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素敵な景色に遇えるかも・・・

シナリオの生まれた場所~無藝荘にて~

2016-08-24 | 小さな旅の思い出





温泉でのんびりした後

日本映画の巨匠、小津安二郎の別荘であった無藝荘に立ち寄りました。



無藝荘は、小津安二郎が昭和30年頃から蓼科の別荘として利用していたかや葺き屋根の建物です。

勿論、リアルタイムで小津作品を鑑賞していたわけではありませんが

ちょっと理由があって子供の頃から興味を持っていて、後にいくつかの作品をテレビで観たのでした。

2003年に、小津の生誕100年を記念し、建物の保全の為、現在の場所 (プール平) へ移築されたのだそうです。



東京物語以降の7作品のシナリオがすべてここで書かれたのだとか。

茅葺き屋根の一部分を数寄屋風にし、吹き抜けとなっている洒落た建物になっています。

この建物は昭和初期に製糸業で名高い諏訪の片倉家が地元の旧家を移築し別荘としたものを

昭和31年、蓼科に腰を据えシナリオを書き始めた小津が借り『無藝荘』と名付けたのだそうです。

農家風のくぐり戸を抜けると吹き抜けから光が射しこみ

囲炉裏のある居間と座敷がありました。



 

浴室や台所、洗面所などは移築を機に元の姿に復元されたのだそうです。


座敷の壁にはテレビが掛けられ小津作品が上映されていました。



蓼科での暮らしを愉しみ、地元の人々とも多くの交流をもっていたといわれています。

そして、この別荘には多くの映画関係者が招かれ映画談議に花を咲かせたのだそうです。

暖かな雰囲気の囲炉裏のある場所は、お酒を酌み交わし談笑する様子が目に浮かぶようでした。

旧家の別荘として造られたというだけあって

建物のそこここに拘りが感じられました。

案内してくださった観光ボランティアのおじ様の話によると

建物が段々古くなり、保存し続ける経費を捻出するのが大変なのだとか。

日本映画の原点のような場所をなんとか残していって欲しいものです。

そんな彼を記念しての今年の映画祭は9月24日、25日だそう

芸術の秋の一日をどっぷり映画に浸かってみるのもいいかもしれません。

第19回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭

さて、蓼科のお薦めお土産と味のお店をご紹介!



蓼科湖畔にあるソーセージのお店 ザ・ババリアン・ペーター・タテシナ 信州蓼科高原

お店の方声を掛けると数種類の商品を試食させてもらえます。

ここのソーセージ、ベーコン、等々・・・絶品です!

そして、〆はやっぱりこれ

  

ジェラテリア Picco のジェラート♪

新鮮な低温殺菌牛乳と四季折々のフルーツや野菜などを主原料にしていて

とてもヘルシーで低カロリーなジェラートなんです。

美味しいものも手に入れたところで帰路に着いたのでした。


最後までお付き合いくださいましてありがとうございました 




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8 Comments

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Unknown (Neko★)
2016-08-24 09:03:25
蓼科といえば、避暑地ですものね~
≪ああ~避暑したい

小津作品・・・最近、東京物語をBSで観たような・・・
その程度で、よく知りません。

日本映画もいいですよね~
最近、そう思うようになりました。
セリフや、顔の角度とか少し抵抗ありますけど(笑)
女優さんを、より美しく?
綺麗な日本語に抵抗があるって、情けないのかな?

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こんにちは (小父さん)
2016-08-24 12:18:11
小津安二郎さんは60歳で亡くなってしまったんですか!
天才は皆若くして命を落とすんですね。

無藝荘ですか!
どこかで聞いた無名塾ってここからヒントをもらいましたかね?(笑)

>子供の頃から興味を持っていて

ん?pinkyさんのお父上もファンだったのではないですか?(笑)

私もBSプレミアムど小津作品をいくつか観ましたが、
ひとつは時代背景が面白いのと、今リンク先を読んでいると
「現実に存在する汚いものや不純なものを全て取り去り、美しいものだけを画面に残すというやり方」

何か映画の根底に流れているヒントに思えました。

私もお金があったら、こんな「男の住処」が欲しいものですね(笑)

>地元の人々とも多くの交流をもっていたといわれています。

普通人は、これは難しいようですが、こんな著名人には村の人も持ち上げてくれるでしょうね。

>建物のそこここに拘りが感じられました。

いやはや羨ましいかぎりです。

蓼科高原映画祭は、ユートピアに思えますね。

えっ、ババリアンって「野蛮人」?カタカナで記すとお洒落に聞こえますね~。
まあ、バイキングなんて完全に日本語に溶け込んでいますが・・・。

ジェラートはアイスクリームとは違う食感なんですか?
フルーツや野菜入り?

