百合とオレンヂ城Ⅱ

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『村上海賊の娘』(和田竜)

2015-09-21 22:52:00 | 歴史小説

村上海賊の娘

『のぼうの城』の和田竜先生の
最新作『村上海賊の娘』をお送りします。


↑の絵が『村上海賊の娘』こと
主人公の村上景です。







マンガ連載も始まりました。







「さぁ、海賊の時間だ!」


海賊つながりということで・・・(^-^;)






第一次木津川口の戦い

『村上海賊の娘』は、
毛利と織田信長の戦(いくさ)である
「第一次木津川口の戦い」を
描きます。







作者の和田竜先生は『マッドマックス』(古い方)
などのアクション映画がお好きで
『村上海賊の娘』は海戦のシーンが
長いです。


↑250ページと宣伝されていますし。





実は『村上海賊の娘』は主人公の村上景が
出るまでちょっとページの枚数が
かかります。


それで時代背景などが語られますが、
『信長の忍び』重野なおき先生
大河ドラマ『軍師・官兵衛』を見て
描いた絵や、『修羅の刻』などの絵で、
『村上海賊の娘』の登場人物を紹介
したいと思います。






本願寺顕如






鈴木孫一






小早川隆景と吉川元春






乃美宗勝







↑『村上海賊の娘』は、こんな感じで
大変な戦況となっています。
(これはもう少し後のことですが・・・)






村上景

村上景は『村上海賊の娘』のタイトル通り
海賊の頭領の娘なんですよ。


もちろん海賊の娘だから(?)とても強い
のです。


だけど村上景の魅力はそれだけでは
ありません。







村上景は作中でブサイク、ブサイク
言われるんですが、現代の美的感覚から
すれば美人なのはお約束です♪(笑)


村上景が美人と言われて喜んでいるのが
どこかかわいらしいのです♪


あと和田竜先生はナウシカがお好きなようで
村上景にも、ちょっとナウシカが入ってる気が
します。







そしてお約束のように平安時代的な美人の
琴姫が登場し、村上景とちょっと張り合うのです
が・・・村上景の方がキレイになってるのも
お約束です☆(笑)


なんとなく琴姫は高畑勲の『かぐや姫』に
出てきた女官のイメージがあります。


あの女官も可愛かったですが♪


そして 出番は少ないながら、琴姫の一言が
村上景を突き動かすのです。







村上景は、とある事件から
戦うこと、そのものを忌避するように
なります。


読んでる方からすれば、あれだけ強い
村上景の初めて見せる弱さに驚き、そして
ギャップに萌えることになります♪







そこから村上景が復活するのですが、
恵まれてるというか、良い人が多いというか
みんな、どこか村上景のことが好き
なんですよ、お父さんとか弟とか(笑)


いい味だしてるキャラが多いのですが
ちょっと人数が多いので、書くのを
あえて村上景1人に絞りました。







『村上海賊の娘』は村上景という
1人の少女を描き切った話だと思います。



私は、この小説を読んで、
『アルスラーン戦記』の田中芳樹が書いた
初の歴史小説、『風よ、万里を翔けよ』を
思い出しました。



そして『村上海賊の娘』は終章で
登場人物の、その後を書くのですが
どこか不思議な余韻が残りました。



あと海賊たちの戦いに対する考え方。



譜代の臣とかなら忠義や忠誠が
戦う理由になりますが、海賊たちの考えは
まず生き残ることで忠義は二の次で、
だからこそ仲間や身内、家族を大事にするん
だなぁ、と思いました。





ヒストリエ

2011-07-18 14:58:00 | 歴史小説

ヒストリエ

 『寄生獣』の岩明均が描く歴史マンガ。
 
 アレキサンダー大王に書記官としてつかえた
エウメネスの生涯を描く、『記録する者』の物語




 私は「ヒストリエ」を読んでアリストテレスや
アンティゴノスが登場したので、

「ヒストリエにアレキサンダー大王が出てくるんだ」

と思いました。

 
 なぜならアリストテレスはアレキサンダー大王の
家庭教師でアンティゴノスはアレキサンダーの側近の
1人だからです。


 

 『ヒストリエ』はギリシアの歴史をよく調べていると
思います。

 
 兵隊が「アラララライッ!!」と叫んだりしてます。
(意味は「軍神アレスの加護あれ!」)
 

