この正月は、義母が作ってきてくれたおせち料理を食べていました。
正月におせち料理を食べるなんて久しぶりです。
子どもの頃は、年末に大掃除をするかたわら、母がおせち料理を作っていて、
年が明けてからは、お餅とおせち料理を食べ続けていたものでした。
しかし最近はそんな季節の風物詩からとんと離れていました。
なぜそうなってしまったんだろうと考えてみたところ、
3つの要因が思い当たりました。
1つは、おせち料理を作るのって相当めんどうくさいということ。
大量の食材を揃えてたくさんのメニューを用意しなければいけません。
今回、義母がもってきてくれたものなんて、一般的なおせち料理の一式からすると、
だいぶ簡略版という感じですが、それでも、
・田作り
・なます
・数の子
・八頭の煮物
・蓮根の煮物
・かまぼこ
というラインナップで、かまぼこ以外は全部手作りなので、
それぞれを作るのにどれほどの手間がかかったか考えただけでも気が遠くなります。
もちろんこれらの製法は伝授されていませんので、
私たちはこれを作ることはできませんし、
作り方を知っていたらよけいに、おせち料理を作ろうなんて思えないのではないでしょうか。
2番目に、これだけめんどうな料理をやっていられるほど、
年末がヒマじゃないということ。
義母も昨年から仕事をリタイアしましたので、久しぶりにやる気になったのだと思いますが、
そうでないかぎり、仕事をもって働いている人たちは、
年末にあれだけの手間をかけられるほど、時間的余裕はないのだろうと思います。
私なんかも年賀状を書くのがやっとで、大掃除すらするヒマがないのですから、
正月料理の心配をしている場合ではありません。
そして、3番目の理由が一番重要だと思うのですが、
おせち料理を作る必要がなくなってしまったのではないでしょうか。
なぜ正月にはおせち料理を食べるのか、いろいろな理由づけを聞いたことがあります。
ひとつひとつ縁起のいい料理であるとか、
主婦が正月にゆっくり休むため作りだめしているんだとか。
しかし私の読みでは、一番の理由は、
正月は商店がお休みだったので大量の料理を作り置きしておく必要があった、
ということではないかと思うのです。
ほんの10年くらい前まで、三が日の町なんてガランとしたものでした。
どこもお店は閉まり、何かを買いたくても買い物に行けないというのが普通でした。
お正月はみんなでいっせいに休むというのが日本全体の慣行だったのです。
したがって、年明けのしばらくは買い物ができなくても食べ物に困らないように、
年末のうちから料理を作り置きしておく必要があって、
日持ちして、冷たくなっていても美味しく食べられるようなメニューが、
おせち料理として定着していた、ということではないかと思うのです。
ところがこのところ正月に休むという風習がどんどん廃れてきています。
コンビニは24時間、365日営業していて、
三が日だろうがいつものジャンクフードを食べることができます。
それに対抗してなのか、初売りもどんどん早くなってきて、
今ではもうどこのスーパーもデパートも元日から初売りをやるようになってしまっています。
こうなると、いつでも買い物ができるわけですから、
年末からわざわざ手間ヒマかけておせち料理を作っておく必要はなくなってしまうわけです。
正月気分を楽しむためにどうしてもおせち料理を食べたければ、
それもスーパーやデパートに行けば、いつでも買ってきて食べることができます。
こうして日本の風物詩である、年末におせち料理を作りだめしておくという伝統文化が、
急速に失われてしまったのではないかと思うのです。
では今後、私たちはどうしたらいいのでしょうか。
①伝統文化を守るために立ち上がり、
みんながおせち料理を作れるようにならなきゃいけない。
②それはさすがにムリなので、プロの技としておせち料理という文化を残していき、
私たちは毎年必ずそれをお金を払ってそれを買うようにする。
③おせち料理は歴史的遺物として葬り去り、記憶の中にだけとどめておいて、
元日からコンビニで大好きなカップラーメンやおでんを買ってきて食べればいい。
さあ日本人の皆さん、どうしますか。
日本の文化を守るも葬るもあなたの選択次第です。
私は、個人的には②を選びたいところですが、
実際に買ってまで食べるかというとちょっとクエスチョンマークがついちゃうので、
結果的には③で、元日からカレーを食べたい派かなあ。
まあ、親の世代が元気なうちは一生懸命おねだりして、
