11月18日 (日曜日)
何回か聞いた笑える手紙の話が載っている。
教授の元に教え子から便りが届いた。
「先生 お元気ですか/
我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」。
艶っぽい話である。いや、そうではないらしい。
〈手紙を受けとった教授は・・柿の書き間違いと気づくまで
何秒くらいかかったか〉。
▼茨木のり子さんの詩『笑う能力』の書き出しを引いた。
ああ「柿」と書きたかったのね-。
教え子の思いを推し量り、口元に笑みを含んだ人も多いだろう。
誰もが覚えている赤っ恥の苦みを重ね合わせることで、
色づく「姉」は無事に笑いの種となったわけである。
===============
他にも
「次の会にはぜひお越し下さい。枯木も山の賑わいですから」
おっとっと それは老人の謙遜語で
若者が年上のひとを誘う言葉ではない
着飾った夫人たちの集うレストランの一角
ウエーターがうやうやしくデザートの説明
「洋梨のパパロワでございます」
「なに 洋梨のパパア?」
~~~~~~~~~~~
ポエム
若い娘がだるそうに喋っていた
あたしねぇ ポエムをひとつ作って
彼に贈ったの 虫っていう題
「あたし 蚤かダニになりたいの
そうすれば二十四時間あなたにくっついていられる」
はちゃめちゃな幅の広さよ
ポエムとは
~~~~~~~~~~~~~~~
言葉の脱臼 骨折 捻挫のさま
いとをかしくて
深夜 ひとり声たてて笑えば
われながら鬼気迫るものあり
ひやりともするのだが そんな時
もう一人の私が耳もとで囁く
「よろしい
お前にはまだ笑う能力が残っている
乏しい能力のひとつとして
いまわのきわまで保つように」
はィ 出来ますれば
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
山笑う
という日本語もいい
春の微笑を通りすぎ
山よ 新線どよもして
大いに笑え!
気がつけば いつのまにか
我が膝までが笑うようになっていた
・・・・・・・・
何回か聞いた笑える手紙の話が載っている。
教授の元に教え子から便りが届いた。
「先生 お元気ですか/
我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」。
艶っぽい話である。いや、そうではないらしい。
〈手紙を受けとった教授は・・柿の書き間違いと気づくまで
何秒くらいかかったか〉。
▼茨木のり子さんの詩『笑う能力』の書き出しを引いた。
ああ「柿」と書きたかったのね-。
教え子の思いを推し量り、口元に笑みを含んだ人も多いだろう。
誰もが覚えている赤っ恥の苦みを重ね合わせることで、
色づく「姉」は無事に笑いの種となったわけである。
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他にも
「次の会にはぜひお越し下さい。枯木も山の賑わいですから」
おっとっと それは老人の謙遜語で
若者が年上のひとを誘う言葉ではない
着飾った夫人たちの集うレストランの一角
ウエーターがうやうやしくデザートの説明
「洋梨のパパロワでございます」
「なに 洋梨のパパア?」
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ポエム
若い娘がだるそうに喋っていた
あたしねぇ ポエムをひとつ作って
彼に贈ったの 虫っていう題
「あたし 蚤かダニになりたいの
そうすれば二十四時間あなたにくっついていられる」
はちゃめちゃな幅の広さよ
ポエムとは
~~~~~~~~~~~~~~~
言葉の脱臼 骨折 捻挫のさま
いとをかしくて
深夜 ひとり声たてて笑えば
われながら鬼気迫るものあり
ひやりともするのだが そんな時
もう一人の私が耳もとで囁く
「よろしい
お前にはまだ笑う能力が残っている
乏しい能力のひとつとして
いまわのきわまで保つように」
はィ 出来ますれば
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
山笑う
という日本語もいい
春の微笑を通りすぎ
山よ 新線どよもして
大いに笑え!
気がつけば いつのまにか
我が膝までが笑うようになっていた
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