「切らずに治す脳卒中」日本脳神経血管内治療学会前々会長ブログ
第31回日本脳神経血管内治学会学術総会会長のブログ
会期:2015年11月19日~21日(無事終了しました)




昨日は、私の52回目の誕生日でした。
あいにく、神戸へ出張中であり、夜の食事会で同席の皆さんに祝っていただきました。
全国の血管内治療の指導的立場にある面々です。
皆さん、どうもありがとうございました。

そして、毎年恒例なのですが、ジュネーブ留学時代の恩師である、Rufenacht教授からもお祝いメールをいただきました。

留守中の我が家には、両親からも電話があったそうで、
両親をはじめ、私の愛する家族にも感謝です。

本当に、良き師、素晴らしい仲間、そして家族と、周囲の方々に恵まれて、何とかここまでやってこられたと実感しています。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第四回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回の題材は、山陽新聞です。最近の”言論”と”テロ”の問題について、そして自分自身が文章を書く時に気をつけるよう、自戒の念を込めています。
ちなみに、家内からは、掲載させていただいている新聞に「ローカルの・・・」とは失礼ではないの?と注意されました。
私としては良い意味で使っているつもりであり、太っ腹の山陽新聞は「全然大丈夫です!」と掲載に到っております。

それでは、昨日(2015.2.24)の拙文をご紹介します。

ローカルの山陽

 皆さんの新聞に対するイメージはどのようなものでしょうか?
高校生のころ、ある国語の先生が「新聞は、論説のアサヒ、スクープのヨミウリ、そしてローカルの山陽!」と解説し、この最後のところでわれわれはドッとうけていました。岡山ではやっぱり山陽新聞ですものね。
 縁あって、このようなコラムを書かせていただいていますが、言葉の重みを最近とみに実感しています。昔から「ペンは剣よりも強し」と言われ、特に〝欧米先進国〟では言論の自由は尊重されてきました。
 しかし、パリであのような事件が起こってしまいました。テロによる暴力は決して許されるものではありませんが、他者への配慮を欠いた「度を超えた風刺」はマスコミとして、自らの首を締めるものではないでしょうか? 福島の原発事故に対しても日本人の怒りを買うような風刺をしていました。サッカー日本代表GK川島選手の手が4本だったり、相撲力士の足が3本になったり。おそらく、それもフランス特有の文化なのでしょうが、現在のグローバルな世界の中で、「表現の自由は無制限な自由ではない」ことを肝に銘じるべきだと思います。
 宗教や文化の違いから民族間の対立が目に付きますが、ペンが剣を導かないよう、世界規模で考えていただきたいものです。
 翻って、自分がものを書く際に、正確で有用な情報を伝えるべく、また偏見や差別的表現のないよう、慎重に推敲(すいこう)しているつもりです。
 砂漠のテロ犯人の脅迫ビデオさえもが世界中で簡単に視聴でき、新聞を読まずともネットを通じて情報が満ちあふれている時代となりましたが、「ローカルの山陽」が、郷土の声を代表する真面目な新聞として、これからも発展されることを願っています。


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日曜日は、懇意にさせていただいている日本画家の森山知己先生の個展にお邪魔してきました。
森山先生は日本画家なのですが、科学的な探求心が素晴らしく、またお話も上手で、各地で開かれる講演会も盛況です。
先生は伝統的な日本画を、科学的に、そして一般人にもやさしく理解できるよう、色々な普及活動に努められています。

2012年には尾形光琳の「紅白梅図屏風」を当時(江戸時代)の技法を研究した上で再現され、その制作の模様をNHKが特集して、大きな話題となりました。
金箔をバックに、中央を黒銀の”川”がうねり、脇を梅が固める構図の「紅白梅図屏風」を見られた方もいらっしゃると思いますが、長らくその黒銀の部分をどのように描いたのか謎に包まれていたものを、科学的な根拠と推測から、先生が当時の技法そのままに再現されたのです。
http://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/index.html

