誰も書かない「ハリウッド・ハワイ・米国」の本音トーク

Information about Hollywood, Hawaii and the U.S. 

日米共通テレビ番組 / Common TV Programs in the US and Japan

2009-08-31 | 映画・テレビ・まんが


日本でもアメリカでも面白くて視聴率の取れるテレビ番組はどちらかがまねをして放送するのが常である。今回は日本のテレビ局がまねをした代表的なクイズショー「Family Feud (ファミリー・フュード/家族間の争い)」を見学してきた。

以前、TBSテレビ系で放送された関口宏司会の番組「クイズ100人に聞きました」(1979~1992年)のオリジナル版。1976年に初めて制作されて若干、何度かブランクはあったものの現在も続いているアメリカ長寿TV番組の一つである。この quiz show 日米だけでなく、英国、カナダ、オーストラリアをはじめ南米、東南アジア各国でも好評を博している。

スタジオのレイアウト、進行内容は日米全く同じで2家族・グループのメンバーが一人ずつ前に出てきてクイズが始まる前に「握手」をし、100人に聞いた調査結果で最も多かった回答を当てる30分番組である。勝った方のグループ(party) にその点数が加算されていって最終的には1万5000ドル(約150万円)以上の賞金がどちらかにわたる可能性があり、また勝ち抜き戦なので勝ち続ければ番組に出続けられる。司会者によると、今日のテープの放送日はカリフォルニア州内では来年の2月、全米の他地区ではまちまちでテレビ局まかせ。やはり広大な土地の国、独立精神旺盛な国はどこか「寛大・大らか・大ざっぱ」な感じがする。

やたらと軍服を着ているクイズ参加者が多いので隣の年配婦人に聞いたら、国家安全のために働いている軍人を優先的に番組に出す配慮をテレビプロダクションがしているとのこと。さすがアメリカ、頭が下がる。

観客200人の方は前のブログにも書いた通り相変わらず95%以上が WASP。アジア人1人のみ?アパートの管理人の白人女性曰く、本当のところはよく分からないが多分、黒人、南米人、アジア人は仕事が忙しくて1日つぶれるような収録には付き合えない、家庭内ではあまり英語を使わない、言語理解の問題と文化、taste (テイスト/嗜好)の違いなどがあるのではと。3時間で3本撮り。進行のテンポがかなり早く大変気に入った。もう3本くらい付き合えそうな感じである。

現在の司会者は John O'Hurley(ジョン・オハーリー)で関口宏同様、かなり魅力的である。番組はサンセット通りに面しているトリビューン・スタジオ(Tribune Studios /以前KTLAテレビ・スタジオとか、ワーナーブラザース映画スタジオと呼ばれていた)で制作されており、広大なスタジオ棟は1919年につくられただけに品と貫禄がある。

逆に、日本の番組がアメリカにコピーされて有名なのがフジテレビ系の「料理の鉄人」(1993~1999年)、米国名「Iron Chef(アイアン・シェフ/鉄人料理人)」である。

思い出すのが1997年に3時間スペシャルを京都・嵐山で収録するので大阪の米国総領事館から審査員を出してくれと東京のフジテレビから頼まれた。外交官2人を連れて昼過ぎ現場に着くと、桂川にかかる渡月橋のたもとの川原に大きな鉄骨が組まれていてテレビ用観客が約500人座っていた。

日米仏の3国シェフ代表の他、審査委員長が北大路欣也、ゲストが瀬戸内寂聴、中華・フレンチ・イタリアン・日本料理の鉄人陳建一、坂井宏行、石鍋裕、神戸勝彦、道場六三郎、中村孝明、森本正治などで、沢山の有名人と一緒の控え室でたわいの無い話をして相当の時間を費やし、結局ビデオ撮りが終わったのが夜中の11時だった。付け加えておくと、この放送のおかげで領事が日米で有名になって昇進につながった!彼は今でも感謝しているはずである。#YS

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米上院議員テッド・ケネディ / Senator Edward Kennedy

2009-08-27 | 米国事情
    

米国議会 (U.S. Congress) の重鎮、エドワード・ケネディ(Edward M. Kennedy/マサチューセッツ州選出・民主党上院議員 Massachusetts/Democrat)が77才で亡くなったと米国の全メディアが一斉にトップニュースで伝えた。47年間ちかく上院議員 (senator) を務めた米政治の大物である。