 スキタイ人が強いです。
これはマラソンの語源になったマラトンの戦いを連想します


「オデッセイ」ヘロドトスの「歴史」などの書物を引用して
ますし。




 『ヒストリエ』の数少ないキレイどころの
バルシネさんです☆♪

 『ヒストリエ』は女性が少ないので(^-^;)




■主人公エウメネス(歴史オタク)

 ただ主人公のエウメネスの性格が嫌なんですよ(^-^;)

 どこが嫌いかというと…


 『ヒストリエ』の主人公エウメネスは読書好きで
パピルスをよく読んでいます…
だから頭が良いというか博識なんですが…
 
 
 なんと言いますかそれが頭でっかちっぽいんですよ(^-^;)
エウメネスはただの歴史オタクに見えます。 

 
 で、エウメネスは時々『オデッセイ』の英雄オデュッセウスに
自分を重ねているんですよ。

 
 トロイの木馬作戦を考えたオデュッセウスと。



 それが、



 エウメネス「ボクはトロイの木馬作戦を考えた
オデュッセウスみたいに頭が良いんだよぉ~」


 
とエウメネスが思っているみたいでイヤ(^-^;)


 エウメネスのそういう態度が思い上がりというか
自分に酔っている様に見えてしまいます。


 子供の頃も何か生意気そうな子供に見えますので
落ちぶれてもイマイチ同情が沸いてきません(^-^;)




 村長の娘サテュラへの別れ際の態度がエウメネスの
性格を一番よく表していると思います。
 
 ある意味エウメネスの判断は正しいとは思いますが
感情がない、というか冷たいというか
エウメネスはまるで設計図でも書いてるように淡々と
サテュラへの言葉を出しているように見えます。

(『イリアス』を引用するのも歴史オタクぶりを
気どっているようでイヤ)




そしてエウメネスは強い人をバカにしているようにも
見えます(ダイマコスやゲラダスへの態度から)



 エウメネス「ボクって一応強いけど、ヘラクレスみたいに
強い人より、やっぱ頭が良い人の方がボクのキャラに合って
そうじゃん。だからボク頭が良い人になるね」

とか思ってそうでイヤ!




 エウメネス、その性格が命取りですよ?


 
 ヘラクレスやアキレス、レオニダスのように
強い者が尊敬されるギリシャの社会では
エウメネスのような頭脳派の人は苦労すると
思います。
 
 
 ましてエウメネスは無一文同然、おまけに奴隷上がりで
父親をコロしたと思われています(冤罪ですが)


 エウメネスはフィリッポス2世(アレキサンダーの父親)
に気に入られスカウトされ、これで出世できた…
と思ったら大間違いです。




 エウメネスは無一文同然ですがアレキサンダーの側近たち
は王族の子弟なので、このハンデは大きいと思います。
(昔から仕えている家臣がいる)



 

 エウメネスはアレキサンダー大王を記録する人間に
なる訳ですが、「記録する者」から「記録される者」に
なった時、つまり王様になったらエウメネスは
転落しそうな人物ですね(^-^;)
(何でも自分1人でやってしまいそうで王様に向いていない)



 

■アレキサンダー大王 
  
 これは『ヴィンランド・サガ』でも感じること
なんですが…


 『ヒストリエ』のアレキサンダー
『ヴィンランド・サガ』のクヌートに、
 「英雄は、そういうもんでしょ?」
な思い込みや前提がある気がします



「英雄は悪いこともする」
     ↓
「だから父親をコロす」
     ↓
「だから報いを受けて悲惨な最期」



 
 『ヒストリエ』のアレキサンダー、
『ヴィンランド・サガ』のクヌートが
↑上のような思い込みや前提で描かれている
気がします

(アレキサンダーもクヌートも歴史では父親を
コロしてはいないんですが…)



 作者がわざと悲惨な最期の英雄を見つけて
描いて、滅びの美学(?)とかに酔っている
気もします


悪くいうとワンパターン



 クヌートとアレキサンダーは、
「女性的な外見で細く強そうには見えない
けれど、実は強い」
という描き方も似てますかね




 『ヒストリエ』は、中国の歴史が好きな人みたいな
描き方ですね
 例えばエウメネスが補給について長々と語るシーンは
『銀河英雄伝説』の田中芳樹先生みたいですし
 岩明均先生は中国の歴史も好きなんですかね?




■『ヒストリエ』の武人蔑視?

