雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

生き返ったヒロイン。

2012-06-09 14:38:08 | books&magazine
昨夜の24:00少し前ぐらいから東京でも雨が降り出し、そのまま梅雨入り宣言がされたようです。

今日は1日中雨が止まないとのことだったので、何の予定も入れずに家に引きこもっています。
さっき、徒歩3分のスーパーまで買い物には行きましたが、今日の予定は本当にそれだけなのです。

平日はなかなか読む時間がなくて、積読状態で放り出していた「1Q84」BOOK3を読み始めました。
まだ最初の3章を読んだだけですが、BOOK2の最後で死んだと思っていたヒロインが生き返った(?)カラクリは分かりました。
村上春樹ファンのワタクシですが、これは何だか2時間ドラマのストーリーみたいじゃんと思ってしまいました。
この先どうなるのかが分からないので滅多なことは言えませんが、ちょっと意外な展開でびっくりしました。

もちろん、BOOK3を書くに当たってヒロイン抜きではストーリーが構成できないだろうとは思っていました。
それにしても…という感じで、思わず笑いそうになった次第。
「1Q84」の全体を通しての感想は、BOOK3を読了したらこのブログにアップしたいと思います。
この展開こそが、村上ワールドだと言ってしまえばそれまでなのですが。

ジョン・ル・カレも面白い。

2012-06-03 14:25:54 | books&magazine
今日の東京は、半袖の部屋着では少し涼しいぐらいの気温になりました。

天気予報で言っていたとおりに、今日はどうやら1日中曇っているようで、太陽を拝むことはできないかもしれません。
さっき買い物に出た時も、昨日と同じ様な格好では少しヒンヤリする感じでした。

本屋さんに行く時間がなくて、ずっと買いそびれていた村上春樹「1Q84」BOOK3の上下巻をようやく入手しました。
BOOK2の終わり方がどうにも不完全燃焼気味だったので、BOOK3では物語がどう展開していくのか楽しみです。
BOOK2読了後、何となく読み始めたジョン・ル・カレの「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」もまだ途中です。
こちらはこちらで読みごたえがあるので、いったん読むのを止めて「1Q84」に行くのもちょっと躊躇っています。

英国情報部を舞台としたスパイ小説といえば007シリーズのほうが有名ですが、個人的にはル・カレのほうが面白いと思います。
若かりし頃に一通りは読んでいるはずだけど、あらすじすら思い出せないので、真っさらの頭で再読中です。
派手さは全くありませんが、本物のスパイというのは目立たないようにその国に溶け込んでいるのでしょう。
なので、ル・カレの小説のほうがリアリティがあるような気がします。

スパイ天国と称されるお気楽な日本国では、中国のスパイがいるとかいないとか。
大臣になってうれしくて仕方ない政治家センセイなど、訳もなく手玉に取られるんだろうなと思ったりもしています。

今週末のお楽しみ。

2012-05-20 14:31:07 | books&magazine
昨日は用事もなくずっと家にいたので、ようやく村上春樹の「1Q84」のBOOK2を読了しました。
文庫本のBOOK3上下巻は今週末に発売されると聞いています。
その前に、何とかBOOK2までは読んでおきたかったので、昨日は結構根性を入れて読みました。

確か、ハードカバーの時はBOOK2でいったん物語が終わり、その半年後ぐらいにBOOK3が発売された記憶があります。
文庫本で読む分には、次にBOOK3があると思って読むのでそれほど違和感はありません。
でも、ハードカバーでBOOK2で物語が終わってしまうと、結構釈然としなかっただろうというのが正直な感想です。
村上春樹自身は続編を書く構想を持っていたでしょうけど、知らずに読んだ読者はかなりの消化不良だっただろうと思います。

ハードカバーを読んでいた友人に「救いのない話だ」と聞いていましたが、ワタクシ自身は、まだ何とも言えないという感じです。
死んでしまったヒロインを、次にどうやって登場させるのだろう?という素朴な疑問はありますけどね。