この上院議員のことはかなり良く覚えていて、今から20数年前に彼のブレーン(brain) であるスタッフを10名引き連れて京都にやってきた。宿であるスリーシスターズイン別館での記者会見 (press conference) と、同志社大学・相国寺の裏手にあった京都アメリカンセンターでの要職報道関係者との懇談・意見交換 (media briefing & meeting for the exchange of opinions) の場の2つを設定するのが仕事。12月末で雪が降っていてかなり寒かったし、暮れだったので皆忙しい。大変な状況ではあったが何とか無事こなした。

米政府の職員が「身内」にサインをせがむのはご法度。大勢の前で色紙に堂々と1人だけサイン (autograph) をしてもらった。ケネディ議員は嫌な顔もせず、「テッド(Ted/愛称)・ケネディ」と書いてくれた。皆は、特に上司達の米外交官 (diplomat) はそれを見て唖然としていたが、もらった者勝ち。後から彼らもほしがっていた。



たまたまそこにアメリカンセンターを訪れていた米国人留学生 (foreign student) がいた。議員はこの大学生の出身地が同じマサチューセッツ州と分かると、地元に帰ったら「君の両親 (parents) に元気でやっていると伝えてあげる」といって名前を聞いていた。この学生によると後日、ケネディ議員が本当にこの両親に直接電話をかけてきてビックリしたと言っていた。さすが大物議員である。気配りがすごい。また、「一票」も無駄にしない!

余談だがケネディ家と言えば有名なのが、1963年にテキサス州で暗殺 (assassination) された議員の兄ジョン・F・ケネディ大統領(John F. Kennedy)、同じく兄で1968年に暗殺された大統領候補・上院議員のロバート・ケネディ司法長官(Robert Kennedy)。ここロスアンゼルスで大学生をしていた時、愛車のムスタングでウイルシャー通り(Wilshire Boulevard) を運転していたら、通りのアンバセダーホテル (The Ambassador Hotel) に数十台のパトカーが警告ランプとサイレンを鳴らしあわただしくしていた。何事かと思って数分間車を止めて状況を見ていたが何が起こったのか全くわからない。夜の臨時ニュースでロバート暗殺が分かって驚いた。野次馬 (onlookers) がほとんどいなかったので、もう少し現場に長くいればよかった!

「ケネディ家」の歴史 (history) を調べると、この3兄弟のほか映画のストーリーになるような、かなり奇妙 (strange) で悲劇的な (tragic) 事柄がありとあらゆる程でてくる。アメリカ歴史の好きな方に一読を勧める。#YS
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映画・テレビスタジオ と 公開番組 / Movie & TV Studios and Open-to-the-public Program

2009-08-26 | 映画・テレビ・まんが


ハリウッドにはメジャーの映画・テレビスタジオだけでも21もある。誰もがすぐ認識できる「山と☆」のロゴで有名なパラマウント(Paramount)、「WB」ロゴのワーナーブラザース (Warner Brothers)、「地球」のユニヴァーサル (Universal)、「神殿風」の20世紀フォックス(20th Century Fox)、「おとぎの国の城」のデズニー (Walt Disney)、「自由の女神風」のコロンビア (Columbia)、「ライオンの叫び」のMGM (Metro-Goldwyn-Mayer) 等々はパイオニアだが、今は聞いたことがない大手のスタジオがかなりある。現在、ライオンのMGMは完全に消滅しソニー・ピクチャーズと名前を変えてコロンビアと共に日本のソニーが所有している。

今日はその中のパラマウント・ピクチャーズに行って来た。1921年に創設された映画会社だが映画・テレビ・メディアの度重なる再編成で現在はCBSなどが所有している。CBSテレビと世界各国(カナダ、英国など20数カ国)のテレビ局に配給されている人気番組『ドクター・フィル(Dr. Phil)』の1時間トークショー(talk show)のビデオ撮り2本を見学。ホスト役の臨床心理学者(clinical psychologist) フィル・マクグロウ(Phil McGraw) が広範囲な分野から毎回テーマを選んで人生相談方式で番組を進めてゆく。今日のテーマは「学校でのいじめ」と「独身女性の結婚観」について。「いじめ (bullying)」では現在、いじめで悩んでいる親子、過去いじめにあった女性達、いじめをしていた女性などが出演してかなりリアルに演出。2本目の「結婚観」は出演者たちの台本がないせいか、かなり自由に討論、あるいは口喧嘩をする。かなり面白い。それがこの番組の人気の秘訣かも。

