
プレゼンテーションの本質
昨年末、そして、今年初めと、2度東京でプレゼンテーション大会に出場した。
この2回の経験を通じて、
私がプレゼンテーション大会で、今、思うことを記しておく。
【大前提】
プレゼンテーションがエンターテイメントやパフォーマンスであってはならない。
プレゼンテーションの本質は、伝えたい人に伝えたいことが伝わること。
伝えたい人は1人であってもいい。
会場に1000人いても、伝えたい人がたった1人でいい。
そのたった1人に思いが届いたら、本物のプレゼンすなわち「プレゼント」になる。
ひとつのメッセージが1000人に届くはずがない。
もちろん例外はある。
たとえば、矢沢永吉さんのライブに1000人集まったら、1000人全員矢沢永吉さんのファンなのだから、1000人にアイラブユーが届くことはあると思う。
でも、プレゼン大会では、1人のために会場に集まっているわけではないので、全員にメッセージが届くはずがない。
にもかかわらず、
さも全員に届いたかのように映るプレゼンター、その空間を盛り上げたプレゼンターが評価されるのは間違っている。
審査員もバランス感が必要だと思う。
同性だけではダメ、経営者だけではダメ、同年代だけではダメ、同じ所得層だけではダメ、バランスが必要。
プレゼンの極意は、超個人的なことを特定の個人に向けてメッセージする。
その個人的なメッセージを聞いた第三者が、勝手に自分と重ね合わせ、感動し涙する。これ
が、本当のプレゼンテーションである。
そう、聞き手が勝手に感情移入、情景移入するのである。
聞く人の心を揺さぶろうと思ってプレゼンテーションしても、相手の心は揺さぶれない。
自分の心を、自分の魂を揺さぶりながら、話すと、聞き手の魂が勝手に揺さぶられるのである。
なので、プレゼンで心がけるのは、自分の魂が揺さぶられるかのみ。
自分の魂が揺さぶられるプレゼンをしても、優勝できなかったとしたら、そのプレゼン大会が用意した物差しに合わなかっただけだと、納得すべし。
改めて言おう
プレゼンテーションが、パフォーマンスやエンターテイメントであってはならない。