いずれにしても、今週末のBOOK3の文庫本の発売が楽しみであることは間違いありません。

待望の「1Q84」文庫化。

2012-04-28 19:09:06 | books&magazine
今日の東京は、半袖でもいいぐらいの陽気になりました。

用事があって出かけたついでに、久しぶりにカフェで本を読みながらランチしました。
村上春樹の「1Q84」がついに文庫化されたので、仕事もひと段落したところでようやく読み始める気が起きました。
BOOK1,2,3をそれぞれ2冊に分冊し、1か月に2冊ずつ出版するようです。

今はBOOK1の後編を読み始めたところです。
村上作品の中では、比較的スラスラ読めそうな気はしています。
もっとも物語が始まったばかりなので、これから村上ワールドが展開していくのかもしれません。

今日、帰りに本屋さんに寄ったらBOOK2の2冊も発売されていたので買ってきました。
ゴールデンウィークの間、読む本には困らなくて済みそうです。

橋本治「巡礼」読了。

2012-03-03 14:10:01 | books&magazine
午前中に用があって出かけたのですが、今日の東京は久しぶりにすっきり晴れております。
ただ、お天気が良いと言っても気温はあまり上がっていなくて、どちらかというと冬晴れに近い気もします。

今日は3月3日、桃の節句ですね。
帰りがけに寄ったスーパーでは、バラちらし寿司や桜餅などがものすごい勢いで売れていました。
個人的には、桃の節句でも端午の節句でも普段と何ら変わらない1日ですが、スーパーに行くと季節感が味わえる気がします。
明日になると、桃の節句など遠い昔の出来事だったような顔をして、ホワイトデーのディスプレイに変わっているのです。
ものを売るというのは大変なことだなと、移りゆくディスプレイを眺めながら思ってしまいます。

出かけた時間がわりと早かったので、用事が終わると、近くのカフェでモーニングを食べながら本を読みました。
最終章だけ残っていた橋本治の「巡礼」を、ようやく読了しました。
最後は、橋本センセイの宗教観みたいなものが出ていて、昔読んだ「宗教なんかこわくない」を思い出しました。
ワタクシの家は祖父は軍人、父は役人だったので、商人のお家の考え方はやっぱり違うよなと思ってしまいます。
主人公は商家の跡取りで、妻はサラリーマンの娘という設定ですが、何も知らずに嫁ぐのは大変だというのが正直な感想です。
日々の暮らしは端折られていますが、橋本センセイご自身が商家の息子ということもあり、商家の考え方がよく分かります。

いろいろ問題があって主人公はゴミ屋敷に住み、それを弟に助け出され、最後は兄弟でお遍路の旅に出ます。
四国八十八か所のお遍路の旅=巡礼ということにもなりますが、主人公はお遍路の途中で亡くなります。
人生自体が巡礼だったのかもしれず、いろいろなことを潜り抜けてきた主人公を最後に受け入れてくれたのは仏だった。
中編小説なので、物語は結構あっけない終わり方をします。
そういう終わり方をするのは、その先を考えるのは読者自身であるという橋本治からのメッセージのような気がする小説でした。

純文学か大衆文学か。

2012-02-26 15:04:43 | books&magazine
今日の東京はお天気自体はそれほどよくないのですが、そのわりには気温が上がって過ごしやすい1日になりました。

ワタクシは今日は何の予定もなかったので、掃除と洗濯を済ませるとボーっと本を読み始めました。
橋本治の小説って真面目に読んだことがなかったので、先週、本屋さんで目についた「巡礼」という本を買ってきました。
「窯変源氏物語」も一応オリジナルの小説ということになるようですが、あれはやっぱり橋本訳の源氏物語だろうと思います。
その他の橋本センセイの本はなぜか評論ばかり読んでいて、小説を読んだ記憶がなかったのです。

