日本カント協会の学会が開催されていた2015年11月14日 (現地時間では13日)、
パリで同時多発テロが起きていたようです。
その日は寝坊したために慌てて学会会場である清泉女子大学に向かいましたし、
そこからはずっと外界の情報からは遮断されて学会三昧で、
その後は懇親会から2次会、3次会へと日が替わるまで飲んでいました。
したがって、私がこの事件のことを知ったのは15日になってからです。
学会会場では、9.11のときにテロは断じて許すまじきことであるとして、
テロへの報復戦争を全面的に支持していたある会員が、
カントは正戦論者であるという研究発表をされ、私はその司会を務めていました。
もしもその場で今回の事件の報に接していたならば、どんな議論が交わされていたでしょうか?
私もテロは断じて許すまじきことだと考えています。
しかし、いくら報復戦争をしてもテロは増える一方でけっして根絶することはできないでしょう。
その後インターネットでいくつか情報に触れましたが、
最も共感できたのは以下の英文の詩でした。
Facebook 上で翻訳も付した投稿がシェアされていたのでここに引用しておきます。

Ryuichi Sakamotoさんが投稿をシェアしました。
kubota nozimiさんのポストをシェア
カルナ・エザラ・パリクという人がInstagramに書いた詩を、何人もの人が訳している。
以下は幾島幸子さんの訳だ。シェアします。
*********************
「私たちが捧げるべきなのは、パリへの祈りではない。
世界への祈りだ。
パリの2日前に連続自爆攻撃にさらされたベイルートのことは
ニュースで伝えられない、そういう世界に祈りを捧げよう。
バグダッドの葬儀場が爆撃されても、死者に白人がいなかったから、
誰も 「バグダッド」 について投稿しない、そういう世界に。
祈りを捧げよう、
テロ攻撃を難民危機のせいにする世界に。
攻撃者と、あなたと全く同じものから逃げようとしている人とを
区別しようとしない世界に。
祈りを捧げよう、
背中に背負ったもの以外何ひとつ持たず、
何ヵ月もかけて国境を越えてきた人びとが
おまえたちに行くところはないと言われる世界に。
パリのために、ぜひとも祈りを捧げよう、
でもそれだけではいけない。
祈ろう、
祈りを持たない世界のために。
もはや守るべき家を持たない人びとのために。
身近な高層ビルやカフェだけでなく
いたるところで崩壊しつつある世界のために。」
パリで同時多発テロが起きていたようです。
その日は寝坊したために慌てて学会会場である清泉女子大学に向かいましたし、
そこからはずっと外界の情報からは遮断されて学会三昧で、
その後は懇親会から2次会、3次会へと日が替わるまで飲んでいました。
したがって、私がこの事件のことを知ったのは15日になってからです。
学会会場では、9.11のときにテロは断じて許すまじきことであるとして、
テロへの報復戦争を全面的に支持していたある会員が、
カントは正戦論者であるという研究発表をされ、私はその司会を務めていました。
もしもその場で今回の事件の報に接していたならば、どんな議論が交わされていたでしょうか?
私もテロは断じて許すまじきことだと考えています。
しかし、いくら報復戦争をしてもテロは増える一方でけっして根絶することはできないでしょう。
その後インターネットでいくつか情報に触れましたが、
最も共感できたのは以下の英文の詩でした。
Facebook 上で翻訳も付した投稿がシェアされていたのでここに引用しておきます。

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カルナ・エザラ・パリクという人がInstagramに書いた詩を、何人もの人が訳している。
以下は幾島幸子さんの訳だ。シェアします。
*********************
「私たちが捧げるべきなのは、パリへの祈りではない。
世界への祈りだ。
パリの2日前に連続自爆攻撃にさらされたベイルートのことは
ニュースで伝えられない、そういう世界に祈りを捧げよう。
バグダッドの葬儀場が爆撃されても、死者に白人がいなかったから、
誰も 「バグダッド」 について投稿しない、そういう世界に。
祈りを捧げよう、
テロ攻撃を難民危機のせいにする世界に。
攻撃者と、あなたと全く同じものから逃げようとしている人とを
区別しようとしない世界に。
祈りを捧げよう、
背中に背負ったもの以外何ひとつ持たず、
何ヵ月もかけて国境を越えてきた人びとが
おまえたちに行くところはないと言われる世界に。
パリのために、ぜひとも祈りを捧げよう、
でもそれだけではいけない。
祈ろう、
祈りを持たない世界のために。
もはや守るべき家を持たない人びとのために。
身近な高層ビルやカフェだけでなく
いたるところで崩壊しつつある世界のために。」