goo blog サービス終了のお知らせ 

工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

映画ファースト・マンとアポロ宇宙船

2019年03月04日 | 飛行機・飛行機の模型
先日、映画「ファースト・マン」を観に行きました。今年は人類初の月着陸から50年ですが、そのアポロ11号のニール・アームストロング船長とアポロ計画を描いた作品です。
私の場合、物心ついたときにはアポロ計画は終わろうとしておりましたが、その後のボイジャー計画、スペースシャトルなどを通して、宇宙開発や宇宙飛行には子供の頃から興味がありました。アポロ11号やアポロ計画についてはさまざまな文献も出ており、読んだこともあります。また「アポロ13」のような映画もありましたし、その主演だったトム・ハンクスが製作総指揮を執ったテレビシリーズ「人類、月に立つ」もあって、私も観ておりました。そんなわけで、2月のある日、映画館に足を運びました。以前このブログでも触れましたが、映画館ではオスカー4冠に輝く「ボヘミアンラプソディ」がロングラン大ヒット中でして、ファースト・マンの方は小さなスクリーンでの上映となっていました。
アポロ11号の場合、初めての月着陸というのは紛れもない偉業ですが、アームストロング船長も決して華やかなで逸話の多いというようなキャラクターではなかったようですし、アポロ12号のようにクルーの仲が良く、地上でも揃いの車を乗り回し、宇宙でも友情に包まれたミッションだった、というわけでもありません。また、アポロ13号のような危機と克服があるわけでもありません。このため、このミッションをどのように描くかは少々気になっておりました。映画でもアポロ計画の技術的な成功やアポロ11号の飛行そのものよりもアームストロング船長の内面に迫ろうという感じでした。全編を観て思ったのは家庭も仕事も大切にする一人のまじめなアメリカ人が自分の仕事として月に行って無事に帰ってきた、という感じで、それ以上でもそれ以下でもない、という感想を持ちました。もちろん、月面のシーンの美しさ、一人の父親、夫として時折垣間見せる人間的な部分など、心理描写などは秀逸ではありましたが、私にとってはX-15に搭乗してのテストの様子や、アポロ計画以前にジェミニ8号で宇宙に出た際にトラブルに遭遇し、九死に一生を得て帰還したというエピソードの方が印象に残りました。主人公の人生が山あり谷ありで音楽を通してさまざまなドラマが展開する「ボヘミアンラプソディ」に比べればはるかに地味ではありますが、X-15でフライトができるというのは数多のパイロットの中でも特別な存在ですから、そういった人物の半生を知るという意味で、興味深い作品ではありました。
 アポロ計画そのものを技術面も含めて知りたい、ということであれば前述の「人類、月に立つ」を観ることをお勧めします。アポロ11号に至るまでの悲劇も含めた人々の苦闘も、11号以降、さまざまな役割を与えられて月に降り立ったミッションも技術開発史を含めて詳しく描かれています。
 さて、模型店でもアポロ宇宙船は(宇宙船を運んだサターンロケットを含めて)数多く発売されています。私の手元にもいくつかあります。まずはエアフィックス1/72の「APOLLO LUNAR MODULE」です。着陸船とスーパーで売っている冷凍ピザのような月面パーツが入っています。かなり古いキットで出来も年代なりというところですので、難しいことを考えずにストレートに組んでしまった方がよさそうです(そう思い続けて〇十年経っている)。
 近年ではドラゴンも1/72で着陸船、司令船などを発売しています。こちらはエッチングパーツもついていて、プラ製とはいえ、立派な台座もついています。日本のメーカーからも各社が製造、発売し、あのタミヤ模型もアポロ11号のミッションの直後に司令船、着陸船などを発売しています。古いキットではありますが内部構造までかなりリアルに再現されたキットでした。ただし、熱しやすく冷めやすい人々の性向が表れてしまったのかこのキットも2年で製造中止になり、長くカタログ落ちしておりました。おそらく10年前の月着陸40周年の時だったと思いますが、司令船、着陸船、そしてサターンロケットの先端部分を含めたセットが再販されています。
 宇宙船の場合、耐熱素材のメタリックな質感、色を再現するのがネックとなり、なかなか手を付けられないでおりましたが、最近はメタリックの塗料も各種出ておりますし、のりつきのメタルシートも各種出ておりますので、言い訳ができなくなっております。ということで、50周年に合わせて、まずはこのうちのどれかを組んでみたいところです。製作のBGMはT-SQUAREの「Man on the moon」にしましょうか。
 アポロ計画と言いますと、地球に帰還したカプセルを回収するシーキングヘリコプターも各社からキットが発売されています。Nゲージサイズに近い1/144でもSWEETの「おまけキットつきデカール」のラインナップに入っていましたね。あなたのレイアウトの海面でも回収シーンが再現、と言いたいところですが、実際にはカプセルは陸地から遠く離れた海面に着水しています。
 アポロというともう一つ。明治のアポロチョコレートも子供の頃のお気に入りでした。こちらは司令船の形と似ていることからこの商品名がついたそうですね。今でもコンビニの棚で見かける商品ですから、こちらは大ロングセラーですね。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大きなお友達だって新幹線は好き | トップ | 女性の日 »
最新の画像もっと見る