NPO法人“T”の年次総会の準備に取り組んでいます。
議案書は、ほぼできあがりました。
1年間を振り返ってみて、綱渡りみたいな運営だったなと感じています。
まず、コロナに翻弄された1年でした。
事業の形態から、延べ利用人数によって収入額が決まってきます。
感染で休業という事態は避けなければなりません。
感染対策を徹底して行うことで、利用者と職員から感染者を出すことはありませんでした。
カラオケが息抜きという利用者もいますが、感染リスクをていねいに伝えて利用を控えてもらいました。
昼食の時間は利用者同士の歓談の場ですが、ここも黙食を徹底しました。
当初は慣れずに話し込む姿を見ましたが、今はおしゃべりする人がいなくなりました。
障害者の人間関係を築くという面からすれば逆効果ですが、当面の感染リスクを少なくする点では効果が出ています。
一方で、必要以上に感染を心配して利用日数が少なくなる方も生じました。
また、新規の利用者も確保が困難でした。
年間通して延べ利用者数は減少し、法人の収入も減少しました。
運営の窮状を見かねて、作業所の家主からコロナ対策の一環としての家賃減額の提案があり、これにより運営も赤字になることなく持ちこたえました。
一時期、職員の定期昇給を見送ろうかと考えましたが、コロナ禍で頑張っている職員に報いるには昇給は必要なことであり、財政状況をみて実施しました。
1年過ぎて、事業は無事に実施でき、職員の処遇も適切に行われ、赤字になることなく運営できたのは様々な努力と関係者の支援によるものと感じています。
理事長としての報酬は実働時間に応じて支払うことにしていますが、実際は月平均1万円前後とほぼボランティアのような状態で運営に当たっています。
長く運営に関わってきたものとしては、利用者と職員を優先するのが当然だと考えています。
コロナ禍で紆余曲折はあるものの、なんとか赤字にならない運営ができて良かったと胸をなでおろしています。
写真はニオイバンマツリ。
「幸運」という花言葉が合っているかな。