今週は講演会が続いています。
元々、人前でお話するのは苦にしていませんし、少しでも多くの皆様に自分が好きでやっている専門領域のことを聞いて頂ける機会を与えられるわけですから、嬉しいものです。
火曜日は岡山市内で主に神経内科の先生方を中心とした「岡山脳卒中エキスパートセミナー」という会で「急性期脳梗塞に対する血管内治療」と題してお話しました。
脳梗塞急性期の最も有効な治療としてt-PA静注療法が知られていますが、t-PA静注療法が無効であったり、種々の理由でt-PAが使えない患者さんを救う治療として血管内治療に大きな期待がかかっています。しかし、2013年の国際学会(International Stroke Conference 2013 Honolulu)で血管内治療の有効性が否定される臨床研究が立て続けに3つ報告されました。これは、我々血管内治療医にとって衝撃的だったため、ホノルル・ショックと呼ばれてきました。この下りは、以前「脱ホノルル・ショック」として記載しました。(2015.2.13)
実は、岡山大学では神経内科の先生のご理解もあって、ホノルル・ショック後も、治療効果が期待できそうな患者さんに対しては、積極的に血管内治療を行ってきました。阿部康二教授をはじめとする岡大神経内科の先生方は、実臨床での血管内治療の有効性をずっとサポートしてくれたわけです。今回は、その神経内科の先生方の前で、堂々と血管内治療の有効性が認められたInternational Stroke Conference 2015 Nashvilleでのホットな話題とともに、岡大での成績をお話できて、大変光栄でした。
信頼してくれる内科医とともに働ける幸せを感じて、また頑張ろうという気になりました。神経内科の先生方、いつも本当にありがとうございます。
あぁー、まだこの場でISC 2015のまとめをしていませんね、そのうちに・・・
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