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この世界の片隅に
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すずさんの日常が少しづつ変化してる
のですが、その1つが空襲が増えたことです。
空襲の増加で『サザエさん』の長谷川町子さん
や『日本のいちばん長い日』の半藤一利先生の
ように、アメリカのマスタング戦闘機(P51)に
撃たれる、という話がでてくるようになります。
加山雄三さんも茅ヶ崎で空襲を経験しましたが
「1944年に空襲が始まり、翌年に増えた」
と言っています。
そして加山雄三さんは、焼夷弾についても
詳しく語っています。
それが本当にジブリの『火垂るの墓』と
まったく同じなのです!
運がいいことに茅ヶ崎と平塚の空襲は風が
吹いて焼夷弾が海の方へ落ちたそうです。
そしてお父さん(上原謙)は空襲時に
「これはもうダメだ・・・」と語り
「なぜ日本は戦争を始めたのか?」と
戦後しばしば悩んだそうです。
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ですが・・・こういう空襲が多い状況でも
人は慣れるものなんですよね・・・
すずさん一家は空襲にも慣れてしまった
ようです・・・(^-^;)
そして、こういう空襲の目印にならないように
備える、という話は聞いたことがあります。
たとえば私が伊勢神宮で宮司さんから聞いた話
ですが・・・
当時の陸軍大将が、
「神社の屋根の金色の飾りは目立ってしまい
空襲の目印になりませんか?」
と聞いたところ、宮司さんは
「心配ない」
と、たった一言で返した、そうです。
当時、伊勢神宮がどれだけ力があったかが
よくわかるエピソードです。
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そして、この頃からすずさんの意外な強さが
みえてきます。
なんといいますか、家を守ろうとする決意
を感じるのです。
『この世界の片隅に』というタイトルですが
これは、すずさんが自分の居場所をみつけた
第一歩をさしてる、ような気がします。
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そして、映画の最初の方にあった
すずさんが、すいかを座敷童(ざしきわらし)に
あげたエピソードですが・・・。
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白木リン
道に迷ったすずさんが色町で出会った白木リン
という名の遊女。
すずさんが子供の頃に、すいかをあげた子が
実は、この白木リンさんだったのです♪
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リンさん、色っぽくて可愛い女性です♪
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これは北崎拓(『ますらお』)先生の
すずさんと白木リンさんです♪
可愛いくて綺麗です♪
すずさんと径子さんも良いんですが
すずさん、とリンさんも良いですね♪
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映画のタイトル『この世界の片隅に』
ですが・・・。
たぶん白木リンさんの、この一言がきっかけ
の1つだったと思います。
このリンさんの一言で、すずさんは自分の
居場所を見つけることができた、と思います。
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それから『この世界の片隅に』興行収入
10億円突破☆
そして公約通り「30分追加Ver」の映画を
制作するそうです。
それは、つまり白木リンさんのエピソードも
増える、ということですよね?
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終戦のラジオを聞いて
この映画を見て、どうしても評価が分かれ
そうな、すずさんの「納得出来ん!」
どちらかといえば、おっとりとした
すずさんが、これほど激しくはっきりと
ものを言うことはなかったので驚くのです。
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これは晴美ちゃんをなくしてしまった、
すずさんが、ようやく自分の気持ちに整理が
ついたことが原因でしょう。
それが、あの「やさしく、強くなる」
「暴力には負けん」という強い決意で
戦争に向き合うことだったと思います。
それなのに戦争が終わってしまい、
整理のついたはずの気持ちの行き場が
なくなり、すずさんは「納得できん!」と
言ったのだと思います。
戦争が終わって、どこか緊張の糸が切れて
しまったのかもしれません。
だから径子さんも隠れて晴美ちゃん
のために号泣していたのですし。
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この辺りから、すずさんとすみさんの
意外な強さが見え始めるころです。
そして、すずさんが自分の居場所を見つけ
新たに気持ちの整理がついたころです。
相変わらず、仲のいい姉妹なので、そこに
癒されるというか、可愛い、と思います♪
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しかし、腹が減ってはなんとやら。。
ここで、すずさんと径子さんがアメリカの残飯
を食べて「う、う、うまいー♪」というシーン
に、どこかほっとします。
今までロクなものを食べていないので
残飯でもうまいでしょうし(^-^;)
というか戦争という悲惨な状況でも
すずさんと、すみさん姉妹や径子さんたち
の、こういう時でも可愛らしいところが
良いですね♪
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このアメリカのジープを描いてる少年
ですが『ルパン三世』のOPのジープを
描いてることで有名な大塚康夫さん
だそうです。
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おちついたすずさん。
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人の優しさと哀しさ。
そして、それでも時は流れてゆくのです。
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そして、すずさんは、今でも広島の片隅で
静かに暮らしているそうです。
次回は連載再開を記念して『緋弾のアリアAA』
の記事を書きたいと思います☆
あとはほぼ予定通りです。
村上春樹が某ホテルのプールサイドで
海賊姿のジョニー・デップを見て
「また続編があるのかな?」と思った
そうですが、はいそうです。
予告も公開されました。
で、なんとなくですが伊藤計劃の文体って
村上春樹に似てませんか?
カフカやヘミングウェイを引用する辺りとか。
それからデカプリオが賞をとった
『レヴェナント』は面白かったんですが
『セル』は微妙な映画でした。
この映画『セル』はまさに微妙なときの
スティーヴン・キングでした。
『ドクター・ストレンジ』は普通に
面白かったです。
主演はベネディクト・カンバーバッチで、
ホームズとイタチで有名な俳優です。