通信業界の動きが激しい。まず今日1番のネタとしては、携帯電話に新規事業者が参加することだろう。しかもソフトバンクグループのBBモバイル、イー・アクセス子会社のイー・モバイル、アイピーモバイルと3社もだ。BBモバイルとイー・モバイルは何となく認可が下りそうな気がしていたが、総務省もなかなか思い切ったことをやるなぁ。もともと安定的な「電波行政」を行うために、結果的には、ここしばらくはNTTドコモ/KDDI/ボーダフォンの3社に割り当てていたのだけれど、「携帯」自体が単純な「電話」から「コンテンツ」「おさいふ」など様々な可能性と市場を作ってきた関係もあって、「既得権益」化していたこともあって竹中さんが大鉈を振るったということか。
携帯電話の新規参入、3社に許可--2006年にも新サービスが登場へ
明らかに今の3キャリアは「既得権益」化しているとはいえ、まぁ、今の通信業界、5年後に残っている事業者がどれだけあるかも分からないし、いいことなのかどうかと聞かれると結構微妙な気が。というか、それだけ通信キャリアは膨大なインフラ投資と通信料のデフレと技術革新の中でやりくりしなければいけないのだろう。そういえば、1度はNTTに救済を求めたインターネットイニシアティブ(IIJ)が東証に上場とか。IIJにしろクロスウェーブにしろ、あるいは何故かKDDIが引き受けてくれずに東電に残ってしまったフュージョン・コミュニケーションズにしろ、一時はその目新しさで注目を集めながら茨の道をたどっている。IIJ以外は10年も持っていないのではないか。今回のモバイル3キャリアもBBモバイル以外は厳しいだろう。
IIJ、東証マザーズ上場へ--約半年ぶりの再挑戦
その一方で王者・ドコモはクレジットカード「iD」を開始するとか。これは報道にあったようなくらいのインパクトではないのではないかと思う。Felicaベースのネットワークということで、磁気カードの場合のような共通のCAFIS NWを使わないインフラを用意したかなり凝った仕掛けないのではないかと思う。実際に国際的に使われるカードになるとは思わないが、そういった意味で国際ブランドなのだろう。これについてはまた後日書きたいと思う。
おサイフケータイでクレジット--ドコモが決済サービス「iD」提供開始
で、そのドコモを含めたNTTからこれまたある意味恐ろしい発表が。具体的な詳細はよく分からないのだけれど、イメージとしては、次期ネットワークに向けてNTT東西がインフラを持ち、上位レイヤーサービスをNTTコミュニケーションズが提供するとか。これ、サービスとインフラの分離と読むのであれば、まさにNTT分割論議の際に闇に葬り去られた「レイヤー分割」論じゃないか!
NTT、再編計画を発表--インフラはNTT東西、ネットサービスはNTTコムに集約
個人的にはサービスレイヤーによる分割の方が特性に合ってると思っているので、当たり前だと思うのだけれど、今までは何だったんだってのが正直な感想。と、この記事やリリースを見ても何か中途半端な気がするのは僕だけじゃないだろう。結局は実体が見えない「次期ネットワーク(NSN)」に向けた「つなぎ」の再編と言うことなのだろう。今回の動きもそうなのだけれど、今後、IP電話にしろメッセンジャーにしろ映像コミュニケーションにしろ、インターネット網を中心としたサービスになるのか、NTTが中心に整備するネットワークサービスになるのかの激しい競争があるのだろう。
そういう意味では、実は敵はソフトバンクではないのかもしれない。所詮、ソフトバンクは今のNTTの独占的なシェアを崩すだけで全ての人に提供するサービスを目指しているわけではない。全ての人が利用するものはインターネットでいいのであって、自分のシェアを高めれればいいのだ。これに対してNTTは全てを自らのサービスで提供したいという「願望」が強い。しかしそう考えると、サービスレイヤーでは実はskypeのようなサービスであったり、シェアウェアだったりと明確な競争相手のいないままゲリラ戦に挑むこととなる。こうした激しい戦いになるのだとNTTは気付いているのだろうか。
いずれにしろ、今回の再編案はまだ暫定だ。固定電話がIP電話に置き換わり、NSNが登場する時こそ本当の意味でのNTT再編が訪れるのだろう。
OCNとぷららが統合?!NTT再再編はあるのか
googleも参入!VoIPを巡る戦い
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明らかに今の3キャリアは「既得権益」化しているとはいえ、まぁ、今の通信業界、5年後に残っている事業者がどれだけあるかも分からないし、いいことなのかどうかと聞かれると結構微妙な気が。というか、それだけ通信キャリアは膨大なインフラ投資と通信料のデフレと技術革新の中でやりくりしなければいけないのだろう。そういえば、1度はNTTに救済を求めたインターネットイニシアティブ(IIJ)が東証に上場とか。IIJにしろクロスウェーブにしろ、あるいは何故かKDDIが引き受けてくれずに東電に残ってしまったフュージョン・コミュニケーションズにしろ、一時はその目新しさで注目を集めながら茨の道をたどっている。IIJ以外は10年も持っていないのではないか。今回のモバイル3キャリアもBBモバイル以外は厳しいだろう。
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その一方で王者・ドコモはクレジットカード「iD」を開始するとか。これは報道にあったようなくらいのインパクトではないのではないかと思う。Felicaベースのネットワークということで、磁気カードの場合のような共通のCAFIS NWを使わないインフラを用意したかなり凝った仕掛けないのではないかと思う。実際に国際的に使われるカードになるとは思わないが、そういった意味で国際ブランドなのだろう。これについてはまた後日書きたいと思う。
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個人的にはサービスレイヤーによる分割の方が特性に合ってると思っているので、当たり前だと思うのだけれど、今までは何だったんだってのが正直な感想。と、この記事やリリースを見ても何か中途半端な気がするのは僕だけじゃないだろう。結局は実体が見えない「次期ネットワーク(NSN)」に向けた「つなぎ」の再編と言うことなのだろう。今回の動きもそうなのだけれど、今後、IP電話にしろメッセンジャーにしろ映像コミュニケーションにしろ、インターネット網を中心としたサービスになるのか、NTTが中心に整備するネットワークサービスになるのかの激しい競争があるのだろう。
そういう意味では、実は敵はソフトバンクではないのかもしれない。所詮、ソフトバンクは今のNTTの独占的なシェアを崩すだけで全ての人に提供するサービスを目指しているわけではない。全ての人が利用するものはインターネットでいいのであって、自分のシェアを高めれればいいのだ。これに対してNTTは全てを自らのサービスで提供したいという「願望」が強い。しかしそう考えると、サービスレイヤーでは実はskypeのようなサービスであったり、シェアウェアだったりと明確な競争相手のいないままゲリラ戦に挑むこととなる。こうした激しい戦いになるのだとNTTは気付いているのだろうか。
いずれにしろ、今回の再編案はまだ暫定だ。固定電話がIP電話に置き換わり、NSNが登場する時こそ本当の意味でのNTT再編が訪れるのだろう。
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