7/29 河野さんの気持ち
この事件の真相を一人、一人に聞いたところで何か出てくるだろうか?
彼らはその時の”情熱”あるいは”捨て鉢”の状態で参加した。
その時は、こんな大事件を起こすことになろうと思っていなかったと思う。
勢いでやってしまった。
サリンをまくことでどのくらいの殺人になるか、わかっていただろうか?
サリンが劇薬であることは知っていただろう。
だけど、それを電車の中でまいて、具体的に何が起こるかわかっていただろうか?
自分だって死ぬリスクがあったのだ。
心の内?ってオームに入った心情のことか?
終身刑にして折あるごとに聞いても、河野さんが満足するような
回答はなかったと思う。
それは彼ら自身、どうしてオームに入ったかはっきりわからないからだ。
この死刑でこの種の事件が二度と起こらないとは
私はとても思えない。
理由は彼らに全部聞き出せなかったからではなく、
こういう発想、きっかけはオームだけではなく、
どこかで芽を吹く狂気だからだ。
でもオームの残骸は分割されても存在するのだから、
ジャーナリストの江川さんが言うように
裁判記録をもっと分析すべきだろう。
でも日本にはこういう分析をできる人はいるんだろうか?