 岩明均先生は『ヒストリエ』だけでなく
『寄生獣』でも強い人をバカにしてるように
見えます



 『寄生獣』のシンイチと後藤は
「シンイチが動けない後藤にトドメをさした」
という微妙な決着でした…




 『寄生獣』の自衛隊の山岸はシンイチから
「銃の選択」のアドバイスを受けながら
聞かずに後藤と戦いシにました
 
 これは、
「山岸はシンイチの忠告を聞かなかったから
後藤と戦ってシんだ」

という岩明均先生の演出にも見えます



 そして『寄生獣』の山岸と『ヒストリエ』の
ダイマコスとネオプトレモスは顔が似ています



 岩明均先生はダイマコスとネオプトレモスを
バカに描いているように見えます


 ダイマコスはあの最後を見ればバカにしてると
わかるでしょう…

 
 
 
 後にディアドゴイ戦争でエウメネスと縁がある
ネオプトレモスを出番が短いながら岩明均先生は
バカに描いています


6巻の終わりの方で「ネオプトレモスは見張りで
ありながら、金貨に目がくらんで見張りを忘れ
オリュンピアスに誘われるまま性交におよんだ」

とかなりの悪意を感じる描き方をしています…




 他にも剣の達人メナンドロスも
「ヘカタオイスに簡単にバレる演技」
と少しアホに描いています…



 『ヒストリエ』のゲラダスは、
「エウメネスの背後から不意討をしながら負けた」
と『JOJO』のディオや『ガンダム00』の
アリー・サーシェス並に情けない最後に描いています

 
 

 やはり岩明均先生は強い人をかなりバカにしてるように
見えます




JIN -仁-

2011-04-30 20:39:00 | 歴史小説
JIN -仁-

 今話題のドラマ『JIN -仁-』を見ました。
 

■『JIN -仁-』と『陽だまりの樹』
 
 『JIN -仁-』の主人公の南方仁先生は医者なので
手塚治虫『陽だまりの樹』という作品と重なるところが
あります。
 
 (『陽だまりの樹』手塚治虫先生のご先祖の医者
手塚良仙が主人公なので)

 
 手塚治虫先生は『ブラックジャック』を描くくらい
医者にはいろいろ縁があります。

 南方仁、手塚良仙・両人とも医者なので似ている展開は
あります。



 『陽だまりの樹』『JIN -仁-』の両方に適塾の緒方洪庵、
伊東玄朴、一万円の福沢輸吉(手塚良仙の親友)が出てきます。

 
 そして『JIN -仁-』でも敵役として出てくる多紀一族も
『陽だまりの樹』に出ています。


 多紀一族は幕府お抱えの医者なので登場させると
『蘭学VS医学の権威』『新戦力VS旧勢力』みたいな
わかりやすい対決の構図になります。

 南方仁先生や手塚良仙が蘭学の新勢力、
多紀一族が幕府お抱えの医学の権威で旧勢力
なんでしょう。



 それと『JIN -仁-』も『陽だまりの樹』も幕末オールスター
登場な感じです。




 『陽だまりの樹』は伊部谷万二郎に関った人は不幸に
なった人が多く、手塚良仙と関った人は幸運な人が多い、
みたいな展開でしたが『JIN -仁-』も少しそれっぽいですかね?




■『JIN -仁-』で生きる者シぬ者

 『JIN -仁-』の登場人物で女スリのお駒さん、咲さん、
や相撲取り、歌舞伎役者、ヤクザなどの市井の人々は
わりと幸運な人生を送れそうな人が多いです
(中には不幸な人もいました)




 しかし武士や志士みたいに戦いに生きる人は、あまり
長生きできそうにない人が多いです(^-^;)


 志士は短命な人が多いのでは?と言う人がいるかも
しれませんが『JIN -仁-』に出てくる武士って勝海舟以外
で長生きできそうな人があんまりいませんよね?


