徒然刀剣日記

刀剣修復工房の作品・修復実績と刀剣文化活動のご紹介

隕鉄鍛えの研ぎ味

2016-01-04 22:38:33 | 刀身研摩
年末年始と年を跨いで作業するのが日課となっている近年、今年も例外なく年越し工作をおこないました!(厳密に言うと、年越しの瞬間は、お茶を取りに居間へ行ってしまい、笑ってはいけない番組を見てしまいました・・・「オオツカ、アウト~」。)



何度も何度も、砥石を変えたり研ぎ方を変えたりして、様子を見ています。



粗い砥石を使った時の印象は、柔らかいイメージでしたが、研ぎが進むに従ってカサカサ感が気になり始めました。内曇の頃には乗りが悪くなり、何度やり直しても眠~い感じになります。



隕鉄が練り込まれているということですが、炭素の移行により刃中で低炭素化が起きているのか、ニッケル成分による影響なのか・・・定かではありませんが、現代刀とはちょっと違った研ぎ味です。

研究は、まだまだ続きそうです。







というわけで、連日徹夜作業の末に刀身の研磨作業が完了しました!



いつもながら薄化粧です。



若干相州伝を狙いました!



当工房への研磨のご依頼は、外装修復のついでに・・・というのが圧倒的多数のため、今回のように研磨のみのご依頼は稀なケースです。



この度の刀身研磨は、大変勉強になりました!

ゆっくりしている暇はありません。次の修復作業に、取り掛かりたいと思います。

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