私が、「もらい子妄想」について、もっともらしい説を読んだのは、若い頃だったので、手元に、論文や書物がない環境に於いて、正確なことは書くことはできません。
長年、聞かなかった言葉を突然聞くと、確かに、「もらい子妄想」を私も経験していたので、母から、自分が捨て子ではなかったかと悩んだということを聞いたときも、すぐに概念化し、記憶にとどめた。
家族内の虐待は、最近では、虐待する母や父が、当事者であったこともあるという事例が観察されるにつれて、「文化遺伝」のような形式により、再生産されるのかも知れない。