友人からの相談。
友人の友人、千賀子さん(仮名)のお父さんが亡くなり、それから千賀子さんは鬱になり、
「父について行きたい」と言うようになり…
あの世へ行くという話を繰り返すようになった、と言うお話でした。
お母さんは30代で亡くなり、お父さんは長患いをしていて彼女がずっと面倒を見てきた状況なので、その頑張りは周囲が見ていても感心するぐらいだったそうです。
しかし彼女は
「もっと頑張れるはすだった」と話し…
気持ちはわかります。
すべてを尽くした人の苦しみは尋常でないぐらい辛いものなのです。
人は…いつかあの世へ行く。
受け入れられない現実。
受け入れれば自分が孤独になったと言う底しれぬ寂しさなど感じたくもない…
時間をかけても受け入れられない。
「主人を追いかけようと思ったの」と言う奥さんは多いし、実際追いかけた人もいる。
しかし…あの夜の原理(宗派によっては違うかもしれないが)行く場所が違うと聞いている。
自分を産んで、育てて、最高に愛してくれた親が居なくなるなんて…
自分の名前を愛を込めて呼んでくれる人が。
もう辛い…
強烈な寂しさと苦しみがやってくる。
夜、寝られない…
人がいなくなると部屋の温度が変わるのを知っている人は特に辛い。
可哀想だけれど誰もが通る道ですもの。
苦しくて泣いて泣いて…それが何ヶ月も続くけれどそうするしかないの。他の人たちもそれを経験してきているし…現実に慣れて行くしかない。
でも…慣れるなんて…できない。
大変だけれど、しばらくは親のように見守ってあげるしかない。
彼女自身の人生だから…
でも…追いかけたい…は何とか止めなければならないので…その部分は専門の方と相談です。
友達と話しているとふと子供をおんぶをしている男性の姿がふっと湧いたので、友達にそのことを伝えると、
「彼女をおんぶしてあげたらいいの?」と言ったので、
「うん…でもコロナだから難しいよね」と話すと、さすがに友達も「う〜ん」と考えていました。
私が
「それなら…逆に何か背中を温めるとかできないかしら?」と話すと、少し考えて…
「椅子に座った彼女を後ろから…抱きしめるか、背中同士でくっつけるというのはどう?」と言ったので
「それでもいいかも」と話しました。
とにかく無言で、ね
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千賀子さんを外に呼び出して、ベンチに座りしばらく談笑。
頃合いを見計らって、千賀子さんの背中から静かに抱きしめて上げたそうです。
千賀子さんは
「人って本当に温かいのね…これが父親が感じていた私の温もりなのね」といい、大きく深呼吸をしてから、
「父は私を本当に愛しているのよね、あの世からでも」といい空を見上げたそうです。
その日から千賀子さんが床に寝ていると飼っているネコが千賀子さんの背中に乗ってきて寝るようになり、
「毎日癒やされてるの」と言うようになりました。
昔、友達の子供を抱っこしていたときに、自分の体に子供の心臓の鼓動が響いてきて、
「心臓が動いて、温もりがあって、生きているってこういうことなのね…
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」としみじみ感じたことがあります。
心に元気のない時、
特にこれだけのコロナの世界になり、健康、生活不安ももちろん、人々のふれあいも、会話も制限されている時代になり、寂しさ、心の寒さを感じている人は多いと思います。
昨日も知り合い同士で
「LINE で話していたけれどやっぱり温度が伝わらないわ」と話していました。
自分の心の温度を大切にしてあげてくださいね
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