誰も書かない「ハリウッド・ハワイ・米国」の本音トーク

Information about Hollywood, Hawaii and the U.S. 

米国の大統領選挙 & 2大政党制/ US Presidential Election System and The Democratic and Republican Parties

2012-01-16 | 政治




★★アメリカで今年最大の関心事といったら11月6日に行われる大統領選挙だ。と言うのも、もうすでに選挙活動が活発に行われているからで1年掛りの選挙戦はとうてい日本人には理解出来ないだろう。日本では大統領は国民の直接投票で選ばれると思われているが厳密にはそうではない。それは2大政党の歴史と複雑な選挙制度が絡み合っていて、いくら米国通と云われている教育者でも詳しく説明出来る人は数少ない筈である。★★

2大政党の支配・民主党と共和党(the Democtatic and Republican parties)
連邦議会議員ならびに州議会議員(national and state legislators)の選出方法の基準となっているのは「小選挙区制(single-member district system)」である。選挙区で最高得票数を得た候補者が選出されるシステムで1選挙区につき1政党の候補しか当選出来ない。従って、それを実現出来る大きな基盤を持つ2つの政党が台頭することになる。1860年以降、民主党と共和党が選挙政治を支配している。小政党、第3政党の出番はほとんどない。なぜなら主要政党と組まない限り長期的な存続は困難であるし、大部分の州では「相乗り(1人の候補者が他党の候補者名簿にも載る)」を禁じているからである。

選挙人団制度(the electoral college system)
国民は各州で特定の大統領候補者への支持を誓約している「選挙人(electors)」に票を入れるのであって、大統領候補者に直接投票するのではない。50州には538人の選挙人がいて大統領になるためにはその過半数以上(270票)を獲得しなければならない。各州の選挙人票は勝者独占方式で、州内の一般投票の最高得票数を得た党が州内の選挙人数すべてを獲得する。小選挙区制と同様、第3政党にはこの制度は不利である。新政党の名前を州内候補者名簿に載せるには色々な制約と費用の面で困難で、さらに大政党には連邦選挙運動法で特典があり、少数党の出現を難しくしている。ちなみに538の選挙人票の各州の割り当ては、その州から選出される連邦議会上下両院議員の合計数と同じである。(上院議員 Senators 100人、下院議員 Representatives 435人、そしてコロンビア特別区 the District of Columbia の選挙人の3人。)選挙人の選出方法は州によって異なるのも選挙制度を複雑にしている。

大統領候補者指名方式(distinctive nominating process of presidential nominees)
世界の民主主義国家の中でも米国は唯一、連邦議会および州政府の党派候補指名において予備選挙(primary election) に依存し、大統領指名候補の選出において、州レベルの大統領予備選挙を採用している国である。この指名方式により、有権者は予備選挙で一般選挙のための党の候補者を選ぶことになる。この米国独特の方式が「第3政党」にとってはさらなる構造障壁になっている。

★いや、米国の大統領選挙制度は大変ややこしい。YS#★
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする