放送大学で、学んでいます

大学を出ているので、編入で全科生になりました。心理学を中心に学びまして、今は、再入学により、再び学びを始めました。

神経症は君だけではない

2013年08月09日 | 臨床心理学

大阪の京橋を歩いていると、「神経症は君だけじゃない」というかなり古びたポスターが貼ってあるのを見つけた。この道は、京阪京橋駅へ行くルートにあるので、何度も通っていたのだろうけれど、本日気づいた。

(ちなみに、この「メンタルヘルス友の会」は、ウィキペディアによると、新興宗教の勧誘団体らしい)

「神経症」というのは、"Neurosis"の翻訳語であり、18世紀ころよりひとつの疾病単位として提唱されていたらしいが、「今日では神経症は特定の性格傾向を基盤にして生じる心因性あるいは環境因性の心身の機能性障害と考えられている。」(岩波哲学・思想事典、1998年)

 

機能性の障害なので、たとえば、広場恐怖だと、電車に乗れないとか、バスに乗れないとかいった不便が生じる。

 

悩みというものも、そのために夜になっても眠れないとか、「悩みをなくす方法」というような「あまり価値のない本」を読んだりして無駄金を使うとかいう不合理をもたらす。

 

たとえば肩や腰が痛いときに、整形外科とか整骨院や鍼灸院に行くように、街の中に気軽にではあるが、制度的に保障された「悩みの相談所」があれば、大変好都合である。

できれば、保険がきいた方がよいだろう。というのも、保険なしで、1回5千円だと、8時間働いても、1日最大4万円にしかならないので、受付嬢などを雇うと、経営的にはかなり困難に思えるからだ。

このように、市場のニーズとサプライが釣り合わないので、成立しない産業は、公的部門が担当すべきだし、実際、精神の病気の人などへの制度は存在する。

 

要は、その病気までは行かないが、何らかの制約を受けている人たちへの支援をどうするかという課題であるが、これが難しい。

 

 

 


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