ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

iTVとロケーションフリーが目指すPCとTVの新しい関係

2006年09月19日 | ビジネス
STBを利用したVODサービスが盛り上がらない一方、PCをベースとして動画配信は有料/無料(あるいは合法/非合法)に関わらずそれなりに利用者も増え、盛り上がっている。その一方で相変わらずPCというのは、家族で和みながら動画を見るデバイスとしてはあまりいけてないわけで、このギャップを何とか解決できないかと考えていたときに、だったらブロードバンド回線を受けるルーターで直接WMVファイルを再生させ、それをそのままライン接続でTVと接続できたら、みたいなことを話あっていたことがあったんだけど、よくよく考えるとただのSTBでしかないわけで、まぁ、それっきり話としては進まなかった。

ただやはり動画配信というものを考えたときに、YouTubeなどの投稿型動画サービスのように個人的嗜好に基づいたものはPCでもいいのだろうが、本格的な「作品」の配信、レンタルビデオの代替としてのポジションを獲得するためには、家族で見れる「TV」をどう攻めるかというのが課題ではある。

そう、誰もが思いつつも、実際はPCはPCメーカーが作るし、TVはTVメーカーが作っているし、動画配信はISPやポータルが提供しているし、家庭までのインターネット回線は通信事業者が提供しているしといった具合で、PCとTVを「つなげる」ということを具体的に実現できずにいたというのが正直なところ。それがここにきて2つの大きな変化が。

1つはソニーの「ロケフリ」シリーズで発表された「ロケーションフリー TVボックス(LF-BOX1)」の登場と、もう1つが先日発表があったappleの「iTV」だ。

ロケーションフリーは「エアボード」という名で出ていた当時から注目していた商品。これまでは専用のハードウェアだったり、専用のソフトをインストールしたPCやPSPへの(私的利用内での)配信を実現していたのだけれど、今回の「TVボックス」は専用機器ではあるけれどTVと接続することで、ベースステーションに蓄積された映像をPCやPSPだけでなく、TVでも再生できるというもの。ロケフリ用の動画配信サービスは今後検討ということなので、まずはベースステーションに録画した映像をPCやTV、PSPというデバイスの違いを超えて利用するという使い方なのだろう。

一方の「iTV」はというとジョブズが語った以外に具体的な内容は見えていないのだが、推し量るとすると、iTSで販売する動画をiTVを経由してTVで再生させるというもの。直接、iTVにダウンロードさせるのだとするとPCというよりAV機器/STB/HDRのような感じの「HUB」になるのだろうし、いったんPCにダウンロードしたものをiTVを経由して再生させるというのであれば、ロケフリTVボックス/YahooBB!光無線TVパックのような中継装置となるのだろう。まぁ、このあたりはコンセプトや戦略、製造コストの問題などなどあるだろうし、まぁ、もう少しお楽しみというところ。

いずれにしろ、これらはPCとTVというデバイスの垣根を超えるもの(繋げるもの)として同じGOALに向かっているのだろう。

ソニー、H.264対応 新「ロケフリ」発表--リビング以外のTVもワイヤレスへ - CNET Japan

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