いやいやデザートまで出ておご馳走さまでした!
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小津安二郎さん (みのこ)
2016-08-24 21:32:42
小津安二郎さん懐かしい名前です。
小津さんと言えば原節子さんを思い出します。

無芸荘・・・私は白洲次郎正子夫妻の武相荘(ぶあいそう)を思い出しました。
連想ゲームではなかった(笑)

Pinkyさんの世代と小津安二郎さんの接点がどうしても
判りませんが?

蓼科は素敵な処ですね。
温泉でのんびりして名監督に思いを馳せて
美味しそうなデザートを口にして
命の洗濯が出来ましたね、
明日への活力に成った事でしょう!!

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こんばんは (Neko★さんへ)
2016-08-25 00:09:48
東北から関西へ引っ越されたNekoさん夫婦にとって
今年の夏は一層暑く感じられておられることでしょう。

そうなんです。
若い頃に見たときにはあまりピンとこなかった・・・
何故こんなにも海外での評価が高いのか今一つ
理解できませんでした。
しかしながら、時代や民族を超えて理解できる物語
そしてワンカットワンカットが一幅の絵のように思えるほど美しいと言われる所以が分る気がしてきました。

映画って観たときの年齢や環境によって全く違った印象になるのが面白いですよね。

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こんばんは (小父さんへ・・・pinky)
2016-08-25 23:12:17
そうですね。
もっと多くの作品を残すことが出来たでしょうに。
残念です。

映画に関わる人は皆、「黒沢」「小津」に憧れているでしょうから
インスパイアされたかもしれません。

色んな映画を観ていた父ですが、小津作品の話はしたことが無いので
どうだったのかわかりません。
子供の頃から気になっていたのは、ちょっと違う意味なんですよ。

草葺きの民家を買い取り改装したのでしょうね。
広いテラスや吹き抜けは別荘として使うために作られたのだと思います。
こんな別荘っていいですよね。
私も一つ欲しいです。(笑)
地元の人を東京の家に招いたり、地域の運動会にも参加したりしていたそうです。
かなりの呑んべいだったそうで、シナリオをひとつ書き上げる度に100本の一升瓶が空になったのだとか。
意外に庶民的な人だったようです。

「野蛮人」ですか?(笑)
英語のbarbarianはそういう意味ですが
ここはソーセージのお店です。
ソーセージと言えばドイツ!
ドイツ語でいうところの「バイエルン地方」の事だと思います。

日本でいう所のジェラートは、アイスクリームとシャーベットの中間のようなものだと思います。
明石にも美味しいジェラートのお店があるようです。
是非一度、食べてみてください。
さっぱりしていて美味しいですよ。
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それは秘密です (みのこさんへ・・・pinky)
2016-08-25 23:33:08
先日お亡くなりになった原節子さんの話は母からよく聞いていました。
日本人離れした顔立ちのはっきりとした美しい方ですよね。

武相荘もいつか行ってみたいです。
白洲正子さんとは誕生日が同じなので勝手に親近感を持っています

小津作品との接点・・・
そうですよね~。
いつかこっそりお教えいたします。

今はどうなのか分りませんが、この辺りには他の映画関係者の別荘も多くあったらしいです。
映画の構想を練るために散歩したという散策路も整備されているのだとか。
またいつの日にかゆっくり訪ねてみたいと思っています。
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小津作品 (maria)
2016-08-29 01:00:12
日本映画と言えば小津作品が必ず出て来ますね。
私も東京物語は何度かTVで観ています。
私が観ているのはほんのわずかだと思いますが、
よき時代を感じ、不思議と懐かしい物が有りますね・・・

今夜は花名を教えて頂きましてありがとうございます。
とても助かりました。
やはり私の覚えられそうもない名前です(^-^;)
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東京物語 (mariaさんへ・・・pinky)
2016-08-29 23:18:32
ちょっと訳があって、小津作品はテレビで放送される度に
気になっていました。
ハリウッド映画のような華やかさこそありませんが、
じわ~っと染み入ってくるような映画ですよね。

近頃リメイクされた「東京物語」を観て改めて時代を超えたテーマを扱っていたんだと認識したところです。

実は私も「・・・ツヅラ」 なにツヅラだったかしらと
あれこれ考えたのですが思い浮かばず
「バーベナに似た ツヅラ」で検索してやっと見つけたんですよ~。(苦笑)
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