先生は”琳派”の再現に満足することなく、次の制作に取り組まれました。
それは、墨を使った作品で、一昨年には私も先生のアトリエにお邪魔して、ちょっとだけいたずら書きをさせていただいたりもしました。
そのような中で、私の専門である脳や脳の血管を先生にデザインしていただく企画を、厚かましくもお願いしてみました。これはまったく私の遊び心からのお願いでしたが、好奇心が旺盛な先生はすぐに快くお引き受けくださいました。そして、お忙しい中を岡大病院まで実際の手術を見学に来ていただき、この度完成したものをご披露くださいました。
いかがでしょうか?プロが見れば脳の血管と一目瞭然ですが、歌舞伎の隈取(くまどり)のようにも見える秀逸のデザインです。


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昨日は、市民公開講座「第14回岡山医療フォーラム」で一般市民の皆さんに、「脳血管障害(脳卒中)とその最新治療」という題でお話をしてきました。

会全体のテーマが、「血管と疾患」ということで、私の後に、岡大循環器内科・中村一文先生、岡大慢性腎臓病対策腎不全治療学・杉山斉先生がそれぞれ、心臓病と腎臓病のお話をされました。

会の冒頭挨拶で難波正義岡大名誉教授から「市民の皆さんにわかりにくい講演をしたら医師免許をとりあげですぞ!」と激励のお言葉をいただいてスタートしましたが、何とか私の医師免許は参会くださった皆様の暖かいご支援のお陰様で剥奪されずにすみました。

私の方からは、脳卒中に対する最新治療、特に「切らずに治す」血管内治療をメインにお話しました。
自分の得意分野ですので、なるべく噛み砕いてやさしくお話したつもりです。
何人もの私の担当患者さんが参加してくれてて、会終了後にはいつもと逆に私の方が激励を受ける始末でした。

中村先生からは、心臓がメインのお話でしたが、心臓も脳も、特に血圧をコントロールすることが予防に重要と言うことを強調され、また家庭血圧をきちんと測る習慣をつけるよう指導されており、勉強になりました。

杉山先生からは、「がん・心臓病・脳卒中」が日本の三大国民病と言われているが、慢性腎臓病は全国で1330万人と推定され、新たな国民病だという衝撃的なお話を伺いました。

自分の専門外のことは、詳しくないダメ専門医なので、他科の先生のお話は大変勉強になりました。
(家内からはいつも「自分の子供の病気もわからないで、どこがお医者さんと言えるの!」と馬鹿にされておりますので・・・)

これからも、地道に勉強しよっと!


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昨日は、第7回岡山t-PA研究会に出席してきました。
t-PAとは、tissue plasminogen activator(組織プラスミノゲン活性化因子)のことで、血栓(血の固まり)を溶かす薬です。
脳梗塞は脳の血管が詰まることが原因ですが、t-PAを投与(静脈注射)すると、t-PAの作用で血栓が溶けて、詰まっていた血管が再開通し、脳梗塞にならずに回復する、或いは脳梗塞に陥る部分が少なくてすみ症状が良くなると期待されます。
ただし、発症から早い時間で投与しないと、うまく再開通できても、すでに脳の神経細胞が死滅していれば症状の回復が期待できないばかりか、逆に出血性の合併症を引き起こすこともあります。
このt-PA静注療法は、米国で脳梗塞発症後3時間以内の超急性期例に対する有用性が証明されて、急速に普及しました。そこから遅れること約10年後の2005年に日本でも正式に認可されました。今から10年前のことですが、当時はマスコミも含めて、「脳梗塞に対する夢のような薬が登場した!」ともてはやされました。残念ながら、”万能薬”ではないのですが、t-PA静注療法は5-6割の患者さんには有効であると言われています。2012年からは発症4.5時間以内の患者さんに使えるように適応が拡大され、急性期脳梗塞の患者さんに対して、まず第一に行うべき治療です。

