昨日、東福寺へ行ってきました。前ブログでは、紅葉の名所「通天橋(つうてんきょう)」の様子をお届けしました。その通天橋を渡ると、1280年に入定された開祖の聖一国師(しょういちこくし)を祀る開山堂があります。聖一国師は、中国より多くの典籍を持ち帰り、水力を用いて製粉する器械の構造図を伝えて製麺を興すとともに、杭州の茶の種子を郷土に伝えた静岡茶の茶祖でもあるそうです。楼閣にある三国伝来の布袋像は伏見人形のルーツとされていますが、中を覗いても見ることはできません。
庭園は江戸中期の名園です。市松模様の砂と苔がとても美しいです。築山に小さな仏様を見つけました。訪ねることがあれば探してみてください。
東福寺は、奈良の東大寺と興福寺の2つの文字をとり、九條(藤原)家の菩提寺として造営されたお寺で、創建当時の仏殿には、高さ15メートルの大仏立像を祀り、京都の新大仏寺として都最大の伽藍だったそうです。東大寺 興福寺は前ブログにて。
奈良の東大寺のように、敷地にひとつだけ大仏殿があると、どーんと大きく感じますが、東福寺の本堂(写真左上)、三門(写真右上:現存最古最大)、禅堂(写真下:最古最大)は、まとまって建立されているため、それほど大きく感じません。でも、じーっとみていると、もしかしてかなり大きい?と、 じわーっと思います。全景写真を撮るのも難しいくらいですから・・・。
また、東福寺には、わが国最古、室町時代のトイレ「東司(とうす)」があり、重要文化財に指定されています。禅僧にとっては、用をたすのも修行とのことで、作法も細かく決められていたそうです。もちろん、現在は使用されていません。
トイレは覗くのはマナー違反ですけど、中に入ることができないので、ここはぜひ覗いてください。(^^;)広い空間に仕切りもなく、用をたすための甕が土中に埋まっています。通称、百雪隠(ひゃくせっちん)・・・100人が一度に使えたそうです。