私が依存症者と出会った頃、彼らの多くが中高年男性で、「酒さえ飲まなければ普通の人」だといわれていた。
しかしかかわり始めてわかったことは、「飲まなければうまく生きられない人」なのだという現実だ。
とくに私の関心は、当時まだ圧倒的に少数だった女性の依存症者にあった。
なぜここまでひどい飲み方(使い方)をすふのか聞いていくなかで、先述した暴力被害の物語と出会うことになる。
また、女性の依存症者は予後が悪いという治療者側の諦観があるように私は感じているが、その背景には女性に重くのしかかる性別役割分業、労働市場における賃金格差、安心できる治療環境の乏しさといった構造的な問題がある。
これはどうかんがえても彼女たち個人に帰するものではない。
だとすれば、ジェンダー不平等が現存するこの社会こそ、回復する(変化する)ことが必要なのではないだろうか。
日時
2021年10月24日(日)14:00〜16:00
場所
NPO法人ガジュマルの船事務所およびオンライン(zoom)
内容
AAの「12のステップ12の伝統」を読んでシェアします。