「切らずに治す脳卒中」日本脳神経血管内治療学会前々会長ブログ
第31回日本脳神経血管内治学会学術総会会長のブログ
会期:2015年11月19日~21日(無事終了しました)




昨日の山陽新聞朝刊の県内版に岡山大学でのパイプライン(血流変更ステント)治療が紹介されました。
最先端治療を郷土の患者さんに安全に提供すべく、スタッフ一同頑張っている姿を取材していただきました。
これからも、皆で協力して地域医療に貢献していきたいと思います。



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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第九回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載で、今回が最終回です。
今回の題材は、岡山での学術集会です。
今年の秋に岡山で開催予定の「JSNET2015岡山」を念頭に置いて書いていますが、広島でのStroke2015では、会場設備と分散に関して不評の声をお聞きしたので、岡山での開催にちょっと不安を覚えてしまいました。
地方都市で学会を開催させていただく意義と、学会のクォリティ、そして参会者の利便性との狭間で悩みを抱えながらの文章です。
それでは、昨日(2015.3.31)の拙文をご紹介します。


岡山での学術集会

  皆さんは学会(学術集会)にどのようなイメージをお持ちですか。学会とは、学問や研究の従事者が、研究成果を発表し、その妥当性を議論する場です。先週は広島市で日本脳卒中学会Stroke2015が開催されました。
 参加者が6千人を超える大きな会で、地方都市では十分な設備を持った単一会場がなく、複数のホテルや公共施設を使用しての分散開催となりました。残念ながら、設備的な問題と会場間の移動の不便さもあり、参加者の中には不評の声もあったようですが、脳卒中治療の最新の情報を勉強してきました。
 私自身は、重要な指定講演を二つこなし、多くの先生方と交流できて、非常に有意義でした。また海外の友人に久しぶりに会うことができ、桜が開花した広島城を散歩しながら、一時の休息を楽しみました。広島の夜の街はプロ野球・広島東洋カープの開幕と重なったせいか、大にぎわいで、岡山との差を感じてしまいました。岡山もイオンモールができて、昼はかなりにぎわっているのですがね。
 学会開催があると、都市には大きな経済効果があると言われています。全国各地からの参加者が宿泊し、合間には観光を、そして夜は飲食を楽しみます。私も学会で各地を訪れるのは楽しみです。学会を主催する機会を得ることはそうそうないのですが、岡山大では多くの先生が会長として、各種学会を開催しています。私も今年の11月に、日本脳神経血管内治療学会を主催する栄誉を得て、2千人を超える参加者の来岡を見込んでいます。
 脳血管内治療は急速に進歩してきた最先端治療ですが、まだまだ発展が続いています。この革新技術を岡山での学会から発信したいと考えています。そして、全国からの参加者に学術のみならず岡山の魅力を楽しんでいただけるよう、企画を進めているところです。

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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第七回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回の題材は、大学病院です。
一般の方々には大学病院って敷居が高いと思われているようなんですよね。
地元岡山の皆さんに、少しでも岡大病院の役目をご理解いただきたいという想いで、文章をしたためてみました。
それでは、昨日(2015.3.17)の拙文をご紹介します。


岡山大病院の役目

皆さんは大学病院にどのようなイメージをお持ちでしょうか。最先端治療、教育研究機関、あるいは、敷居が高い、白い巨塔…。大学病院には、臨床・研究・教育の三つの重要な役割があると言われてきました。
 医師は当然、目の前の患者さんを救うことが、本能的に最重要課題です。一方で、将来的に多くの患者さんを救うような研究(現在iPS細胞の研究が有名です)、さらに、医師や看護師などの医療人の教育も大切なことは言うまでもありません。特に大学病院ではこれらの役割が強調されています。
 ただし、軽症の病気で大学病院を受診されるのは「敷居が高い」かも知れませんし、教授以下大勢のスタッフで回診する様は「白い巨塔」を容易に想像させます。さすがに最近はありませんが、以前は患者さんから真顔で「モルモットにされたりしないですよね?」と尋ねられたこともありました。私たちも多くの臨床治験を行っていますが、安全性と患者さんの権利は守られていますので、どうぞご心配なく。
 岡山大病院では「高度な医療をやさしく提供し、優れた医療人を育てます」をモットーとしています。臓器移植に代表される高度先進医療を数多く行いながら、研究・教育面でも実績をあげてきました。
 私たちが脳血管内治療を行っているIVRセンターでは、エックス線などの画像をもとに体内の病変部を確認しながら、カテーテルといった特殊な器具を使用して「切らずに治す」治療を行っています。体に傷跡が残りませんし、高い治療効果が期待できます。また、治療中や治療前後の体の負担も少なく、心と体に優しい最先端治療です。
 皆さんも、地元の岡山大病院の果たす役目をご理解いただいて、うまく活用してくださればと思います。