なぜか今日の観覧(70~80人)もアジア人は自分以外に全くいない。9割強が WASP である。ウィークデイ(weekday) の時間をのんびり過ごせるのは裕福な、あるいは時間を持て余ました白人だけなのか?あるいは公開番組は WASP に参加特権の慣習があるのか?ハリウッド産業=白人なのか?毎回、大変不思議に思われて仕方がない。#YS


【ハリウッド・スター達から送られてきたマイ・コレクション】

[Autographed pictures and sent by Ms. Diane McBain (ダイアン・マクベイン 1942~ ) , Mr. John Wayne (ジョン・ウエイン 1907~1979) , Ms. Sylva Koscina (シルヴァ・コシナ 1933~1994) , Mr. Van Williams (ヴァン・ウイリアムズ 1934~2016) and Ms. Doris Day (ドリス・ディ 1922~2019) ]


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世界のエンターテイメントの中心地で作られているTV番組 / TV Programs Made in Hollywood

2009-08-10 | ハリウッド


*** 社会勉強のため米国で有名な2つのテレビ番組の公開録画の収録風景を見学してきた。(人気公開番組なので1~2ヶ月以上前からの予約が必要。)

(1)"Rita Rocks" 
《=リタ・ロックス / ドラマの女主人公のニックネーム》 ノース・ハリウッド(North Hollywood) のCBSテレビスタジオ (CBS-Radford Studio) で制作されているコメディ番組。

日本の公開テレビ番組は沢山見ているので同じような雰囲気かなあと思って行ってみた。驚いたのは、スタジオの中は制作スタッフ中心ではなく、aud (=audience / 観客)なのだ。

当日の制作オフの俳優がオーディエンスの世話をする。収録寸前までスタジオ内はこの「世話係」のマイク音とコントロール室・サウンド担当の音楽でかなりやかましい。この100人余りがザワザワわしている中で制作スタッフ(俳優10名を含む約35名)が演技の打ち合わせ、カメラワークなどなどを話合っている。普通だったら演技に集中出来ないだろうが、そこはプロ。どんなにやかましくしてもスタッフは誰も全く怒らないし嫌な顔もしない。監督の「用意!アクション!」でスタジオ内は瞬時に静かになってドラマの収録が始まる。「カット!」の終了と共に又、もとのやかましさに戻る。これを夕方の4時30分から夜の10時すぎの6時間近く繰り返しされると「劇中劇」を観ている感じに陥る。その間、aud 担当の係り7~8人がトイレへの誘導、スナックの差し入れを手際よく行う。一般人・視聴者を大事にするこの姿勢には頭が下がる。

この長~い時間を飽きさせずにするこの俳優のすごいこと。番組PR用に作ったロゴ入りのTシャツを50~60枚、サイン入りの写真や台本10冊余りを観客の飛び入り演技を絡めて上手に配布してゆく。次から次へと止まることがないジョーク。素晴らしいのひとこと。

リタ役に扮しているのがニューヨーク出身の女優ニコール・サリバン(Nicole Sullivan)で、彼女と夫、2人の娘(9才と反抗期のティーン)の一家を中心としたコメディ。何せ30分番組なので台詞のテンポが速く、30秒ごとに観客の笑いをとるように台本が書かれている。これもすごいのひとこと。「短い会話」のなかでよくもウイットに富んだジョークが出てくるものだ。全米で人気のあるのがうなずける。


(2)"Jeopardy!" 
《=ジェパディ / 「危険」という意味》 カルバーシティ (Culver City) のソニーピクチャーズ・スタジオ (Sony Pictures Studios) で制作されているクイズ番組。

間違って行ったソニーピクチャーズの東正門から中に入ろうとすると、守衛に西正門から入るように言われた。「OK」と簡単に納得してえらい目にあった。このスタジオは日本のソニーが1990年に買収した元米映画メジャーのMGM (Metro-Goldwyn-Mayer) で10数メートルもあるかなり高い白壁に囲まれている。東から西門まで永延とこの壁が続いていて京都の御所の周りの道を歩いていることを思い出した... 歩けど歩けど壁のみ。どれだけこのスタジオが大きいか調べてみたら、45エーカー(約55,000坪)、あの広大な御所のざっと5分の1もある。番組の司会者によると巨大スタジオ30棟がフル稼働しているとのこと。ここのソニーは経済不況知らずの感有り。

