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東宝映画「ALWAYS三丁目の夕日」を観てきました。
西岸良平原作マンガの実写版です。
「現代に通じるテーマとメッセージを持った最高の娯楽作品」というふれ込みのようです。
マンガではスズキオートの店主が主人公ですが、映画では主人公はハッキリしていません。
また、主人公であるはずの鈴木さんもキャラが違う・・・。
マンガの実写版として期待していくと、あれ、ちがうなぁ という気持ちになりますよ。
でも、時代背景は昭和30年代初期という設定で、マンガと同様に、ほのぼのとした雰囲気を感じることができます。
この映画の見せ所は、ストーリー・役者の演技は当然ながら、背景セットも見応えがあるという点でしょう。
私も昭和30年代に生まれ、この時代が幼年期にあたっていたため、映画のセット風景をおぼろげながら記憶しています。
チンチン電車、オート三輪車、真空管式の白黒テレビ、氷式の冷蔵庫、駄菓子屋、駄菓子屋のくじ(「スカ」)、などなど。
ストーリーは、最初、何だか盛り上がりに欠けるなぁと思っていたのですが、後半、ジワリジワリと盛り上がってきます。
終わったときは、目頭に熱さを感じていました。
この時代の貧しいながらも幸せな家庭をうまく演出しています。
やっぱり、家庭(家族)だよなぁ。
社会の大きな(うねりのある)流れにのっかった社会の最小構成単位である家庭の一つひとつの中に人々は存在し、それを基盤として、あらゆる社会的営みがあるのです。(訳わからんゾ)
この映画では時代のうねりを直接的に現していません。
しかし、そのうねりの一時点「場面」を昭和30年代の背景として忠実に再現しています。
この場面を観ることにより、みる者は今の時代との比較をし、そしてうねりを実感させることができます。
このうねりを実感させることも、感動に繋がっているのでしょう。
懐古趣味でしかないといえばそうですけど・・・。
きっと、私よりもご年配の方は、「あの頃は良かった!!」と思われているでしょう。
「あの頃」を見たい方は、ぜひこの映画をご覧ください。
その頃のいろいろな思い出が彷彿としてきるはずですよ、きっと。