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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第六回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回の題材は、備前焼です。
皆様、ご存知の通り、岡山を代表する焼き物です。
今回は、是非、備前焼を、そして自分のことを褒める文章を書いてと某氏に売り込まれて?!書いちゃいました。
誰にそそのかされたかは、文面を見れば一目瞭然です。
私が言いたかったのは、「備前焼の心は無心なり」なのですが・・・集中して無心になるところがカテーテル治療にも通じるという部分でね。

それでは、昨日(2015.3.10)の拙文をご紹介します。


備前焼の心

 皆さんは備前焼にどんなイメージをお持ちでしょうか? 岡山を代表する焼き物、伊部の地に千年以上続く日本最古の焼き物、素朴で自然な普段使いの焼き物、美術品としても価値のある焼き物…。 数年前から、縁あって備前焼作家の伊勢崎紳さんとお付き合いさせていただいています。年齢も同世代で、家族ぐるみで交流を深めています。時々、紳さんの窯を訪ねて、「土ひねり」をします。
 紳さんに誘われて、ろくろを回してみたところ、はまってしまいました。ろくろに向かうと、〝無心〟になり、集中して精神が研ぎ澄まされるような感覚に浸れます。ほんの短い時間ですが。その瞬間が自分にとっては大変貴重な時間で、紳さんにお願いしては教えを請うています。
 焼き物の世界は奥が深く、私なんかはその表面で遊ばせていただいているだけです。しかも肝心の焼きの部分は窯元任せですので、大切な備前の土や窯を使わせていただけるだけでも、申し訳ないと思いつつ、それでも、ついついろくろに向かう自分がいます。
 全国、そして時には海外からのゲストを岡山にお迎えした時に、お邪魔して皆でわいわい言いながら、そして紳さんの講釈を聞きながら、備前焼に親しむのも楽しいものです。間違いなく、皆さん、喜んで帰られますし、数カ月後に自分の作品ができあがって届いた時の満足感は特別なものです。皆さんも郷土の備前焼、楽しんでみませんか?
 いつもお世話になってばかりなので、8日は紳さんと娘さんをサッカーJ2ファジアーノ岡山の開幕戦にご招待しました。過去、紳さん親子が来場した試合は負けないという無敗伝説があるのです。結果は3-0! 見事に勝利。1万人超えのスタジアムの雰囲気も最高! 紳さん、年間数試合と言わず、全試合来てくださいね!




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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第五回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回の題材は、サッカーJリーグファジアーノ岡山です。いよいよ今週末にJリーグが開幕します。
我らがファジアーノ岡山はホームに岐阜FCを迎え撃ちます。
シーズン開幕前のサポーターのドキドキ・ワクワク感を文字にしたつもりです。
これから、秋までハラハラ・ドキドキのサッカーシーズンに突入です。

それでは、昨日(2015.3.3)の拙文をご紹介します。


 サッカーを、そしてファジアーノ岡山を愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか? このフレーズにピンと来てくださった方は、相当のサッカー通です。そう、この文言は往年の名番組「ダイヤモンドサッカー」の冒頭での金子勝彦アナウンサーの決まり文句をまねたものです。
 さて、いよいよ今週末から2015年サッカーJリーグ開幕です。09年からJ2に参入したファジもいよいよ7年目のシーズンです。これまで、地方都市岡山からJ1を目指す新興チームとして、順位を徐々に上げてきましたが、昨年は終盤に失速してプレーオフ出場を逃がし、J2には後から上がってきた松本山雅FCにJ1昇格で先を越され、サポーターとして悔しい思いをしました。
 プロスポーツ文化のなかった岡山に結成されたサッカークラブですが、Jリーグの「スタジアム観戦者調査2014」によると、J1、J2の全40チームの中で「地域コミュニティー貢献度」は5位と上位にランクされています(ちなみに1位は松本)。さらなる地域密着、そして観客動員平均1万人超えを目指しています。
 今季はチーム史上初となる元日本代表の加地、岩政選手が加わり、長澤徹新監督の下、精力的な練習でチーム力を上げてくれているようです。ファジの選手たちは決して個人能力が突出しているわけではありません。でも、全員守備・全員攻撃で、常にひたむきで、泥臭く、一生懸命最後まで走り抜きます。
 開幕戦は8日(日)午後2時キックオフ。相手はラモス瑠偉監督率いるFC岐阜です。今年は序盤戦で強敵相手の闘いが続きますが、スタートダッシュで、J1昇格という目標を達成してもらいたいものです。皆さんも岡山で一つになるべく応援に行きましょう。シティライトスタジアム(略称Cスタ)へ!


