まちとも こころのおもむくままに

==ボランティア時々写真撮影==
日々の暮らしの中で感じたこと、時々撮る写真などを綴っていきます。

総会準備中

2018-05-28 22:18:25 | 障害者福祉
NPO法人“T”の年次総会が6月に行われます。
毎年、この時期は障害者支援制度の不備に頭を痛めています。
介護も保育もそうですが、障害者支援に従事している人たちの賃金も低く抑えられています。

法人の昨年度の決算書を見て、かろうじて赤字にはなりませんでしたが、一昨年に比べてかなりの減収となっています。
当法人の収入の大半は、障害者総合支援法に基づく給付です。
利用者一人当たりの1日の単価が決められていて、1か月の利用者延べ人数に単価を掛けたものが収入です。
延べ利用者数を増やせば収入も増えるわけですが、利用者の特性を考えるとそんなに簡単に増やせるものではありません。

当法人の利用者は、精神障害をもった人たちが大半を占めます。
病気治療と合わせて就労訓練を行うために利用しますが、最初は週1日あるいは2日という頻度から始める方が多くいます。
順調に利用できていても、頑張り過ぎて調子を崩し、利用頻度を減らして再挑戦というようなことを繰り返しながら、成功体験を積み重ね、安定して就労できるように支援します。
通院日を除いて毎日安定して利用できるようになると、次のスッテプに進むため、当法人の事業所の利用は終了します。
それを繰り返しているわけですから、20人定員でも、日々の利用者は15人前後という状況です。
定員に近い利用者が毎日あれば安定した経営が可能ですが、利用者の障害の状態からそれは望めません。

職員は、当然のことですが、利用者に寄り添い、安定して就労できるよう支援しています。
その成果として、毎年何人かは次のステップに進んでいきます。
しかし、運営面では、そのような成果が必ずしも反映されるものとはなっていません。

そんな制度の不備で、毎年、年次総会に向けて、どのように安定した運営をめざすのか頭を悩ましています。
法人の利益を増やすというよりも、職員の労働環境をどのように改善できるのかという点で。

小さな法人だからこそ、理事長として支援内容と職員の労働条件の向上に目配りしていかないといけないという大変さをかかえています。
年次総会のつど、そんな気持ちを新たにしています。



学校に咲いていた花。
ハコネウツギのようです。