「巡礼」はまだ途中までしか読んでいませんが、ゴミ屋敷に住む男の物語です。
なぜ、主人公はゴミ屋敷に住むことになってしまったのかが、橋本センセイ独特の文体で語られていきます。
途中までしか読んでいないので、読了したら感想を書こうと思っております。
文庫本の帯に「橋本治、初めての純文学」と書かれていたのが、ちょっと意外な気がしました。
ワタクシには、何が純文学で何が大衆文学なのか、その境界線がよく分かりません。
芥川賞=純文学、直木賞=大衆文学ぐらいの認識しかないので、橋本センセイがどちらに属するのかよく分かっていない。

小説は面白ければそれでいいと思っているので、純文学だろうが大衆文学だろうがどちらでもいいというか。
今さら気にする人もあまりいないだろうとは思うのですが、芥川賞を取りたいと思う方はやっぱり純文学志向なんでしょうか。
本自体を読む人が激減したと言われる昨今、そんなことを気にしている場合でもなかろうにと思うのです。

ブックカバーを買いました。

2012-02-12 15:00:40 | books&magazine
今日はきれいな青空の東京ですが、ウェザーニュースによると、明日は曇って夜には雪が降るという予報が出ています。
確かに、ここ数日は空気が乾燥していて喉がいがらっぽいので湿気は歓迎ですが、また雪かと思うと少々げんなりします。
仕事に行かなくていい日に窓の外の雪を眺めるのは好きですが、雪道を通勤するのはいくつになっても慣れません。
レインブーツを買おうと思いながら、ワタクシの足のサイズではお子ちゃま用しかないので、なかなか入手できずにいます。

本屋さんで文庫本を買う時に紙のカバーをかけてもらうのは気が引けるので、最近、文庫本用のブックカバーを購入しました。
紙のカバーをかけたままの文庫本が家の中に散乱すると、どれが何の本か分からなくなることも購入の決め手となりました。
アフタヌーンティー・リビングでかわいいブックカバーを見つけたのが、そもそものきっかけではあります。
紙製のカバーと違って、読み終えるたびに本を入れ替えるので、家の中の文庫本の所在も少しずつ明らかになっています。
今のところ同じ本を2冊買うのは、本を再読したいのに実家に送ってしまった時ぐらいです。
でも、今後は老化による物忘れが激しさを増すと思われ、同じ本を2冊買わないためにも本の所在は明らかにしておく所存。

ワタクシの場合、よっぽど心に残っている本以外は基本的に本を読み返すことはありません。
なので、途中まで読んで「あれ?この本読んだことある」と気がつくのももったいない話です。
余分な紙のカバーをかけてもらわなくて済むのは、些少ではありますがエコにもつながると思われます。
それに、デザインを選ぶと、結構お洒落だったりもするのです。

一石二鳥以上のブックカバー、これからどんどん活用していきたいと思います。


お気楽極楽方向の人生。

2011-11-12 13:54:58 | books&magazine
午前中に用事があって出かけて、お昼前には帰ってきました。
途中で本屋さんに寄り、文藝春秋を買ってきて、尾崎豊の「遺書」についての記事を読み終わりました。
尾崎のファンだった方々かこれを読んでどう思われるかは分かりませんが、ワタクシ自身は淡々と読了しました。
今のワタクシが好きなのは尾崎が残した曲で、尾崎の生き方自体には特段の感想も浮かばないというのが正確かもしれません。

ただ、尾崎がつらかったんだろうなということはよく分かる気がします。

この前も書きましたが、40代半ばで歌っている尾崎を想像するのは難しいのです。
それを一番感じていたのが彼自身で、だから、どういう形になるにしろ、自ら死に向かっていくしかなかったのでしょう。

このブログを書きながら、ふと、太宰治のことが思い浮かびました。
もちろん、太宰と尾崎では時代背景も、生き方そのものも違うのかもしれません。
でも、自分の心の中では、常に死が隣りあわせだったようなところは、結構似通っているかなと思うのです。
熱狂的なファンが多かったからこその苦しみとでもいうべきでしょうか。

