◆20世紀少年
◆本格科学冒険漫画って何?
ゆうきまさみ先生のように万博世代の人が、よく
言っている、
「将来、鉄腕アトムやドラえもん、のような
バラ色の未来が本当に来て、全ての問題を
科学が解決してくれる、と昔は真剣に思っていた」
という考え方。
まず、この考えがわからないといけない、と
思います。
パトレイバーでも後藤隊長が、
「理想の未来が来ると思ったけど来なかった」
と言っていますし20世紀少年でも同じような
セリフがあります。
浦沢直樹、やゆうきまさみ先生も
ドラえもん、や鉄腕アトムの様な未来が
来ると思ったけど、来なかったから
自分でパトレイバーを創ったり、
20世紀少年を創ったりしているのでしょう。
だから20世紀少年のサブタイトルは
「本格科学冒険漫画」なんだと思います。
最初、満足に歩く事もできなかった(?)
2足歩行のロボットが、歩けるようになった
所などが科学している、とも思えます…
かね?
◆「ともだち」って誰?
浦沢直樹「みんな、『ともだち』が誰かと
聞いてくる、そんなつもりで描いているわけじゃ
ないのに」
…↑の浦沢直樹のコメントはあくまでウワサ
レベルですけど、浦沢直樹自身は「ともだち」
の正体については、あまり比重を置いて
いなかったのかもしれません。
単刀直入に言いますと、誰が、「ともだち」でも
成り立つ話しとして描いているようにも見える
んですよね。
サダキヨ、かフクベエか、極端な事を言うと
ドンキーでもOKな様にも見える訳です。
(ただサダキヨ≠ともだち、は時々描かれていましたが)
一応、考えていたとは思いますし、それについては
後述します…。
20世紀少年を見て思い出したのがアメリカの
ドラマです。
『24』など「次回へ続く!!」な引きでよく
創っているのが似ています。
謎の組織とか影の首領とかいう展開があって
組織の手下に「答えろ、お前らのボスは誰だ?」
とか聞くと手下は「わ、わかった。答える、ボスは・・・」
と言おうとしたらドカーン!となる。
そんな引きだけで創ってるようにも見える作品ですかね。
◆終わり方
思えば「え?…そんな終わり方ありですか?」
な最終回でした。
「ともだち」の名前が出た時の感想です。
ケンヂが「20世紀少年」の音楽をかけなければ
始まらなかった、訳ですが…。
全ての原因がケンヂともとれる訳ですが…。
テンマがヨハンを助けなければモンスターが
始まらなかった、のと似ているかもしれません。
「ともだち」の正体ですが…。
伏線やフシが無かった訳ではありません。
あったといえば、ありました。
くりかえし、くりかえし描かれる子供の頃の
思い出に、そういう意味(?)があったのか、と
思いましたし。
ただ、あまりにも反則な終わり方ではありませんか?
強引だったり力技な終わり方はありましたよ。
「全てワイズマンの仕業で終わった
装甲騎兵ボトムズ」
「阿久津丈二が、いつも強運だったのは、
実はゲームの世界の主人公だったから!
で終わった代紋<エンブレム>TAKE2」
「記憶の改ざんが、できた皇帝のギアス」
力技や強引な終わり方は全然かまわない
のですが、20世紀少年の場合は本当に、
どういう風にでも終わらせる事ができる
クライマックス、になってしまうのでは
ないでしょうか?
反則…じゃないんですか?
理科室の繰り返し、とかを見ると
考えていたとは思えますし、「ともだち」の
正体の名前も時々ですが出ている訳ですし…。
「たしか、そのキャラって、すでに…」
と思う人もいるかもしれません。
ですがサダキヨの時もありましたが、
「みんなの間では仮にそういう事に
なっていただけで、実際にそうなった訳
ではない」のでしょう。
(子供があだ名をつけるのと同じ感覚
でなにげなくした事)
あの覆面の下の顔が「アレ」だったのは、
ヴァーチャルなのでケンヂが知らない事は映像化
できないから、だと思います。
(ケンヂの頭の中の情報を映像化するので
最初からないモノは映像化できない)
「ともだち」がそれだけ印象の薄い人だった事を
考えると一応スジは通ります。
でも、ねぇ…。
PS 映画3作目ではわかりやすく説明されて
いましたね。
◆映画第一章
なんか微妙に脱力した感じでした。それが尺の
問題じゃなくて、堤幸彦の演出が悪いって感じ
なんですよね^^;
堤さん、を嫌う人っていますが、少しその気持ち
がわかりました。
20世紀少年は「血の大晦日」っていう
クライマックスがありながら、全然盛り上がら
ないんですよね(汗)
区切りにしても、あの区切りなら、かなり
良くできるハズですよ^^;
堤さん、の映画は初めてなんですが、トリックとか
ああいう脱力系で微妙な演出なんでしょうか^^;
■ともだちは創○学会だ!
↑のようなことを言う人って、
何もわかっていないけど知ったかぶりしている
雰囲気がぷんぷんしますね。
あんまり関係ないと思いますけどね。
◆20世紀少年
【ネタばれ】
【注意】
という訳でネタばれしますが…ネタばれが
嫌な方は見ないでください。
今、公開中の映画にも関係すると思い
ますし。
「ともだち」の正体はフクベエという人です。
ええ、「誰ですか?その人?」という感じでしょ^^;
実際映画を見ていても一番影の薄い人でした。
犯人が一番影の薄い人ってスクリー●みたいですね^^;
服部(はっとり)=服(ふく)部(べ)=フクベエ
とあだ名がつけられたのでしょう、だから
ハットリくん、のお面を被っているのです。
ちなみに演じる佐々木蔵之助さん、は
不気味なくらい原作のキャラに雰囲気が
そっくりです^^;
役者さん、の何人かは、もう気持ち悪い
くらい原作と似ている人がおります^^;
で、二人目(?)の「ともだち(?)」ですが…
これは、
① 怒って途中で誰も思いつかない展開に変更し
わざと奇を狙った?
② 当初の計算通りで伏線もあった
どちらでしょう?
おそらく②だとは思うのですが…。
名前は第一章の映画で出てきました。
理科室とか、ああなる程…とも思いましたが…
でも反則に近い…と今でも思っています^^;
結論としては、展開や終わり方を浦沢直樹は
考えていた、とは思うけど今でも反則な終わり方
だと思う、です。