まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

脱デフレ・スパイラル、または、初天ぷら

2010-01-09 15:46:06 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
一昨日、初カラオケをしてきたという話を昨日書きました
実は一昨日はもともと街に繰り出すつもりはなかったんです。
しかし、木曜日は2限、3限、4限と連続して授業があって、
どれも準備と実施がたいへんものばかりなので十分疲れたところへ、
そのあと急ぎの事務仕事が入って、それをエンエンとこなしていたので、
帰る頃にはグッタリ疲れ切ってしまい、
レトルトを温める元気もなく、
フラッと 「天ぷら ひら井」 に行ってしまったのでした。

店に入ってカウンターに座った瞬間に大きなため息がもれてしまい、
店主から 「どうしたんですか、疲れ切ってますね」 と心配される始末。
オーダーを決めるのも億劫な感じでしたが、
生ビールをグイッとあおり、
お通しの 「蕪のすり流し碗」 と天ぷらの1品め 「車海老」 をいただいた頃には、
もうすっかり癒やされて、悪夢の木曜日はすっかり吹き飛んでいました。
店主と天ぷらのネタの話やブログのネタの話などで盛り上がりながら、
あれとこれはいらないから、別の品に換えてなどと我が儘を申しつつ、
極上の天ぷらをペロリと平らげていき、
完全に元気を取り戻したのでした。
そのおかげで、さらにスナックにハシゴして初カラオケをしようなんて、
たぶん大学を出た時点では1ミクロンも考えていなかったようなことを、
実行することができたのでした。

そう考えると、この木曜日はまったく予定外の支出ではありましたが、
いいお金の使い方をしたと我ながら思います。
こういう贅沢はしなきゃいけませんね。
というか、私は最近の日本人のお金の使い方のことを憂えています。
みんなどんどん安い物を求めていませんか?
なんでも格安で販売するお店とかがもてはやされていますが、
本当にそれでいいんですか?
それによって自分の首を絞めているんですよ。
値段が安いということにはそれなりの理由があります。
もちろん、どの経営者の方々もいろいろな工夫をされているのでしょうが、
けっきょくのところ価格を安くする究極の方法は2つだけ。
原材料費と人件費を削ることです。
原材料費が削られれば、製品の安全性が下がることは目に見えています。
人件費が削られれば、そこで働く人の生活が危機に瀕するわけです。
つまり、安い物を買うという選択は、自分の安全と生活を犠牲にするという選択なのです。

物価が下がる → 賃金が下がる → さらに安い物を求める → 物価が下がる → ……
このような負の連鎖のことを 「デフレ・スパイラル」 と呼びます。
消費者としては物価が下がることはなんとなくいいことのような気がしますが、
実はそれは消費者 (=労働者) 自身の首を絞めることなわけです。
経済というのは心理ゲームです。
不景気とか不況というのは私たち自身の心の問題なのです。
もちろん、リーマンショックとか客観的な引き金があったのは確かです。
しかし、不景気や不況というのはそれを受け止める私たちの心が生んだものなのです。
だから、私たちの心の持ちようによっては明日にも好景気に転ずることが可能なのです。

政府の経済支援策なんてアホです。
定額給付金で豪勢な食事をしに行った人いますか?
そんなものもらおうがもらうまいが、私たちがお金を使うと決めればいいだけなんです。
みんなでいい材料を使って、いい物をつくり、それに見合った価格をつけて売り、
それをみんなで買いに行く。
そうすれば私たちのお給料も上がり、使った分のお金はちゃんと戻ってくるのです。
デフレ・スパイラルから何としてでも抜け出さなくてはなりません。
そのためには、安物買いはやめて、
街に出て大いに贅沢な買い物や食事をしようではありませんか


(付記)
ある人から 「ブログのタイトルがカタカナだと難しそうなので読まない」 と言われました。
「フェイク・オーガズムの恐怖」 なんてモロにその人の好みの話題なのに、
タイトル見ただけでスルーだったそうです。
なるほど、そういうものかもしれません。
これも心理的なゲームですね。
今回はどうしても 「デフレ・スパイラル」 について論じたかったし、
それをタイトルにしたかったので、
副題をつけることによって間口を広げてみました。