そういえば、ワタクシ自身が久しく太宰を読んでいないことに思い至りました。
若かりし頃、熱病のように「人間失格」を読んでいた時期がありましたが、ある時期からぱたりと読まなくなった気がします。

その分、人生はお気楽極楽方向に転がっている気がしないでもありません。



「探偵はバーにいる」読了。

2011-09-25 14:59:25 | books&magazine
連休3日目にして、風邪引き3日目です。

まだ、微熱が出たり下がったりを繰り返していますが、徐々に快方に向かっていると思われます。
昨日、クリニックの先生に「葛根湯を飲み過ぎるのは止めておくように」と言われたので、今日は、何も飲まずに寝ています。
葛根湯の中には、強力な作用のある生薬も入っているとのこと。
よって、先生には、飲み続けるのは3日間が限度だねと言われております。

一応、今日もおとなしくしているので、明日には、完治とまではいかなくても、まあまあの状況にはなると思います。
ともあれ、明日まで休みを入れておいてよかったです。

なので、暇に任せて(?)「探偵はバーにいる」を読了しました。
映画も、先週の興行成績は、札幌では断トツの1位だったそうです。
読み始めはちょっと退屈でしたが、事件が動き始めたら、俄然、面白くなりました。
それで、シリーズ2作目にして映画の原作になった「バーにかかってきた電話」も買ってきました。

結局、4連休ずっと寝ていることになりそうです。
それはそれで、無駄なお金を使わずに済んだと思えば、よかったのかもしれません。

探偵はBARにいる。

2011-09-16 15:00:59 | books&magazine
個人的4連休の初日です。夕方、カイロプラクティックの予約を入れているので、バスに揺られて出かけますが、基本的には本当に何の予定も入れていないので、家に引きこもってボーっと本を読んでいます。映画にも疎くなりましたが、今、大泉洋と松田龍平で「探偵はBARにいる」が劇場公開されていると思います。その原作が「ススキノ探偵シリーズ」ということでハヤカワ文庫から出ています。4.5冊出ているみたいなので、とりあえず1作目の「探偵はBARにいる」(映画のタイトルになっています)を買ってきて読み始めたところです。最初はちょっと退屈かな?と思いましたが、事件の核心が近くなってくると結構面白くなり始めました。最初っから主人公の「俺」は大泉洋のイメージで読んでいるので、どうしてもおちゃらけているように読めてしまうのですが、結局シリーズ全部を読むことになりそうです。

久しぶりにミステリー小説を読んでいる気がします。小林秀雄に祟られて以来、土屋賢二センセイのエッセイしか読めなかったのですが、先週、石田衣良の「池袋ウェストゲートパークⅨ・ドラゴン・ティアーズ」を1日(というか3時間ほど)で読了したので、そろそろリハビリも終了していいみたいです。I.W.G.P.シリーズって1年に1冊のペースでしか文庫本にならないのですが、待ちに待ってようやく入手しても3時間ほどで読んでしまうのもどうよ?とは思います。でも、読み始めると止まらないし、ノンストップだと3時間もあれば読み終わってしまうのがもったいない気はしています。そのワタクシが「小林秀雄の恵み」に関しては3か月近く七転八倒したわけで、二度と小林秀雄関連の本には手を出すまいと、固く心に誓った次第です。リハビリだって、2か月近くかかっているのです。小林秀雄恐るべし、ですね。

明日からは、世間の皆さまも3連休に突入なさいます。できれば、皆さまにはどんどん観光地に出ていっていただいて、静かな東京でまったりと過ごしたいと思っております。家に引きこもっているだけじゃないかというツッコミもあるかとは思いますが、人が多くなければ、どこかにぶらっと出かけようかなどと目論んでいたりするわけです。どんたけ人混みが嫌いになれば気が済むのか、自分にも全く見当がつかない昨今ではあります。