
ここ数日メーカーさんとやり取りをしていて、自分の役割ってなにかなあと改めて考える機会がありました。
僕は、保険の代理店という仕事をしています。
代理店、代理人ってなんだろう?
「おまえは、メーカーの代理人なのか?お客の代理人なのか?」という問いがある。
もちろん、お客様の代理人でありたいと心掛けている。
しかし、往々にして、メーカーの代理人になってはいないかと自問自答する。
自分が、メーカーの代理人として対応していると、お客様は、違和感を感じているはず。
メーカーの代理人、これを販売代理人と呼び、
お客様の代理人、これを購買代理人と呼ぶこととする。
大型販売店、メーカーの直売、インターネット、今や代理店(購入経路)はたくさんある。
僕ら、小さな代理店が生き残れるのは、購買代理人として存在が認められたものだけだと思う。
ここ数日の事例、
他社との競合となった時、メーカーは、頑張りに頑張りぬいて、商品を改善して持って来てくれた。
この行為には、とても感謝しています。
でも、最後の最後に1円でも安ければいいだろうという、スタンスが見えた。
競争に勝ちたい、営業として当然のことである。
でも、この競合は、プロセスと配慮で負けたのである。
この部分は、メーカーには分かってもらいにくいところでもある。
僕は、敵ながら天晴れと、完敗を認めた。
ここでの判断基準は、「おまえは、メーカーの代理人なのか?お客の代理人なのか?」ということと、業界人としてどうあるべきかであった。
僕は、諦めが速いのかもしれない、僕の上司は、怒るかもしれない。
でも、購買代理人としてという、スタンスで結果を受け入れた。
もう一つはの事例は、事故。
お客様の事故の事故報告を上げると、
メーカーから「保険の対象外です」と。
保険の対象か対象外かは、約款で決まる。
約款の解釈には、グレーゾーンがある。
メーカーは、このグレーゾーンを対象外と解釈した。
僕は、このグレーゾーンを対象であると解釈し、お客様に説明し、事故報告も上げていた。
この解釈について、購買代理人として、メーカーとやり取りをした。
無事、保険の対象となった。
もし、メーカーの最初の回答「保険の対象外」を受けて、そうですかとなっていたら、お客様は、保険の利益を受けることができなかったかもしれない。
恐ろしいことです。
目立たないところかもしれませんが、こういったところに代理店、代理人の存在意義があると思う。
メーカー直売やインターネットの方が安いかもしれない、販売時には、ひょっとしたら販売代理人と化しているかもしれない、
でも、
事故が起こった時は、僕は徹底的に購入代理人になることを肝に銘じている。
これが、自分の価値だとも自負している。
「ありがとう」の一番嬉しい時は、
保険事故が起こって、保険金をお支払いできた時に「ありがとう。保険に入っててよかった」と言われた時です。
保険金を払っているのは、メーカーです。
その裏で、少しでもお客様の利益になるようにやり取りをした努力を認めてもらった感が、また次の頑張りにつながるのです。
購買代理人に徹するための僕なりの流儀があります。
それは、「万が一このお客様に事故があった時、全力でこのお客様のために尽くせるか、損得抜きにしてこのお客様に尽くせるか?」です。
この問いにYESの方とは、お取引をさせて頂きますが、NOの方とは、お取引をしません。
したとしても長続きしません。
僕のお客様は、優良なお客様ばかりです。
なぜなら、先の問いでYESの方だけで構成されているからです。
お客様を守るには、その中にNOの人を入れてはいけないのです。
これからも購買代理人としての道を究めていきます。
このブログを書きながら、もう一つの代理人について気付いたの、今度書きます。