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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第四回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回の題材は、山陽新聞です。最近の”言論”と”テロ”の問題について、そして自分自身が文章を書く時に気をつけるよう、自戒の念を込めています。
ちなみに、家内からは、掲載させていただいている新聞に「ローカルの・・・」とは失礼ではないの?と注意されました。
私としては良い意味で使っているつもりであり、太っ腹の山陽新聞は「全然大丈夫です!」と掲載に到っております。

それでは、昨日(2015.2.24)の拙文をご紹介します。

ローカルの山陽

 皆さんの新聞に対するイメージはどのようなものでしょうか?
高校生のころ、ある国語の先生が「新聞は、論説のアサヒ、スクープのヨミウリ、そしてローカルの山陽!」と解説し、この最後のところでわれわれはドッとうけていました。岡山ではやっぱり山陽新聞ですものね。
 縁あって、このようなコラムを書かせていただいていますが、言葉の重みを最近とみに実感しています。昔から「ペンは剣よりも強し」と言われ、特に〝欧米先進国〟では言論の自由は尊重されてきました。
 しかし、パリであのような事件が起こってしまいました。テロによる暴力は決して許されるものではありませんが、他者への配慮を欠いた「度を超えた風刺」はマスコミとして、自らの首を締めるものではないでしょうか? 福島の原発事故に対しても日本人の怒りを買うような風刺をしていました。サッカー日本代表GK川島選手の手が4本だったり、相撲力士の足が3本になったり。おそらく、それもフランス特有の文化なのでしょうが、現在のグローバルな世界の中で、「表現の自由は無制限な自由ではない」ことを肝に銘じるべきだと思います。
 宗教や文化の違いから民族間の対立が目に付きますが、ペンが剣を導かないよう、世界規模で考えていただきたいものです。
 翻って、自分がものを書く際に、正確で有用な情報を伝えるべく、また偏見や差別的表現のないよう、慎重に推敲(すいこう)しているつもりです。
 砂漠のテロ犯人の脅迫ビデオさえもが世界中で簡単に視聴でき、新聞を読まずともネットを通じて情報が満ちあふれている時代となりましたが、「ローカルの山陽」が、郷土の声を代表する真面目な新聞として、これからも発展されることを願っています。


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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第三回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回は、再び脳卒中の話題です。ちょうど今週末2/21(土)に市民公開講座「岡山医療フォーラム」があり、この中で脳卒中のお話をする予定なので、その告知も兼ねています。岡山駅から歩いて5分の会場ですので、岡山在住でご興味のある方はどうぞお越しください。

それでは、昨日(2015.2.17)の拙文をご紹介します。


脳卒中を知ろう

 脳卒中(脳血管障害)の「FAST」という標語をご存じですか? これは「FACE=顔のまひ、ARM=腕のまひ、SPEECH=言葉の障害、TIME=発症時刻の確認と直ちに119番」で、脳卒中の主要症状と緊急性を表し、啓発に使われています。
 脳卒中は、突然発症し急激に悪化するのが特徴で、主なものに脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがあります。死亡率が高く、命が助かっても大きな後遺症が残り、寝たきり・要介護の原因となる恐ろしい病気です。
 脳梗塞は、脳の血管が詰まって脳の神経細胞が障害される病気で、多くは半身まひ、ろれつ困難、失語症(言葉が思うようにしゃべれない、また人の言うことが理解できない)などを発症します。詰まった血管の範囲が広ければ重症となります。詰まった血管がすぐに流れ出し(再開通)、運良く症状が短時間で回復した場合「一過性脳虚血発作」と呼ばれ、脳梗塞の前触れとしての危険信号です。
 脳出血は、高血圧などが原因で傷んだ小血管が破れて脳内に出血する病気で、さきほどの脳梗塞と同じような症状に加え、頭痛が認められることが多いと言われています。脳出血も出血量が多い場合には重症で、生命に関わります。
 くも膜下出血は、脳の主要血管にできた動脈瘤(りゅう)が破れて発症し、激烈な頭痛が特徴的で、「痛い脳卒中」と呼ばれます。一方で、半身まひなどは少なく、重症例では当初から意識を失い昏睡(こんすい)状態となる、最も致死率の高い脳卒中です。
 2月21日(土)午後2時から岡山市の岡山国際交流センター2階国際会議場で市民公開講座「岡山医療フォーラム」が開催されます。この中で、脳卒中についてお話しする予定ですので、ご興味のある方はご参加下さい。入場無料、予約不要です。





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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第二回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回は、世界で最も盛んなスポーツ・サッカーと、私の人生を捧げる地元岡山のフットボールクラブ・ファジアーノ岡山についての話題です。
サッカー好きがよく使う表現「私の身体には〇〇色の血が流れている!」(〇〇には自分が応援するクラブのチームカラーが入ります)
と言うわけで、私の身体にはワインレッドの血が流れています!

