米子 西野ピアノ教室 musica felice

米子市のピアノ教室・・日々思うこと徒然なるままに。
幼児から受験生、大人の方いらしてます。
音楽は心の対話ですね。

シュザンヌ・ヴァラドン

2010-01-27 06:35:42 | 画家の話

今日は、女性画家シュザンヌ・バラドンについて書いてみようと思います。



新井満さんの小説に、「エッフェル塔の黒猫」という作品があります。



もしかしたら読まれた方もあるかも知れません。



この小説の主人公は、作曲家のエリック・サティです。



シュザンヌ・バラドンに恋をしたサティは、半年間一緒に暮らしたものの、彼女に捨てられてしまいます。



多分、新井満さんは、サティのファンなのかも知れません。



僕にとっては天敵のような女性だったが、色々知るうちにサティが彼女に恋をしたのもうなずけるようになった・・・



と語っています。



バラドンは1865年にフランス南部に生まれ、1870年5歳の時に母親と2人でパリへ移り住みます。



貧しかった母子は、同じような生活をしている人たちが住むモンマルトルで暮しました。



10代になって働くようになった彼女は、お針子、ウェイトレス、サーカスなど色々な仕事をしますが、



サーカスでケガをしたことから、当時卑しい職業とされていた画家のモデルをすることになりました。



バラドンは人気のモデルとなり、特にルノアールのお気に入りでした。



彼女がモデルになった絵は、数多くあります。



また、ロートレックとも親しい仲で、よくモンマルトルのカフェで一緒にいたといわれています。



バラドンの画家としての才能を見出したのは、このロートレックでした。



彼女のスケッチを見たロートレックは、師と仰いでいたドガにそれを紹介しました。



ドガは「我々の仲間だ」と言ってバラドンを認め、その才能を生かすよう勧めました。



このスケッチにはバラドンのひとり息子で、後に有名な画家となったモーリス・ユトリロの姿も描かれていました。



迷いのない強い線で描かれた彼女の絵は、生命への感動からわき上がるものでした。



決して対象物を美化したりするわけでなく、有りのままの赤裸々な絵を描いたのです。



バラドンは49歳の時、息子より3歳年下の画家ユッテルと結婚しました。



ユッテルはバラドンの熱烈な信奉者で、結婚した当時28歳でした。



この時期からますます創作活動は充実し、フランス政府に作品を買い取られるなど、



その地位を不動のものとしました。



バラドンは晩年こう言い残しています。



「私の仕事は終わりました。唯一の満足は、私自身を決して裏切らなかった事です。



もし誰かが私の真価を明らかにしてくれたら、いつの日か私の言う事が本当である事が理解されるでしょう。」



1938年バラドンは73歳でその生涯を終えました。



精神を患い酒におぼれる息子ユトリロに絵を描く事を進めたのはバラドンでした。



エリック・サティもまた彼女に出会う事で、作曲家として影響を受けたのかも知れませんね。



強い意志で人生を生き抜いたシュザンヌ・バラドン。



昨日のナディア・ブーランジェ同様、驚きと共に憧れる女性の一人です。



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ナディア・ブーランジェ

2010-01-26 05:38:19 | 作曲家の生涯



歴史の中には、興味深い生涯を送った女性が数多くいます。



ナディア・ブーランジェもその一人です。



唐突にこんな書き出しをして、何の話? と思われたかも知れません。



レッスンをしていたら、隣のレッスン室からアストル・ピアソラの曲が聴こえてきたので、



ふと、この事が書きたくなりました。



以前テレビで「ダニエル・バレンボイム、ピアソラを語る」という番組を見た事があります。



まず、生粋のクラシックのピアニストで、指揮者でもあるバレンボイムが、



なぜアルゼンチンタンゴのピアソラと接点があるのか驚きでした。



アストル・ピアソラはご存知の方も多いと思いますが、「リベルタンゴ」「アディオス・ノニーノ」



など、どこかで耳にした事のある名曲を残した人です。



これらの曲のファンの方も多いかも知れません。



波乱万丈の人生を送ったピアソラですが、彼の音楽を語る上で、ナディア・ブーランジェは欠かせない人なのです。



今でこそアルゼンチンタンゴと言えばピアソラの名前がまずあがってきますが、



