今宵の一枚は、クインシー・ジョーンズの「The sidewinder/Quincy Jones Big Band」レーベルはmercury。実は企画モノでオーディオチェック用で小川正雄(無線と実験元編集長)氏が1977年マスターテープを試聴し、JVCの青山スタジオで1977年10月にカッティングされたLPである。録音自体は1964、65年である。
さすがにオーディオチェックを標榜するだけあって素晴らしいサウンドだ。なによりダイナミックレンジが広く(最大+10db)音が分厚い。Big Bandの音量豊かで迫力ある演奏が手に取るようにわかるのだ。どの曲も粒ぞろいだが、B面の頭、Peter Gunnのとローンボーンの低音の厚みにビックリ。とにかく左右、奥行きとも分厚く、かつセパレーションがこれがど良い録音はそうそうお目に罹れないのではないだろうか。
A面2曲のハモンドオルガンはレイ・チャールズらしい。これが迫力満点で右チャンネルから溢れ出る音の洪水といった感じだ。他にもフィル・ウッズやジム・ホール、フレディ・ハバードといった面々も参加し演奏の水準も頗る高く、満足至極のアルバムである。
sideA
1.The sidewainder
2.The 'In'Crowd
3.Charade
sideB
1.Peter Gunn
2.The days with wine and roses
3.Paby elephant walk
4.Monn River