
昨日、中国映画のことを書きましたが、チャン・イーモウ監督の映画を思い出していました。
「紅いコーリャン」「菊豆(チュイトウ)」「初恋のきた道」を立て続けに見て、感動したことを覚えています。
それを思い出していたら、昨日の夜中に、1999年作の「初恋のきた道」が、原語で放送されたので、びっくりしました。
あまりにも、純粋な初恋に、再び泣いてしまいました。
チャン・ツィイーの映画デビュー作です。
田舎の小学校に新任の先生が来ました。貧しい村なので、先生はいろんな家に、お昼ごはんを食べに行くことになっていました。
貧しい家の少女は、学校に行ったこともありませんでしたが先生に恋をしました。
文字を書くこともできない少女は、お弁当を作ることで恋心を現していました。
先生の方も好きになりましたが、思想犯で街に連れ戻されてしまいました。
帰ってくると約束した日、少女は雪の中でずっと待っていたので、病気になってしまいました。
先生は、内緒で少女に会いに来ましたが、連れ戻されてしまい、二人は二年間会うことが出来ませんでした。
やがて、二人は結婚して男の子が生まれましたが、子供は街で働くために家を出て行きました。
それから、数十年後、おじいさんになった先生が亡くなった時、かつての教え子たちが集まって来て、先生の棺を交代で担いだのです。
ボロになった学校は、新しく作り変えられる事になりました。
おばあさんになった少女は、長い間貯めてきたお金を、そのために差し出しました。
そして、息子にお父さんの後をついで、先生になって欲しかったと言いました。
息子は、街に帰る前の日、壊される予定の学校で、子供たちとお父さんが作った詩を朗読しました。
その声が遠くから聞こえてきました。
おばあさんは、初めて先生にあった時のように学校に駆けつけたのです。
そこには、昔の若い時の先生と同じように、子供たちと朗読をしている息子がいたのです。
感動で涙が止まらない、本当に良い映画でした。