ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

大人だからこそのROCK!麗蘭2011@TOKYO Billboard Live

2011年12月04日 | 音楽
「結局のところ僕等は 与えた愛と同じ分だけの愛を
 与えられることになる」そう いつかのメロディに聞いた

30才を半ばも越えると、意外に聴けるRockがないことに愕然とする。いや、もちろん好きな曲もアーティストもいっぱいいる。未だに尾崎豊の曲も好きだし佐野元春や浜省だって好きだ。でもさすがに出勤中に「盗んだバイクで走り出す~♪」と言うわけにはいかない。彼らが作った曲にシンパシーを感じていた頃よりも、世の中がもう少し複雑なことも知ったし、妥協や理不尽さも知った。そして何よりもそれでも闘わなければならないし、闘い方も千差万別、それぞれの立場でイロイロな闘いがあることを知ったのだ。

そんな中で、大人になったからこそ好きになっていったRockもある。その1人が「チャボ」こと仲井戸麗市であり、彼が元「ストリートスライダース」のギタリストでもある蘭丸と組んだ「麗蘭」だ。

今日のライブも2人のギターの絡みは最高。ストーンズの「ハーレムシャッフル」のカバーも良かったし、「ガラガラヘビ」のヘビーでねちっこい絡み方もそんじょそこらの若僧には真似できまい!といった感じ。チャボのギターもかっこいいけど、本当、蘭丸のギターのかっこ良さは別格。

そして何よりも大人になったにも関わらず、あるいはだからこそ、恥ずかしげもなく「愛」や「夢」や「理不尽さ」や「希望」を歌いあげるその姿が何とも言えない。

 「結局のところ僕等は 与えた愛と同じ分だけの愛を
  与えられることになる」そう いつかのメロディに聞いた

 「想像してみろよ 天国も地獄もないところを
  すべての人達が共に生きられるところ
  そんな世界を夢見る」ってこと いつかのメロディに聞いた
                  (「Get Back」 / 麗蘭)

他者の曲のコピーのような曲をつくり、そのことをINSPIREという言葉に置き換える。売れることばかりに気を取られアルバムが握手の引換券となる。いやそれは音楽に限ったことではなく、社会全体が「夢」ではなく「金」を、「目的」ではなく「手段」を語るようになり、あらゆるものが模倣とパッケージ化・商品化されることになる。そしてそれがさも当たり前のように信じてしまう時代になっている…

そんな中でビートルズへの愛と共有された夢をこんなにあっけらかんと唄ってしまう。そんな強さ、たくましさ、あるいは子供っぽさこそが、チャボの、あるいは麗蘭の魅力だ。10代や20代の頃では気恥ずかしくて言えなかったこと、かえって構えてしまって仰々しくなってしまったこと―「愛」や「夢」、「平和」といったことをこんなに当たり前に語りかけるのだ。

気がつけば麗蘭も結成から20周年とのこと。結局、大人が聴けるROCKを切り開いていくのもRCの生き残り、チャボの役割なのだ。。


麗蘭 - ミュージック


麗蘭 get back


麗蘭 - 風の車


麗蘭 ハッスル



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