誰も書かない「ハリウッド・ハワイ・米国」の本音トーク

Information about Hollywood, Hawaii and the U.S. 

兼高かおる & 米国の大学 / Kaoru Kanetaka & US Universities and Colleges

2017-03-24 | 米国事情
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            Kaoru Kanetaka  with J.F. Kennedy   with Salvador Dali
            兼高かおる      ケネディ大統領と    芸術家ダリと


   
久しぶりに兼高かおる女史(1928生まれ)をテレビ朝日『徹子の部屋』(2017・2・9放送)と京都新聞 (2017・3・13) で拝見した。 
 
思い起こせば中学・高校の6年間、TBS系テレビ『兼高かおる世界の旅』(1959~1990の31年間放送)を毎週日曜日の朝に見るのが楽しみで楽しみで仕方がなかった。当時はまだ、飛行機で旅行する、世界中を廻るというのは日本人にとって高嶺の花(be beyond one's reach) であり、1ドル360円の固定為替レートで円の海外持ち出しはかなり制限されていた。又、プロデューサー兼ナレーターの兼高女史は才色兼備(have both brains and beauty) ときている。自分がこの番組にあこがれた(of one's dream) のも無理もない。

『兼高かおる世界の旅』のオープニング・テープが、パンナム(Pan Am = パンアメリカン航空 Pan American World Airways; 1927~1991) のジェット機のフライト映像と、映画『80日間世界一周(Around the World in 80 Days)』(1956年・米ユナイテッド・アーティスト映画)のテーマ音楽(by Victor Young) のBGMで始まる。毎回毎回、何とも言えない高揚(uplift) があった。

①「テレビ番組」が自分の映像へのあこがれにマッチ(match) 、
②「海外旅行」が自分の外国へのあこがれにマッチ、そして
③「兼高女史」が自分のあこがれの人物であった。

①②③の夢に少しでも近づく為に、なんとかとか兼高女史が留学したロサンゼルス市立大学(Los Angeles City College) に入ることを目指した。ただ米国の大学の入学許可書の入手、アメリカ大使館による英語能力テスト、高額渡航費用などなど解決しなくてはならない難題が多かった。1960年代の米国への自費留学の実現は並大抵のものではなかった(it wasn't easy)。1967年にやっとのことで達成できたのは勿論、両親の理解と援助であった。


アメリカ合衆国には現在 4,627(公立35%、私立65%)の大学があって、4年制(university 3,011校)と2年制(community & junior colleges 1,616校)がある。2年制の大学は(1)広い分野にわたる技術・職業訓練を目的とした職業教育コース (vocational/occupational/technical program) と(2)4年制に編入するための一般教養コース/進学コース(transfer/general education program) とに分かれている。【出典:日米教育(フルブライト)委員会】  ちなみに日本には 1,173 校(778大学と395短期大学)ある。【出典:文部科学省】

日米の大学には勿論、一長一短(have both good and bad points) はあるが、もし将来若者が選択するのなら筆者は米国の方を勧めるだろう。主な理由は、自分が勉強・研究したい分野が詳細、かつ全てがそこに整っているからである。そして教授と学生の隔たり(教える側から教えられる側への一方通行・上下関係)が全くなく、自由な発想・主張あるいは討論によって授業内外での双方コミニュケーションができる。勿論、各大学・学部には日本同様、ランキングはあるが、アメリカの大学だったら有名・無名、大きい小さいにかかわらず「どこでも良い」と言いたい。なぜなら一生懸命勉強しなかったら、一学期でも成績が悪ければ「落第」ではなく「退学」を宣告されるからである。この点が日本との最大の違いかもしれない。

また、海外から日本のことを考えると驚くほど冷静、かつ正確に日本についての分析ができるようになる。そして何と言ってもアメリカのキャンパス・ライフは明るくて楽しいのである!

統計によると現在、米国の大学に在籍する留学生は約105万人で日本は国別ランク9位の約19,000人。1990年代後半のピーク時だった年間約47,000人からすると大幅な減少で大変残念である。真の勉強を目指すなら、やはり学問・研究が充実している場所を選ぶべきだろう。■YS


★参考
(1)兼高かおる旅の資料館 (兵庫県淡路島の淡路ワールドパーク内)
(2)著書『わたくしたちの旅のかたち』 by 兼高かおる&曽野綾子 (秀和システム出版 2017・2)


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