できるかぎりおせち料理を作ってもらうようにしたいと思います。
正月におせち料理を食べるなんて久しぶりです。
子どもの頃は、年末に大掃除をするかたわら、母がおせち料理を作っていて、
年が明けてからは、お餅とおせち料理を食べ続けていたものでした。
しかし最近はそんな季節の風物詩からとんと離れていました。
なぜそうなってしまったんだろうと考えてみたところ、
3つの要因が思い当たりました。
1つは、おせち料理を作るのって相当めんどうくさいということ。
大量の食材を揃えてたくさんのメニューを用意しなければいけません。
今回、義母がもってきてくれたものなんて、一般的なおせち料理の一式からすると、
だいぶ簡略版という感じですが、それでも、
・田作り
・なます
・数の子
・八頭の煮物
・蓮根の煮物
・かまぼこ
というラインナップで、かまぼこ以外は全部手作りなので、
それぞれを作るのにどれほどの手間がかかったか考えただけでも気が遠くなります。
もちろんこれらの製法は伝授されていませんので、
私たちはこれを作ることはできませんし、
作り方を知っていたらよけいに、おせち料理を作ろうなんて思えないのではないでしょうか。
2番目に、これだけめんどうな料理をやっていられるほど、
年末がヒマじゃないということ。
義母も昨年から仕事をリタイアしましたので、久しぶりにやる気になったのだと思いますが、
そうでないかぎり、仕事をもって働いている人たちは、
年末にあれだけの手間をかけられるほど、時間的余裕はないのだろうと思います。
私なんかも年賀状を書くのがやっとで、大掃除すらするヒマがないのですから、
正月料理の心配をしている場合ではありません。
そして、3番目の理由が一番重要だと思うのですが、
おせち料理を作る必要がなくなってしまったのではないでしょうか。
なぜ正月にはおせち料理を食べるのか、いろいろな理由づけを聞いたことがあります。
ひとつひとつ縁起のいい料理であるとか、
主婦が正月にゆっくり休むため作りだめしているんだとか。
しかし私の読みでは、一番の理由は、
正月は商店がお休みだったので大量の料理を作り置きしておく必要があった、
ということではないかと思うのです。
ほんの10年くらい前まで、三が日の町なんてガランとしたものでした。
どこもお店は閉まり、何かを買いたくても買い物に行けないというのが普通でした。
お正月はみんなでいっせいに休むというのが日本全体の慣行だったのです。
したがって、年明けのしばらくは買い物ができなくても食べ物に困らないように、
年末のうちから料理を作り置きしておく必要があって、
日持ちして、冷たくなっていても美味しく食べられるようなメニューが、
おせち料理として定着していた、ということではないかと思うのです。
ところがこのところ正月に休むという風習がどんどん廃れてきています。
コンビニは24時間、365日営業していて、
三が日だろうがいつものジャンクフードを食べることができます。
それに対抗してなのか、初売りもどんどん早くなってきて、
今ではもうどこのスーパーもデパートも元日から初売りをやるようになってしまっています。
こうなると、いつでも買い物ができるわけですから、
年末からわざわざ手間ヒマかけておせち料理を作っておく必要はなくなってしまうわけです。
正月気分を楽しむためにどうしてもおせち料理を食べたければ、
それもスーパーやデパートに行けば、いつでも買ってきて食べることができます。
こうして日本の風物詩である、年末におせち料理を作りだめしておくという伝統文化が、
急速に失われてしまったのではないかと思うのです。
では今後、私たちはどうしたらいいのでしょうか。
①伝統文化を守るために立ち上がり、
みんながおせち料理を作れるようにならなきゃいけない。
②それはさすがにムリなので、プロの技としておせち料理という文化を残していき、
私たちは毎年必ずそれをお金を払ってそれを買うようにする。
③おせち料理は歴史的遺物として葬り去り、記憶の中にだけとどめておいて、
元日からコンビニで大好きなカップラーメンやおでんを買ってきて食べればいい。
さあ日本人の皆さん、どうしますか。
日本の文化を守るも葬るもあなたの選択次第です。
私は、個人的には②を選びたいところですが、
実際に買ってまで食べるかというとちょっとクエスチョンマークがついちゃうので、
結果的には③で、元日からカレーを食べたい派かなあ。
まあ、親の世代が元気なうちは一生懸命おねだりして、
できるかぎりおせち料理を作ってもらうようにしたいと思います。