 坂本竜馬、高杉晋作、近藤勇、西郷隆盛・・・。


 『JIN -仁-』に榎本武楊、大鳥圭介、松平容保みたいに
長生きした人が出てきませんよね~(^-^;)





 「JIN -仁-」って沖田総司に代表されるように
「戦いに生きたものはシんで南方仁先生や松本良順
みたいに医学で人を助けた人は生き残る」

みたいな話になりそうですが
仁先生の周りにハデにシぬ人ばかり集めて
(佐久間象山や真木和泉がいい例)
盛り上げていますよね~(^-^;)




沖田総司とか仁先生の前でチを吐いてシにそうですし。



 仁先生の説得を聞かない人も不幸になりそうですよね
(^-^;)



 まだ最後まで読んではいませんがスリのお駒さんは
仁先生の説得を聞いて足を洗いました。
 おそらく幸運な人生を送れるでしょう☆


 
 ですが、前に仁先生が手術で助けた人が仁先生の
説得を全然聞かないで戦いに行ってシぬ、なんて
展開がありそうですよね~(^-^;)



「仁先生、私は一度はシんだ身でしたがあなたに
助けられました。仁先生あなたに会えて良かったです」


と言ってシにそうな人がいるんですよね~(^-^;)




■南方仁先生と咲さんの恋の行方

 お駒さんをはじめとして仁先生はモテます(笑)
ただし仁先生はマジメ(または朴念仁)なので咲さん
ひとすじです。


 『JIN -仁-』はタイムスリップもののSFでお初ちゃん
など歴史を変えてはいけないなどのシビアな面があります。

 もし仁先生が現代に帰ってしまったら咲さんとは
結ばれないままなのでしょうか?



 ・・・でもねぇ。
 仁先生が現代に戻った時、ある女性と知り合い、
その女性の薬指には仁先生の指輪があり(お約束!)
仁先生が「その指輪は?」と聞いたら
「これは曾祖母の指輪です」
と答えて、でその曾祖母の名前が『咲』という名前
という超お約束のような展開になりそうですよね
(^-^;)

 で、仁先生が「咲殿、やっと…やっと会えました…」
と言いながら和服を着た仁先生と咲さんの影が
仁先生と女性の背後に浮かびながら2人が結婚して
終わりそうですよね(^-^;)


のぼうの城

2010-09-14 23:13:00 | 歴史小説

『のぼうの城』

 映画化も決まったそうですね。
 マンガ版を描いている人は『美味しんぼ』の人。
 


 登場人物はみな個性的…というか味があります(笑)

 
 兵法書を読みまくっているけれど実戦に
出た事はない『自称毘沙門天の化身』の
酒巻靭負。



豪傑だけど女房に頭が上がらない柴崎和泉守。



 それなりの策はあるけれど、どこか調子がいい
ようにも見える当主・成田氏長(歌が好き)

 
 
 おてんば…というか凶暴で気も体も強い姫様
の甲斐姫。


 ギャグもあるので、わりと雰囲気は明るい
です。
 
 それほど面白いです。


 
 主人公の『のぼう様』こと成田長親は百姓に
慕われている…というよりは

「この人は頼りないからオレたちがいないとダメだ」
「田植えを手伝ってくれるのはいいけど…やめて」

と思われている馬乗りも刀槍もダメな人ですが…
実は…

 長親はイメージとしては香川照之がいいかな、
と思っていましたが野村萬斎に決まったそうです!!

 
 意外ですが踊ったり無礼な長束正家にタンカをきる
シーンは上手く演じれそうですかね?



 『花の慶次』などもそうですが『のぼうの城』
でも割りと北条氏が情けなく描かれていますが、
実際はたいした勢力でした。

 北条氏は伊勢新九郎という野武士から成りあが…
ったのではなく元々は室町幕府の高級官僚だった、
らしいです。

 北条氏が関東を5代治めていたという下地が
あったから徳川家康はわりと楽に江戸を治める
ことができた、という説もあるそうです。


 
 武将や大名だけでなく百姓の視点も忘れてはいけません。
かぞう、が妻ちよのためにしてしまったこととは…
 かぞう、は『七人の侍』の百姓のように
いじけた百姓なのですが…なかなか意味があります。





 この作品、石田三成も出てきますが、これがなかなかの
豪傑のように描かれています。
 当然大谷吉継も。


 で、代わりに敵役のように描かれているのが長束正家。
典型的な姑息な官僚のように描かれています。


 しかし、今まで長束正家のことは知りませんでしたが
『のぼうの城』で興味を持ちました。
 実際はなかなかの手腕の官僚だったようですね。



 よく石田三成は「いくさ下手」とか
「小田原攻めで水攻めに失敗した」
とか言われますが、その悪評の元となった
小田原・北条氏配下の成田氏が治める
「忍城の攻防戦」が『のぼうの城』では描かれます。


