「お久しぶりです」
そう言ってお互いにご挨拶。
たまにお会いする70代の男性。
会社員として定年までしっかり働き、その後は両親の介護をして二人を見送った後は一人暮らし…
この男性と話すとある動物の専門的なあることを楽しく教えてもらえるのでとても笑える楽しい時間になるのです
「ふるらんさん…」
「はい?」
「あの…」
…あ…言いづらいことね?
「なんでも大丈夫ですよ、私もこの年ですからそんなに驚くことも減りましたから」
「ああ、良かった…なんか話したくてね…」
(ちなみに私が〇感があることは知りません)
男性にとって今まで言えなかった話を誰かに聞いてもらうのは勇気がいることですよね
女性なら友達や知り合いにすぐ喋ってしまうのが普通なのですが…
まして内容が内容だけに聞いてもらうのは相手を選ぶこともありますしね。
あのね…僕…と話出した。
中学まではそんなに〇幸というこたは全くなく、普通に両親や友達に囲まれて幸せだった…
…と話している彼を〇視しながら聞いていました。
社会人となり、会社員でバリバリ働き、順調だったのもつかの間、次々起きる〇幸…
会社の人間関係も家もガタガタになり始め、なんでこんな目になるんだ、と悩み…
ある〇能者の人に見てもらうことにしたそうで…
と聞いていると…
浮かんできた。
ああ…誰か…高い鴨居に……人が…
その人の肩の後ろのとこらから、
私は…
学ランの彼が驚いている姿を見ている。
「ある〇能者の人におじさんが〇いていますと言われたんだよ」。
学校の帰りに急におじさんに会いたくなって、家に行くと、
おじさんは鴨居から…云々(省略)…
あのおじさんが僕に〇して、なんとかして欲しいと訴えてたんだよね…
それからお坊さんに頼んでなんとかしてもらって…
(中略)
でも…思春期のあのときで…あのおじさんの顔と姿が衝撃で…
しばらく〇かった…と言いながらうつむいていました。
「それは…切ない話しですね」と話すと、
「ずっと前のことだから忘れていたけれど、昨日ふっとまた湧いてきて…このまま隠している自分よりも誰かに話して整理して、終わらせたいなと思ったら今日ふるらんさんに会ったから…」
ああ、きっとずっとずっと一人でグッと抑えて、我慢してきたんだわ…と思ったので、
「そうだったのですね…私、聞いていても大丈夫だから…だから心に閉まっていることで話せることがあったら話してくださいね」と言いました。
おじさんの顔が…と何回も言う彼。
そうでしょうね…
おじさんは彼に第一発見者になって欲しかったみたいだけれど…
なんで…まだ未来のある若い彼を…
おじさんの奥さんならまだしも…
甥っ子に頼んでどうするの?
そしてご供養は完了したみたい。
しかし彼の胸の内と…彼に影響出さなくてもいいのに…
この方向性が
“あっちの世界の人はこっちとは違う”
一番近い奥さんでいいのに…
それができなかったのよね、おじさん。
わかってもらえる人に行くから…
しばらく心の声を聞いていると、
「なんか聞いてもらって軽くなった」と笑顔が見えてきた。
でも…まだ大人の笑顔だよね…とちょっと心配。
人に心配をかけないように育って来ている男性みたいだから
おじさんの体型が見える…
彼によく似ている。
そして、
人に迷惑や心配をかけないように抱え込む性格も似てる。
彼を可愛がって頭を撫でている姿も視える…
でも、あえて言わない…
彼が…泣くから。
きっと泣く。
泣きたくて私に話しているわけではないとわかっている。
彼は散々泣いたし、この件で大人にいろんなことを聞かれて〇しんだし。
本当はハグしてあげたいけど…
日本ってなかなかそれができない…
まして男女だと…
私は全然平気なんだけれど…
今日…わかってもらえる人に話したかったと思うし。
ええ、おじさん。
あなたも私にわかって欲しかったと思っているように…
(そろそろ〇〇回忌なのかな…)