朝の11時から昼過ぎの2時まで、30分番組の3本撮り。日本の朝日放送(ABCテレビ)制作の『パネルクイズ・アタック25』に似ているが、パネルが「オセロ」ではなく200~1000ドルのキャシュパネルになっていてその裏に隠されている問題の早押しクイズ(5秒間)形式。3人の視聴者参加型番組で、毎回金額を一番多く獲得した参加者が次回も連続して出場出来る勝ち抜き戦。今までの最高が50数回連続で獲得賞金が cume (=cumulative 累積)2億数千万円と言っていた。番組自体は大変シンプルなのだが、問題の出題にかなり神経を使っていて15人の専属スクリプターがいるという。収録スタジオ前部に陣取った問題出題者、弁護士、プロデューサーなどが14~15台のコンピューターを駆使し瞬時の内にあいまいな回答に対して結論を出す。

この番組が視聴率を視野に入れた、かなり緻密に計算されて作られているのが分かった。参加者3人の出身地のテレビ局用に個々のインタビューを含めて、その人物を中心とした編集に変えてビデオを全米に出荷している。だから厳密に言うと、全国用、各参加者地域用の4種類のビデオを同時制作していることになる。

また、映画ファンにとってたまらないのは、このスタジオはあのハリウッド不朽の名作・ミュージカル映画『オズの魔法使い(The Wizard of Oz)』(1939年女優ジュディ・ガーランド Judy Garland が歌った「虹の彼方に(Over the Rainbow)」は未だに世界的名曲として歌われている)が制作された場所だった。

この番組今年が25周年と唱っているが、実は今の司会者であるアレックス・トゥレベック(Alex Trebek) になって25年目であって1964年から続いている超長寿テレビ番組なのである。司会者曰く現在でもコンスタントに全米の1400万人の視聴者を魅了しているとのこと。

*** 百聞は一見にしかずで写真を見たら一発で状況が分かるのだが、どの映画・テレビスタジオ敷地内もカメラ・携帯telなどの規制が厳しく2重3重のチェック体制をとっているので残念ながらここに掲載する写真がない。また、経費節約あるいは桁はずれに制作本数が多い、あるいは版権、配給先などなど、どんな理由か分からないが番組宣伝用パンフレット類を一切作らないので実際の放映時に内容を確認するか、数種類のエンターテイメントの新聞・雑誌あるいはインターネットで情報を得る以外に方法はない。#YS

       
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人種差別(2)/ Racial Discrimination

2009-08-03 | 米国事情


この国でイークォル・ライツ(equal rights / 平等の権利)、イークォル・オポチュニティ(equal opportunity / 平等の機会)が叫ばれてからかなり久しい。でもWASP(ワスプ / White Anglo-Saxon Protestant / 白色の皮膚を持った人々)がいまだに優位な社会的地位にあることには変わりない。人々はこのことは絶対口にはしないが歴然とした事実である。

ただ、これも「色のついた人種」(今はこの表現は使わないが、つい数年前までは黒=黒人、緑=南米人、黄=アジア人、赤=インディアンとよんでいた)にとって一つだけ差別されない解決策がある。地位や名誉を重んじるよりは、どれくらい金を持っているかどうかで「尊敬」される・されないという、かなり分かりやすい社会であるから金持ちになれさえすればよい。現に有名人で大金持ちになっている黒人に対する皮膚の色の差別は全くといっていいほどない。タイガー・ウッズ(Tiger Woods) しかり、マライア・キャリー (Mariah Carey) しかり、スポーツ界、芸能界、その他の分野にワンサと存在する。ただ有名であっても金がなければ尊敬されない。よい例が最近亡くなったマイケル・ジャクソン。彼は破格の大金持ちとして長年エンターテイメントの世界で君臨していたが一時期莫大な借金が判明すると人々の態度は一変、「尊敬」から完全に遠のいてしまった。子供虐待疑惑よりは裕福かどうかのウエイトがかなり重かったように感じる。

"Money talks." (金は物言う。地獄の沙汰も金次第。)とはよくいったものだ。戸籍がない、離婚・再婚が限りない、色々な血が混ざり合った様々な人々、嘘・本当の事実を立証することが全く不可能などなど社会において「人を信用するにはキャッシュのみ」というのが現状。