ピアソラが若い頃その作品を発表した時は、それまでのアルゼンチンタンゴとは



かなり違うスタイルをとっていたので、故国では受け入れられませんでした。



タンゴを冒涜した…とまで言われたのです。



その後フランスへ渡り、しばらくの間この地で暮したのですが、その時師事したのがナディア・ブーランジェでした。



ナディアはピアソラの才能と音楽の方向性を見抜き、「あなたには、やるべき音楽がある」



と、彼の音楽を評価し、後押しをしました。



このナディア・ブーランジェと言う人に師事した音楽家は多岐にわたり、



主だった人を列挙しても、その多さと顔ぶれに驚かされます。



アーロン・コープランド、レナード・バーンスタイン、ダニエル・バレンボイム、キース・ジャレット、



クインシー・ジョーンズ、アストル・ピアソラetc.



こんなところでバレンボイムとピアソラに接点があったのです。



1887年にパリで生まれ、1979年にパリで没したナディアは、教師、指揮者、作曲家として活躍しましたが、



特に教育分野では多くの人に、多大な影響を与えました。



学生たちは、彼女が膨大な量の音楽を知り尽くしている事、たちどころに作品の欠点と長所を見抜く迅速さ、



芸術家という聖なる職業に対する彼女の敬意に感銘を受けたという事です。



キース・ジャレットのようなジャズ界の人やピアソラのような人、バーンスタインのような作曲家、指揮者、



バレンボイムのようなピアニスト、指揮者・・・驚くべき許容範囲です!



一般的には知ることのない人かも知れませんが、ナディア・ブーランジェという女性、



多くの素晴らしいアーティストを育てた偉大な教育者として、その魂が受け継がれてゆくことでしょう。



驚きと共に、憧れる素晴らしい女性です。











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ピアノ好きだから?

2010-01-17 05:56:03 | 教室のあれこれ

受験生なのに頑張ってレッスンを続ける中3の子たち。

Rちゃんもそんな受験生の一人。

いつもとってもオシャレなRちゃん、昨日は制服姿。

「今日は制服なんだね」 と言うと 「今日は受験だったので」

そうそう私立高校の受験日だったよね

いつもよりは練習が少なかったかも知れないけど、ちゃんと弾いてくれました。

「受験で疲れたんじゃない?」

「ハイ、ちょっと疲れました。 でもピアノ好きだから来ちゃいました!」

Rちゃん、こんな時も来てくれてありがとうネ

みんな大丈夫だよ

ピアノ頑張ってる人は、なぜか優秀

あぁ、訳はあるんですョ。

指は第二の脳というぐらい大事なもので、これを毎日使っていると脳が活性化するんですよね。

1月は行く、2月は逃げる、3月は去る・・・多分あっという間に春がやってくることでしょう。

喜びの春が待っていますように

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ウサギとカメ

2010-01-15 06:35:11 | ブログ

みなさんがよく知っている昔話ですね。



ウサギが本気で最後まで走れば、それはそれで良かったのに・・・な~んて思ったりしますが、



コツコツやることの大切さは勉強でもスポーツでも仕事でも、どんなことをやっていても思うことです。



ピアノもまたしかり。



こうして、ん~十年ピアノ教師をしていると、小学生の時はゆっくりゆっくりだったのに、



高校生になってみるとけっこう弾けるようになっていたってこと、よくあるんです。



これまで何人、何十人と見てきました。



私の事? なんて思ってる人もいるかもしれませんが、あなただけじゃぁありませんョ



どんどん頑張ってたくさんの曲が弾けるようになるのは素晴らしい事



もちろん応援しています



でもゆっくりだけどコツコツ頑張っていることも、素晴らしい事です



1年生のSちゃん、3月生まれで、もう少し遅く生まれていたらまだ幼稚園だったかもしれません。



もっと小さかった時は人見知りで、たくさんの人と一緒に何かをすることが苦手だったけど、



今はお友達もいるし、自分で一生懸命楽譜を読んで、ずいぶん上達してきました。



苦手だった人前で弾くことも、今では克服して堂々とステージに上がることが出来るようになりました。



コツコツと言えば、Y君S君のお父様も、長年夢だったピアノを弾くことを実現されて、



毎日2時間ぐらい練習していらっしゃるとのこと!