 余談ですが、この「忍城攻め」には佐竹義宣や
浅野長政だけでなく真田昌幸も参加していた、
らしいですが、これら名将たちですらなかなか
落とせなかった城ですので、石田三成でも
難しかったでしょう(まして初陣)
 
 やはり三成は必要以上に悪く言われているフシも
ありますかね。



 和田竜先生は『忍びの国』も面白いですよ。
次は矢野隆先生の『蛇衆』を読みたいと思って
います。


 宮城谷昌光先生も割りと読んではいるの
ですが今は光武帝をとりあげた『草原の風』の
単行本化待ち、でしょうか。


時代劇小説・小ネタ

2007-05-14 16:55:36 | 歴史小説
★あのシーンの生みの親はバガボンド?
■天兵童子(吉川英治)
 吉川英治先生は「バガボンド」宮本武蔵の原作者
です。その吉川英治先生が剣豪・伊藤一刀斎を先祖に持つ
絵描き・伊藤彦造氏に会いに行きました。
 
 伊藤彦造氏は「鞍馬天狗」の挿絵で有名な人ですが
その伊藤先生が吉川英治の前で剣術を披露した時、
 吉川英治は「真剣がピカリと光ったと思えば、
いつ抜いたのやら、いつ鞘に納めたのやら。
特に抜きながら飛び上がったのには驚きました」
と感動し、どうすればそんな事ができるのでしょうか?
と聞いたところ、伊藤彦造氏は、
 
 「飛び上がりの練習として低い障害物を飛び越え、
だんだんとそれを高くして足腰を練る」
と答えたそうです。
 
 それが後の作品「天兵童子」の天兵が麻の芽を飛び越え
つつ、だんだん成長し高くなる麻を飛び、飛び上がりの練習
をするという場面を生んだそうです。
 
 麻の芽を飛び越えて修行するという場面はニンジャはっとりくん
等でよく見ますが、吉川英治先生が考えたことなんでしょうかね?



★忍びの道は険しい、を生み出したのは?
■忍びの者(村山知義)

 ニンジャアニメ「ひまわりっ」でも主人公が好きな
作品にあげていた「忍びの者」ですが、よく横山光輝や
白土三平の忍者漫画で任務に失敗した忍びが自分の顔を
わからなくするシーンがありますが、その元祖はこの
「忍びの者」から来ているそうです。




★信長と濃姫はおしどり夫婦?
■織田信長(山岡荘八)
 「伝説の勇者の伝説」の鏡貴也先生も読んでいた
「織田信長」ですが、信長と濃姫のおしどり夫婦を決定づけた
小説です。
 なにしろ本能寺で濃姫は死んでおらず、濃という名前の
別人だそうですが、山岡荘八先生は
「亡くなったのは60の老女ではなく信長の妻・濃姫である」
知っていながら、あえて言い切りました。
 で、いつまでも若いマムシの娘・濃姫と豪快な反面、妙に
繊細な一面もある信長という究極のおしどり夫婦が生まれました。
 
 「伝説の勇者の伝説」が戦国絵巻みたいな一面があるのは
この小説の影響もある、のでしょうかねw




★子供のころ、みんな大好きだった?
■神州天馬侠(吉川英治)
 またもバガボンド・吉川英治先生です。
 最初にこの「神州天馬侠」を知ったのは「戦国獅子伝」
(辻真先&横山光輝)の辻真先氏のあとがきでした。
 
 「面白いけど未完で続きが気になった」
 
 あはは(汗、まぁ昔の小説って大風呂敷を広げすぎて
収集が付かなくなるの多いですからね。
 
 バジリスク・山田風太郎も魔界転生での菊池秀行との
対談で、

「神州天馬侠は面白いけどむちゃくちゃだ、だが
いいむちゃくちゃ、だ」
、と言っております。


 永井豪で漫画化されたこともあるそうですが、未読。

 
 富士見ファンタジアで神州天馬鏡(舞坂光)という、
ほぼ同名の小説があります。


 ライトノベル完全読本Vol2でも中里融司先生が紹介して
いましたが、、、、、、今読み返したら、

バッカーノ・成田&撲殺天使ドクロちゃん・おかゆ
&もて王・大亜門

の三人が対談していました!!
 もて王一巻で少しふれていたのってこれかぁ!!
 他にも随分大物にインタビューしています!!
後で紹介できるといいな