さて、昨日の岡山t-PA研究会では、t-PA静注療法の有効性をいかに高めるか、またt-PA静注療法が無効だった患者さんに脳血管内治療をいかに早く追加するか等々、岡山県の脳卒中に関係する先生方の発表を拝聴して、意見交換してきました。
そして、特別講演では日本医科大学神経内科教授 木村和美先生の「脳梗塞急性期に対する血栓溶解療法の現状と新たな展開」を拝聴しました。木村先生は2004年から倉敷にある川崎医科大学の神経内科に赴任され、2006年から脳卒中科の教授として一昨年まで岡山県のみならず全国の脳卒中研究を牽引する活躍をされてきた先生です。特に、このt-PA静注療法に関しては、日本のトップの先生です。最新のt-PA静注療法の知見に加えて、脳血管内治療の有効性が先週の米国での学会で認められたこと、現時点ではとにかく治療を早く行うことが重要と強調されました。私にとっても、非常に共感できる内容で、大変勉強になりました。
実は、先生は私の1級上の熊本大学サッカー部出身で、学生時代はお互い存じ上げていなかったのですが、非常に親しみやすいお人柄です。昨日も、研究会終了後は岡山大学神経内科教授阿部康二先生に連れられて、木村先生を囲んで意見交換会をし、いつものように楽しく過ごさせていただきました。東京に行かれても持ち前のバイタリティで大活躍をされていることがよくわかりました。東京での先生のさらなるご活躍を祈念するとともに、時にはこうして岡山に来て頂いて、引き続きご指導いただきたいと思います。木村先生、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
昨日は写真を撮るのを失念していました・・・残念。

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昨日は、Web講演会で高血圧と脳卒中についてお話してきました。
座長は心臓病センター榊原病院循環器内科主任部長の廣畑敦先生が務めてくれました。
廣畑先生は岡大サッカー部の名GKで、サッカーを通じて旧知の仲です。

Web講演会は、目の前のカメラに向かってお話するのですが、
聴衆の方はテレビというかコンピューター画面を遠隔で見られているので、
こちらからはもちろん見えませんし、冗談を言っても反応もわからず、非常にやりにくいものです。
このような殺風景な会議室で、二人カメラに向かって、モニターを見ながらお話しています。


今回は「高血圧・血圧変動と脳卒中」に関して30分ほどお話しました。
血圧が高くなればなるほど、脳卒中になりやすいこと、さらに最近は血圧の変動にも注目が集まっていて、変動が大きい人ほど、危険と言う話です。
高血圧は脳卒中だけではなく、廣畑先生ご専門の心臓病でも、発症率・死亡率を高めることがよく知られており、最新の高血圧治療ガイドライン(2014)に沿って、厳格な治療が必要となることを解説しました。数字で言うと、病院での測定(診察室血圧)で140/90以下を、家庭血圧では135/85以下を目標に、さらに、脳梗塞や心筋梗塞予防のために、血液をサラサラにする「抗血栓薬」を服用中の方は130/80以下を目指すのが、最新のガイドラインです。
今回は主に開業医の先生向けの講演でしたが、お忙しい中、聴講してくださった先生方は、どれくらいいらっしゃったのかまったく不明です。また後日、内容に関してもフィードバックをいただいて今後の糧にしたいと思っています。今回は私の得意な「切らずに治す脳卒中」ではなくて、その前の”脳卒中予防”についてのテーマでしたので、内科的な高血圧のことに関しても色々と調べたので、自分自身大変勉強になりました。このような機会を与えていただき、感謝しています。
これからの時代はこのようなWeb講演会が増えることが予想されますが、本音を言えば、顔と顔を向き合わせてお話できる従来の講演会がいいですね。

