の所属、春ジャガは当然に選択、その後の夏野菜はナス科に所属する物が多い。一言で言うと、春から夏にかけ畑はナス科だらけと成ってしまうのだ。ナス科の野菜は連作が困難、耕地の空きが無くなってしまう傾向が強い。秋ジャガの栽培は好ましいのだが、耕地の余裕が無いとの事情がある。

画像は「大御所」の秋ジャガ畑だが。かわいらしい幼苗が育っているでしょう。面積の制約はあるものの、見事秋ジャガの栽培にこぎ着けた模様です。秋ジャガへの挑戦者は少ないのか、種苗店でも種芋を販売されるのは短期間、見逃しがちです。子狸も油断して種芋を入手し損ねてしまいました。挑戦予定だったのに。彼は春ジャガの残りを備蓄していた模様で、種芋は自家入手でした。品種は「アンデスレッド」、インカ帝国の原種に近い品種のようです。少し小振りの赤色のジャガイモで、仲間内では人気の高い品種、とりわけ「大御所」にはお気に入りのようです。

発芽にも成功したようで、欠損株は無い模様。数量的には僅かなようですが、年末には掘り出せるでしょう。既に春ジャガの備蓄は消費しきった状態かと、例え僅かでもジャガイモが入手出来れば冬場の食生活も豊かになるでしょう。仲間達の畑を覗いてみると、ジャガイモの栽培にチャレンジ中なのは大御所のみのようです。他の仲間達は上述の事情か、子狸のように種芋の入手に失敗した事情でしょう。大御所のように春ジャガの一部を種芋候補として備蓄しておけば良かったのですが。

ただ春ジャガと秋ジャガとでは栽培品種が異なるようで、選択が難しいですね。一般論ですが、春ジャガにはダンシャクやメークインの品種を、秋ジャガにはデジマやキタアカリの品種を選択される事例が多いようです。彼のアンデスレッドは両期に耐えうる希少な品種のようで、選択の価値ありかなと。一度チャレンジ為さって見て下さい。但し、収穫量は少なめですので予めご了解を。

 

 

 

 

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アブラナ科の野菜達

2023年10月12日 04時55分22秒 | 耕作放棄地

冬野菜の種蒔きを行ってかれこれ1ヶ月程になる。状況はどうなのだろう、と気になる存在だ。とりわけアブラナ科の野菜達が気がかりだ。ご承知のように、アブラナ科の野菜達は害虫に狙われやすい。幼苗時に彼らの食害に会うと全滅しかねない。従って、異論はあろうかとも思うが、消毒を行う事にしている。使用薬品はマラソン、1000倍~2000倍に希釈しての利用だ。それも幼苗時に1~2回限定、範囲はアブラナ科のみに絞っている。件の冬野菜達だが、上述のように対処してきた。

<キャベツ>

凡そ1ヶ月の経過、それなりに大きくなって来た。状況を鑑みると、葉には穴ぼこの状態が見られぬことも無いが、比較的に軽微で済んでいる。この状態なら、以後、農薬使用無しでも生存可能であろう。問題は幼苗時なのだ。幼苗時をうまく乗り切ってくれたら概ね大丈夫、体力も付いて少々の病害虫には耐えられるのだ。

<ハクサイ>

現況を画像でご紹介しておこう。種蒔きして概ね1ヶ月経過のアブラナ科の野菜達です。この段階まで達すると、まあ心配は不要でしょう。肝心の消毒も1回のみだった。拘りのある方は農薬使用に躊躇されるが、これが若しも無農薬栽培だったら穴ぼこだらけの骸骨状態とも為りかねない。収穫までには数ヶ月の時間があるので、農薬成分も抜けてくれるだろう・・・・・と期待している。ちなみに商品作物だったら、農薬不使用ではまず不可能でしょうね。

<カブ>

<ダイコン>

注意すべきは、この1ヶ月の程の間に「間引き」が必要なんだが、例によって見計らってる内に対応遅れとなってしまった。種蒔きを程よく行うのは困難だ。多くは蒔き過ぎ状態となりがちで、間引き無しでは密植状態となり成長不全となってしまう。画像でも過密でしょう。このタイミングとなったら間引きも困難です。実施するにはもう少し早めの幼苗時が望ましいでしょう。

<ダイコンとカブ畑、少々過密でしょう>

他の野菜達も大きくなりつつある。秋冷期に入って遅々とした歩みとはなっているが、着実な成長のようだ。これから2ヶ月余り、正月前には収穫可能かと期待を寄せている。瑞々しいダイコンやハクサイなど、鍋物の王者達が静かな実りを確実に進めているようだ。木枯らしの吹きまくる頃、暖かい鍋料理は欠かせぬアイテムですね。

 

 

 

 

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