人種差別が一番きついのがハリウッド製作の映画。主人公、主役男優・女優をよく見てほしい。ワスプである。時々、黒人の主役・準主役というのがあるがこれもかなり計算されて作られている。今年制作されたメジャーのフィルム36本 (漫画4本を除く)を調べてみたら案の定、白人以外の主役・準主役の映画はデンゼル・ワシントン(Denzel Washington) の1本だけだった。でもワシントンはアカデミー賞主演男優賞を獲得していてリッチだから「黒人」とは見なされないのである。

これで思い出したのが俳優 Sessue Hayakawa (早川雪洲)である。日本では1957年の映画『戦場にかける橋(The Bridge on the River Kwai) 』(音楽「クワイ河マーチ (The River Kwai March) 」が世界的に大ヒット)でアカデミー助演男優賞にノミネートされて知られているが、それを40数年さかのぼる1910年代の中頃にはすでに白人(英国人)チャーリー・チャップリン(Charlie Chaplin) と人気を2分するほどのハリウッドの大スターだった。残念な事にこちらの映画史には第二次世界大戦・戦前の大スターは Hayakawa のところでも居候をしたことのある駆け出しで早くして亡くなった白人(イタリア人)ルドルフ・ヴァレンティノ(Rudolph Valentino) となっており、「早川」の名前はほとんど紹介されていない。#YS

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街の風景ウォッチング / A View in Los Angeles

2009-08-02 | ハリウッド


『道』
退職後、京の街中をかなり歩き回ったが、ここハリウッド、ウエスト・ハリウッド、ビバリーヒルズの散歩は半端ではない。道から次の道までの1区画、1ブロック(one block) の長さは多分、京都の3~5倍はあると思う。ジョニィ・ディップ(Johnny Depp) 主演のギャング映画「パブリック・エネミーズ(Public Enemies) 」でも見に行こうかと地図を開いたら映画館までたった道15本。30分で行けると思ったら大間違い、1時間近くかかった。

『野生動物』
アメリカの大都会にはなにせ野生のリスが多く生息している。ここロスアンゼルスも例外ではない。日本の動物園でしかリスを見たことがなければ、こんな光景は信じられない。木の実を口にくわえて隠す場所をさがしているのを毎日のように見ると自ずから笑みがこぼれる。そう言えばハワイのホノルルでは野鳥園にいるような鳥が至る所で大群で生息していたことを思い出した。これもやはり植物と「自然」に対する人間の理解がないと成り立たない。

『庭とガードナー(gardener) 』
「緑」で気がついたのが、1960~70年代アメリカでガードナー(庭師)といえば日本人・日系人がやっていた。今は99%メキシコ人・南米人。典型的なパターン(pattern) はかなり中古のピックアップ・トラック(pick-up truck) に芝刈り機、葉っぱ飛ばし機、除草剤などをつんで1人でやっている。あまり大きくない一戸建ての家でさえ木の数と芝生の量は半端ではない。自分でしていたら毎日、一日中外に出て掃除しなくてはならない。少々払ってでも誰かに頼んだほうが効率的だろう。京都自宅裏の神社の神木林の落ち葉を思い出した!

『メイド・イン・ジャパン車』
1960年後半に高速道路で1台の小さな車が走っていたのでムスタングに同乗していた人に聞いたら、「あれは日本のトヨタという自動車で、よく故障するのでこんな高速で走ったら危ないよね。」と言っていた。それが何と今では、この自動車社会の5台に1台はトヨタ製である。というよりは、ホンダ、マツダ、日産、いすずの車と、ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンがほとんどで、アメリカ製の車を探すのが大変。歩きながら一台ずつチェックして割合を出したから大げさではない。アメリカのGMジェネラル・モーターズが倒産するのは当たり前である。

『犬と赤ん坊』
この街はやたらと犬を散歩している人が多い。核家族の形態をとっていない社会だから寂しさからの脱却と、このコンピューター時代で人間との接触が少なくなっているのか...「生き物」に癒しを求めているのか。そこらへん中に散らばっているフンの数を調べたら目にする以上の犬が飼われているのだと想像できる。また、ベビーカーを押しながら歩いている女性がやたらと目に付く。これもアボーション(abortion 堕胎)が容易でない社会なのと、南米からの多家族移民の多いせいか。#YS

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