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山陽新聞の夕刊コラム「一日一題」の第三回目が昨日掲載されました。2月から3月にかけての2ヶ月間、毎週火曜日の連載です。
今回は、再び脳卒中の話題です。ちょうど今週末2/21(土)に市民公開講座「岡山医療フォーラム」があり、この中で脳卒中のお話をする予定なので、その告知も兼ねています。岡山駅から歩いて5分の会場ですので、岡山在住でご興味のある方はどうぞお越しください。

それでは、昨日(2015.2.17)の拙文をご紹介します。


脳卒中を知ろう

 脳卒中(脳血管障害)の「FAST」という標語をご存じですか? これは「FACE=顔のまひ、ARM=腕のまひ、SPEECH=言葉の障害、TIME=発症時刻の確認と直ちに119番」で、脳卒中の主要症状と緊急性を表し、啓発に使われています。
 脳卒中は、突然発症し急激に悪化するのが特徴で、主なものに脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがあります。死亡率が高く、命が助かっても大きな後遺症が残り、寝たきり・要介護の原因となる恐ろしい病気です。
 脳梗塞は、脳の血管が詰まって脳の神経細胞が障害される病気で、多くは半身まひ、ろれつ困難、失語症(言葉が思うようにしゃべれない、また人の言うことが理解できない)などを発症します。詰まった血管の範囲が広ければ重症となります。詰まった血管がすぐに流れ出し(再開通)、運良く症状が短時間で回復した場合「一過性脳虚血発作」と呼ばれ、脳梗塞の前触れとしての危険信号です。
 脳出血は、高血圧などが原因で傷んだ小血管が破れて脳内に出血する病気で、さきほどの脳梗塞と同じような症状に加え、頭痛が認められることが多いと言われています。脳出血も出血量が多い場合には重症で、生命に関わります。
 くも膜下出血は、脳の主要血管にできた動脈瘤(りゅう)が破れて発症し、激烈な頭痛が特徴的で、「痛い脳卒中」と呼ばれます。一方で、半身まひなどは少なく、重症例では当初から意識を失い昏睡(こんすい)状態となる、最も致死率の高い脳卒中です。
 2月21日(土)午後2時から岡山市の岡山国際交流センター2階国際会議場で市民公開講座「岡山医療フォーラム」が開催されます。この中で、脳卒中についてお話しする予定ですので、ご興味のある方はご参加下さい。入場無料、予約不要です。





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今日は京都に行ってきました、と言ってもトンボ帰りでしたが。
京都大学脳神経外科の血管内治療を見学にお邪魔したのです。
初めて京大病院に足を踏み入れましたが、さすが!立派な病院でした。
隣の芝は青いと言いますが、玄関からして何だか岡大よりもずっと広くてきれいに感じました。

京都大学では石井暁先生を筆頭に今日は10人のチームで血管内治療を行ってて、
脳動脈瘤治療を2件見学したのですが、10人が一斉に血管内治療に参加する様は壮観でした。
昨年末に、京都に講演会にお招きいただいて、その後の懇親会で楽しく飲み交わしたメンバーがチームワーク良く、テキパキと働いていて感心しました。
石井先生とは昔からの仲良しですが、素晴らしい手技を見せていただきました。
治療後は石井先生と新潟大学から京大に国内留学中の長谷川仁先生と京大病院の職員食堂でランチを食べて、そのまま岡山に新幹線で帰ってきました。岡大でも治療がありましたので・・・


冬の京都をゆっくり散策でもしたかったのですが、そういう訳にもいきません。
短い時間でしたが京大病院訪問、楽しく、有意義で、色々と勉強になりました。
石井先生、長谷川先生、そして京大チームの皆さん、ありがとうございました。
また、遊びに行かせて下さい。

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昨日は知り合いの備前焼作家のお宅に家内とお邪魔してきました。
久し振りにろくろを廻して、我が家での普段使い用にと、お湯のみ、お皿、花瓶などをひねってきました。
ろくろって神経が集中できて、本当に楽しく、かつ真剣なひとときを過ごせました。
これらの作品が焼き上がって来るのが楽しみです。窯出しは5月頃かな?


