「無知の知」
ご存知でしょうか?
ソクラテスが2500年も前に言っていたようです。
2500年前の古代ギリシャ。。
とても遠い世界のようにも感じますが、言っていることはそんなに難しいことじゃない。
明治時代に海外から導入した学問に「哲学」・・・と名付けてしまったことで、えらく難しいこと・・・と言う錯覚の様なものが生まれたと言われています。
「ただ生きるな。 より善く生きよ。」
より善く生きる。
その事を問い続けているのでしょう。
人は何故に生まれて生きて死ぬんだろう。
私とは誰だ。
何故にこの宇宙が存在するのか。
等々。。
何か・・・を問い続けているだけです。
そんなに難しいことじゃない。
子供でもふとした時に感じ、考える事。
なんで? なんで?
と聞きますよね。
子供って哲学しています。
じゃぁなんでピアノ教師が??
って・・・
絵を観よう、本を読もう、いい音楽を聴こう。
心の栄養の為に大切なこと。
で、その作者たちが、何を考え求め続けたって、そういうことなんですよ。。
ラファエロやダヴィッドのの画にも、ソクラテスは登場します。
1500年ごろに描かれたラファエロの「アテネの学堂」には、古代ギリシャの賢人が数多く登場しますし、1787年に描かれたダヴィッドの「ソクラテスの死」は、その最期をめぐる物語を絵画に収めています。
作者も、「より善く生きる」とは・・・
と考え続けていたことでしょう。
音楽の作品も、このような問いは内在していて、ドビュッシーなど、本当に古代ギリシャには憧れを抱いていたようです。
実際それを反映させた作品もありますしね。
ソクラテスについて・・・
プラトンの『ソクラテスの弁明』においてソクラテスが語ったところによると、彼独特の思想・スタイルが形成されるに至った直接のきっかけは、彼の弟子のカイレフォンが、デルポイにあるアポロンの神託所において、巫女に「ソクラテス以上の賢者はあるか」と尋ねてみたところ、「ソクラテス以上の賢者は一人もない」と答えられたことにある。これを聞いて、自分が小事・大事ともに疎くて賢明ではない者であると自覚していたソクラテスは驚き、それが何を意味するのか自問した。さんざん悩んだ挙句、彼はその神託の反証を試みようと考えた。彼は世間で評判の賢者たちに会い、その人々が自分より賢明であることを明らかにして神託を反証するつもりであった。
しかし、実際に賢者と世評のある政治家や詩人などに会って話してみると、彼らは自ら語っていることをよく理解しておらず、そのことを彼らに説明するはめになってしまった。それぞれの技術に熟練した職人達ですら、たしかにその技術については知者ではあるが、そのことを以って他の事柄についても識者であると思い込んでいた。
こうした経験を経て、彼は神託の意味を「知らないことを知っていると思い込んでいる人々よりは、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢く、知恵の上で少しばかり優っている」ことを指しているのだと理解しつつ、その正しさに確信を深めていくようになり、更には、「神託において神がソクラテスの名を出したのは一例」に過ぎず、その真意は、「人智の価値は僅少もしくは空無に過ぎない」「最大の賢者とは、自分の知恵が実際には無価値であることを自覚する者である」ことを指摘することにあったと解釈するようになる。こうして彼はその「神意」に則り、それを広める「神の助力者」「神への奉仕」として、ソフィスト達のように報酬を受け取るでもなく、家庭のことも省みず、極貧生活も厭わずに歩き廻っては出会った賢者たちの無知を指摘していくことをライフワークとするようになる
知らないことを自覚することなく知っていると思うより、知らないということを知っている方が、賢明であるという考えは、現代でも全く同じですね。
哲学・・・と言う言葉の響きが、難しさ・・・を感じさせているのかも知れません。
「より善く生きる」「真善美」を求める心。
キレイごとではないんです。
本当に心や魂が喜びます。
絵を観る時、本を読んだり音楽を聴いたり。
それはただただ綺麗・・・と言うばかりでない、深い意味が込められている。
その謎解きをするのが面白く、人生の醍醐味と言えるかもしれませんね。
そうそう!
林檎さんからのコメント、すごく興味深かったので、皆さまにもお伝えします。
“自然からの贈り物・・・そして恩恵”の回に、寄せて下さったコメントの中で、
「潮の満ち引きは、一分間に18回(呼吸も同じ)で、18の2倍は体温の36℃、36の2倍は脈拍の72、72の2倍は血圧の144・・・・・」
これは知らなかったので、すごく感動しました!
でも、「ああ、やっぱりそうだよね。私たちは自然の造形物のひとつで、宇宙の節理の元に生きている」
間違いないなぁ~!
そんな感想です。
ご興味ある方は、コメントクリックしてご覧ください
「私たちは、驚くために存在する」ゲーテ
だそうです。。
ゲーテはベートーヴェンと友人でしたしね~
しかも・・・ベートーヴェンはソクラテスを大変敬愛していた。。
ベートーヴェンという人と作品を理解する為にも、ソクラテスについて、哲学について、、少し考えていみるのも良いかも知れませんね。。
ではでは~~