<カバー写真は、少年光くんシリーズです。>
皆様残暑お見舞い申し上げます。
波佐見も、熱風おさまる気配なしですが、我が家は特にばてることもなく、なんとか暮らしています。
今日は、光くんのシュウ酸カルシウム結石症のその後について、書いておきたいと思います。
結論からいえば、どうにか手術を回避しながら、様子を見る状況が続いています。というか、、様子見で済んでいます。このまま深刻な状態にならずに年齢を重ねられたらいいなぁと祈るばかりです。
時系列で説明しますね。
光くんの膀胱に結石が溜まりはじめたのは、もう若いころでした。
波佐見に落ち着いた直後(2020年6月)のこの記事中で、光くんが、エコー検査をした際、「いやだあ!」と緊張してお腹に思いっきり力を入れたことで、おしっこが石ごと飛び出し、その結果、結石が8割がた減ってしまったことを書きました。石がぽろぽろ出たのを目撃して、その場にいた皆が感動したものです。動物が本来もつ自然の力ってすごいなって。
「とにかくできるだけ水分を取らせて、結石が微小なうちにどんどん排出されるように促すこと、それしかありません。心臓病もあるので、手術はしたくないですから。」と先生に言われて、フードを水でふやかすことは勿論、あちこちに水入れを置いて、散歩の帰りには必ず家の外の水栓から飲ませる、みたいにしてきましたが(スイカ作戦もね!)、、、光くんは、じゅーくんのようには水がぶ飲みはしないので、全然足りないのでしょうね。3年たって、またじわじわと結石の量が増え、エコーで見ると、ばっさばっさと塊状になって揺れているのが見えました。ちなみに、エコーもレントゲンもあれからまた何度もしているわけですが、それ以来、おしっこ飛び出しはないのです。
今年5月のエコー画像です。結石が多すぎて、砂が舞い上がるように、浮遊しているのが見えますね・・・
3年前のあの光景は奇跡だったのかな・・・。結石は増え続けるばかりで、このままだといつかは、おしっこが出なくなり、手術しか選択肢がなくなるかもしれないと、常に不安を抱えながらの日々でした。
そして、先週半ば、ぱぱが、「光はおしっこがポタポタとしか出よらん・・・」と言い出しました。そういえば、室内のシートでするときも、以前よりは量が少ないです。「いよいよ来る時が来たかもしれん」。
ちょうど心臓の薬をもらうタイミングでもあったので、18日(金)に病院へ。「特に具合が悪そうな様子はなく元気ですが、急にでなくなりました。」と、先生に伝えると、お顔が一瞬こわばりました。「石が尿道まで降りてきて、尿の流れを妨げているかもしれません・・・」
こちらは、犬のオスの泌尿器(尿路系)の図です。(講談社「イラストで見る犬の病気」のp.67を撮影してお借りしました。栗兄ちゃん時代から我が家にあるよい本です。)
石が尿道まで降りた場合、このようになるわけです。(尿道ってこんなに細いのですね。詰まりやすいはずだ。)
別室でレントゲンを撮るといって、先生と看護師さんに連れられて光くんが消えていきました。
ということは、、毎日通院してカテーテルとかを挿入して尿を抜くのかな・・・とかいろいろ考えていると、キャン!という光くんの悲鳴が。そして看護師さんが光くんを抱いて出てきて、
「緊張して怖かったんでしょう、オシッコがじゃーっと飛び出しました!」といって拭いてくれました「もしかして石も出たかもと思ったのですが、それは見つからないんですけどね、、おしっこできたのは良かったです。」
そして、さっそく先生が画像を見せてくれ、石は、膀胱内だけで、尿道にはありませんでした!
皆が胸をなでおろしました!「今からすぐちょっと散歩してきてください。尿がもっと出るかもしれないので」と先生がいうので、すぐ外に出したら、病院駐車場の草にじゃーーっとしました。こんなに勢いよく出るのは数日ぶりでした。先生も、「おお、出ましたかーよかったよかった!もしも石が尿道に降りてきていて、ずっとポタポタしか出なかったならば、、まずはカテーテルを挿入して尿道の石をいったん膀胱に押し戻さないといけないのですが、これが難しくて石の形状によっては途中で引っかかる可能性もあるので(それで尿道が塞がってしまうという意味)できるだけやりたくないです。ましてや、手術は、全身麻酔の負担が大きいので最後の手段です。それでも、やらざるを得なくなる場合もある。私もいろいろ考えてしまっていましたが、すべて回避できてよかった。いったん様子を見ましょう。おしっこの出かたをよく観察続けてください。」
病院に行ったのが18日でしたが、その後、おしっこは無事普通に出ています。
これはつまり、光くんが、3年前と今回と、2回も奇跡を起こしてくれたということかもしれません。前にも書いたように、エコーもレントゲンもその間何回もしているわけですが、、、きっと、膀胱におしっこがたっぷり溜まっていて、しかも、光くんのメンタルがたまたま「やだあーーなにすんだよーー!」とマックスに達してそれが大きな弾みとなり腹圧が強くかかるという条件が揃って、起こりえたことなのでしょう。(エコーは診察台の上でしますので、光くんの様子は見え、押さえつけられても割とじっとしていたりしますが、レントゲンは別室でやりますので見えません。)
ともかく、光くん、がんばりました!!
私とぱぱは、元旦にコロナ陽性になって以来、実は、春からこっちにかけてろくなことがなく(ぱぱは入院・手術もしましたし私も不調やら大失敗やら・・・)、わんこまでか!と思い、光くんが最悪の事態になることもよぎったくらいなので...
おしっこの勢いが戻っただけなんですけどね、それだけでも、思いがけず久々に良いことがあったなって、しみじみ嬉しくなって、光くん、ありがとう、ああ、やっぱりわんこのエネルギーってすごいなと励まされますね。
あと、先生にフードのことを聞きました。
茨城の病院では、ヒルズの尿ケアとロイヤルカナンのPHコントロールだったのですが、こちらの先生になってから、ロイヤルカナンの腎臓サポート(セレクション)に変えていたので、今後もこれでいいかという確認です。ロイヤルカナンには「下部尿路疾患の犬用」と明記されたユリナリーS/Oというシリーズもあるので、それに変えなくてもいいのか、ということを聞きました。そしたら、ユリナリーは成分としてナトリウムの量が多めなので、心臓疾患のある光くんには不適で、それよりも、腎機能を低下させないためにも腎臓サポートがいいと、いろいろ考慮したうえで処方しているということを、詳しい資料を見せてくれてよく説明してくださいました。(注*)
ちなみに、おしっことは関係ないですが、この病院で薦めてもらったサプリ(アンチノール)もずっと続けていて、効果を感じています。体重も、いったん7キロ超えしましたが、今は 6.65kgまで下がりました。
光くんがこの病院と相性が良いのは確かなようです。
兄ちゃん、お水飲もうねーーーーファイトで結石撃退だーーー!!
「ぼくもさ、ぱぱとままが兄ちゃんつれて病院行っちゃったんで、寂しかったけど、一人で良い子でお留守番したんだよ。にーちゃん、がんばってね」
皆さんちにも、ストルバイトだとかシュウ酸もちのお子いますでしょう?どんな具合ですか?
(注*)
使用が推奨されない病態等という項目に
「心疾患
尿量を確保するために必要なナトリウム量が心疾患のリスクとなる恐れがあります。」
と明記されています。
また、ナトリウム含有量は、100gあたり1.25g (腎臓サポートは、0.09g)