制作のあとは二家族で夕食を楽しみました。
チーズ好きの作家のために、家内が本場スイス仕込みのチーズフォンデュを料理して、皆で楽しく鍋を囲みました。スイスでは各家庭ごとにオリジナルのチーズの配合があって、「お袋の味」があるのですが、家内のチョイスはグリュイエールとエメンタールの絶妙の組み合わせで、奥様にもレシピを紹介して喜んでいただけたようです。
我が家も備前で楽しい週末となりました、ありがとうございました。


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ホノルル・ショックってなぁに?と言われる方もいらっしゃると思います。まずは、ホノルル・ショックについて説明しましょう。

脳梗塞超急性期で、脳の主幹動脈(太い重要な血管)が閉塞(詰まること)してしまった患者さんには、現在世界中で、t-PAという血栓溶解薬(血栓:血の固まりを溶かす特殊な薬)を静脈注射する治療(t-PA静注療法)が普及しています。日本には2005年に導入され、当初は発症から3時間以内、現在では4.5時間以内の患者さんに使えることになっています。この時間的要素に関しては、t-PA静注療法が遅れて行われると、半身麻痺などの症状が回復しないばかりか、逆にt-PAの副作用である脳出血の危険性が高まることが知られています。また、患者さんの状態によっては時間は間に合っていても、ルール上t-PAを使用できないこともあります。さらに、t-PAは魔法の薬ではなく、t-PAをうまく使用しても効果がない患者さんは約4割程度いると言われています。このような、t-PA静注療法ができない、あるいは無効な患者さんに対して、脳血管内治療に期待が集まったのは当然の流れといえるでしょう。

脳血管内治療では、カテーテルを動脈から挿入して、脳の血管閉塞部位に進めて行き、そこから特殊な器具を使用して血栓を回収して閉塞部を再開通させ、脳梗塞に陥らないよう助ける治療です。血栓溶解薬t-PAを使用しないため、出血の危険性が低いと言われており、発症後8時間以内に使用するよう定められています。もちろん、早ければ早いほど有効性が高くなることは言うまでもありません。

さて、ホノルル・ショックですが、簡単に言うと、t-PA静注療法単独とt-PA静注療法+血管内治療のどちらの成績が良いかを比較した試験が海外から相次いで報告され、その中でも大きな3つの試験すべてで、血管内治療の有効性が否定されました。この報告がすべて2013年にホノルルで開かれた学会(International stroke conference: ICS2013)で発表され、我々血管内治療医にとっては、良い治療と信じてやってきた血管内治療の成績が良くないと否定された訳ですから、ショックに感じて、その学会がホノルルで開催された会なので、ホノルル・ショックとなったのです。

さて、前置きが長くなりましたが、ホノルル・ショックと同じ学会、ICS2015が現在米国で開催中で、その中で血管内治療の有効性を示す研究報告が相次いでなされました!
2年前にダメだったものが何故今になって?と思われる向きもあると思いますが、脳血管内治療は急速に進歩している分野であり、この2年間の間にも、血栓を安全で効果的に回収できる器具が新たに開発され、使用可能となっています。もちろん、我々術者の経験や技量も向上していますので、成績は良くなっています。実は、ホノルル・ショックの時に使われている血栓回収器具は、もう古くてほとんど使われていません。今回のICS2015の研究で使用されている血栓回収器具は、新しく、安全性・有効性ともに高いものです。このわずか2年の間での器具、そして技術の進歩に敬意を表するとともに、血管内治療の有効性がきちんとした研究で示されたことに感激しています。これでやっと、ホノルル・ショックから抜け出せる・・・と言うことです。

長くなりましたので、今回の結果はまた後日ゆっくりと・・・
とりあえず、本日は脱ホノルル・ショックということで。


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