きっと数年後には名曲を弾いておられることでしょう。



ウサギみたいにどんどん走って途中休憩もあるだろうし、カメさんみたいにコツコツ行くのもいいし、



またはウサギだけどサボらないでぐんぐん行くこともあるだろうし・・・



カメさんがいっぱい休憩するのは困りものですけどね



まぁそれもアリか・・・継続は力なり…なんとか頑張ってやってみよう



ピアノとの付き合いは、一生のもの。



いろんな時があると思うけど、これからの人生の良き伴侶として楽しい時、悲しい時にも



ピアノが傍にいてくれるといいな♪ と思います





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のだめ効果

2010-01-10 05:26:55 | 教室のあれこれ

新年4日から始まったレッスン。

今日で一週間・・・今年に入ってみんなと顔を合わせたことになりますネ(*^_^*)

休みの間に頑張って練習した子、のんびり過ごしてしまった子、色々ですね~~

クリスマス会で友達が増えた子、友達の演奏に刺激されて頑張った子、

二週間ぶりに出会って、楽しい話がたくさん聞けました

昨日レッスンに来たNちゃん、いつもに増して頑張っていたし演奏もとても良かったんです。

「すごく頑張ったんだね!」と言うと、お母さまから「のだめ効果です」

Nちゃんお正月休みの間に、「のだめカンタービレ」の映画を観てヤル気になったみたい

なんと1冊のテキストで3曲ずつ練習してきて、しかもよく弾けてたから、

ほとんどの曲が合格になりました。

のだめ効果恐るべし!!

もちろんクリスマス会で聴いた友達の演奏に刺激を受けて、頑張った子もたくさんいましたよ!

いろんな良い刺激を受けて、エネルギーをもらったんですね

今年もみんなの成長が楽しみです

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ショパン国際コンクール in ASIA

2010-01-08 06:25:18 | イベント、コンクールetc.

(略して)ショパコン・・・全国大会



今年は二人入賞しました!



昨年は当時6年生のA君、一昨年は6年生のYちゃん、



今年は4年生のTちゃんと、6年生のSちゃん。



次は、アジア大会です!



中学生はさすがに難しく、自由曲はともかくショパンエチュードをかなり弾きこなしていないと



通用しないと感じました。



おそらく参加者の多くが、かなり事前から用意し、弾き込んで臨んでいると思われます。



これからの参考にしたいと思います。





3月にはピティナコンペティションの課題曲が発表されます。



さあ皆さんも張り切って参加しましょう!



それには普段の練習が大切。



心のこもった、あるいはパッションのある演奏が聴かせてほしいですね。



そして何より楽しんで弾いてほしいと思います



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明けましておめでとうございます!

2010-01-07 05:40:20 | 教室のあれこれ
ちょっと遅くなりましたが、明けましておめでとうございます
今年もどうぞよろしく
 年末年始は疲れが出て(気が抜けたんでしょう)寝込んでしまいました(>_<)
 
 でも3日の日に卒業生のNちゃんと約束していたので、気合が戻って来て、夜食事に出かけました!
 
 奈良県で先生をして頑張っているようです(^_-)-☆
 
 夏に発表会やコンペの地区本選が終わったころピアノ教室の同窓会しよう…なんていう約束しました。
 
 さあ2010年 どんな年になるか?
 
 いい年にしたいですね
 
 4日からレッスン開始しています。
 
 3月末にはまたお楽しみ発表会があるので、そろそろ大きい子から曲決めしないとね
 
 1年の予定が頭を駆け巡ります!
 
 さあ!  今年もはりきっていきましょう\(^o^)/
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