
いつも拝読しているブログに紹介されていた一冊
「ゆびさきの宇宙」
この本に取り上げられているのは、福島智さん。
福島智さんは、東大教授。
前書きより引用
~羽をもがれるようにして、光と音を失ってそだつ。3歳で目に異常が見つかり、4歳で右眼を摘出。9歳で左の視力も失う。
14歳で右耳、そして、18歳ですべての音も奪われ「盲ろう者」となる。
無音漆黒の世界にたったひとり。地球からひきはがされ、果てしない宇宙に放り出されたような孤独と不安。
それを救ったのが母の考案した「指点字」と「指点字通訳」の実践だった。
盲ろう者として初めて大学に進学、いくつものバリアを突破してきた。
そして恋も結婚も・・・
でも、生きること自体が戦いだ。
「いつもリングに上がって戦っているようで。いいかげん、降りたくなるよなあ」
~生きるってなんだろう・・・。~
夫婦喧嘩のワンシーンをご紹介します。
福島さんの奥様は、目が見えない。福島さんは、目が見えず、音が聞こえない。
福島さんの怒りの発言を奥様は受けて、奥様は、福島さんに対して、「指点字」で返す。
指点字とは、相手の手の甲に、パソコンのキーボードを打つようにタイピングして言葉を伝えるもの。
奥様は、福島さんが理解しやすいように配慮して、出来るだけ短い言葉で、怒りを返す。
このシーンを想像するだけで、夫婦喧嘩ってなんなんだろうと思いました。
夫婦喧嘩のもとって、相手への配慮のなさから来ているものが多いのではないでしょうか?
しかし、いったん喧嘩が始まると、配慮のかけらもないやり取りが始まる。
福島さんご夫婦の喧嘩を想像してみてください。
どんな状況にあれ、奥様はご主人様に配慮をしないといけない。
なんか恥ずかしくなってしまいました。
福島さんが、小学生とのやり取りで「気持ちの持ち方」について話しています。
1、過去は変更できない、変えられるのは現在から未来だけ
2、自分を好きになる
3、人生で大切なことは人生そのもの
だと。
1,2については、多くの方が語っていることですので、3について記しておきます。
人生で、本当に重要なことは、おそらくたったひとつだけで、「生きること」です。
生きることができれば、人生というテストの点数は90点くらい。他のことは、10点くらい。小さなことにくよくよせずに、自分の人生の主人公は自分だという気持ちで思い切って生きてください。と。
この本を、長崎ー福岡の電車の中で読みました。
涙が止まりませんでした。
でもそれ以上に、この本に出会えたことに感謝をしています。
福島さんは、メディア的にも有名な方のようです。
これから、間違いなく福島さんに触れる時が来るはずです。
その時は、全身全霊で福島さんのお話を聞こうと思います。
生きる元気がでました。
ブログでも勉強させていただいています。