それでは、昨日(2015.2.10)の拙文をご紹介します。


Challenge1

 皆さん、スポーツはお好きですか? 私は高校時代にサッカーを始めて以来、35年続けています。Jリーグ以前のスタジアムは閑古鳥が鳴いており、日本代表のワールドカップ(W杯)出場は夢のまた夢という時代から、自分がプレーするだけでなく、日本代表を応援してきました。そして、Jリーグが発足しサッカー人気も急上昇しました。
 日本代表が初めてW杯出場を果たした1998年フランス大会には、当時留学していたスイスから日本の3試合の応援に行きました。ヨーロッパ在住中は、大好きなバルセロナをはじめとして多くのサッカー観戦をしてきました。帰国後も、日韓、ドイツW杯やクラブ世界一決定戦(トヨタカップ)などビッグゲームを生で見てきました。
 でも、何かが自分には欠けていました。そうです。自分たちのチーム、「おらが街のチーム」です。そこへ登場したのが、ファジアーノ岡山でした。2004年のチーム結成後トントン拍子に地域リーグを勝ち上がり、09年にはJリーグ昇格を達成しました。私は試合中に頭部を強打して脳しんとうになった選手を診察したことから、08年からチームドクターの一員となり、同時に熱烈なサポーターとなりました。
 ファジアーノ岡山の理念は「子供達に夢を!」です。昨年は「100年続くクラブのDNAのために」をスローガンにJ1昇格を目指して闘いました。結果は8位と目標には届きませんでしたが…。今年は「Challenge1」。スタジアムで1万人のサポーターが一つになり、岡山の皆さまと共に「次の1」、つまり「J1」にふさわしいクラブとなることを目指すという思いが込められています。
 皆さんも、わが街のチーム「ファジアーノ岡山」をスタジアムに応援に行きませんか? チームを鼓舞し、後押しするスタンドの一体感は素晴らしいですよ!



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岡山ローカルの山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」に、この2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日に執筆することになりました。2015.2.3がその初回でした。
自分の専門分野である「脳神経血管内治療」について、一般の方々にも理解しやすいように書いたつもりです。
折角ですので、このブログにも、原文を載せて、皆さんにご紹介したいと思います。


「脳神経血管内治療」
岡山大病院脳神経外科・IVRセンター准教授
杉生 憲志

 「脳神経血管内治療」をご存じですか? カテーテルなどの特殊な器具を使用して、レントゲン(X線)透視下に、血管の中から脳や脊髄など神経の病気を治す最新治療です。
 従来、脳の病気はわれわれ脳神経外科医が開頭術を行って手術的に治療していましたが、血管内治療であれば、開頭することなく、切らずに脳の病気を治すことが可能です。
 最新治療と書きましたが、日本でも通常の治療が難しい病変に対して、1980年代から苦肉の策として行われてきました。90年代後半になり、器具や機材の開発・改良に伴って、治療の有効性・安全性が格段に進歩し、2000年代以降急速に普及しつつあります。
 私自身は1987年に脳外科医となり、91年から血管内治療に携わってきました。当時は、一般脳外科診療の中の一部門として開頭術の片手間に血管内治療も行うような状況でした。歴史的にみると、日本では脳外科医が行うことがほとんどですが、欧米では放射線科の中で神経疾患を専門に扱う「神経放射線科医」が主流でした。
 私は幸運にも、ジュネーブ大神経放射線科に3年間留学し、世界最先端の知識と技術を学ぶことができました。帰国後は、血管内治療を専門として岡山大脳外科と関連病院で多くの患者さんの治療に当たってきました。「血管内治療」は患者さんの体に優しい最新治療ですが、最新機器が必要であり、医師にも高度の技術と経験が要求されます。私はこの治療を天職と考え、教育と普及に尽力していく所存です。
 ◇筆者紹介(すぎう・けんじ)専門は脳卒中治療、中でも脳血管内治療。久留米大医学部を卒業し、岡山大脳神経外科入局。1997年からスイス・ジュネーブ大に留学。帰国後岡山大に勤務、2012年から現職。15年度日本脳神経血管内治療学会会長。08年からサッカーJ2ファジアーノ岡山チームドクター。総社市出身、岡山市在住。51歳。


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