雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

功徳と思って払うしかない。

2019-10-31 20:05:48 | …and so on


今朝起きてTVをつけたら、NHK「おはよう日本」で沖縄・首里城火災の中継が報道されておりました。
あまりの炎の勢いに、にわかには現実とは思えない燃え方をしていて、何だか映画を見ている気になりました。
世界遺産に登録されている沖縄のグスクの中では、首里城は20年ぐらい前に再建されたとのこと。
文化財にはカテゴライズされてはいないという話を聞きましたけど、それにしても再建するのは大変だったと思われ。

沖縄の方にとっては、金閣が焼失した時と同じような衝撃だったと思うと、お見舞いを申し上げるしかないのですが。
鉄筋コンクリートで復元された天守閣などとは違い、木で復元して、しかも漆塗りだったために、火の回りが速かったらしい。
朝の報道を寝ぼけた頭で見ていて、何故、発火から4時間近く経っているのに消火できていないのかと素朴な疑問でしたが。
内閣府はもう一度復元すると宣言していたけれど、復元するにしても、火災対策もしたほうがいいのではと老婆心ながら。

京都で世界遺産と国宝ばかり見てきたので、もし、京都のお寺が火事になったらと思うとゾッとします。
当時のまま残っているお寺とかお城って、当然ながら、基本的に木造だから火災に弱いのは間違いありません。
行った先々で「禁煙」の立て看板が目についたのですが、今回のようなことがあると、本当に用心していただきたいと。
その対策のために拝観料を上げるというのであれば、いったん焼けたら元には戻らないし、致し方ないと思うかもしれず。
今回の旅行では、拝観料だけでも結構なお金がかかりましたが、維持管理に必要ならば、功徳だと思って払うしかないですよね。

写真は、このお庭を見るだけで拝観料をお支払いした天龍寺のお庭です。
嵐山を借景にした夢窓国師の作庭…という教科書的知識は置いておくとしても、やっぱりここも半日は眺めていられそうでした。

仏様愛が爆発する。

2019-10-30 19:52:36 | travel


今回の京都旅行は、母をダシに使って、ワタクシの仏様・お寺・お庭愛が爆発した旅になりました。
東寺の立体曼荼羅と龍安寺石庭の他に、もう御一方、どうしてもお会いしたかった仏様がいらっしゃいました。
それが、日本国の国宝第一号に指定されたという広隆寺の弥勒菩薩様なのでございます。
この弥勒菩薩様とは、35年前に一度お目にかかったのですが、その時は友人と一緒だったのであまりしっかりとは拝見できず。

今回は、母が知っているかどうかは置いておいて、とにかく一番近い距離で30分近く拝見することができました。
母がいなければ半日ぐらいは号泣しながら対面していたと思われ、母がいてくれたのは、ある意味よかったのかもしれません。
こちらは世界遺産に登録されていないせいもあるのか、金閣や龍安寺と比べると人が少なかったのは幸いでした。
文化財保護という観点もあり、安置されている新霊宝殿は照明が暗かったのですが、それでもお顔を拝見できて幸せな限り。

いろんな言語が飛び交うこともなく、月曜の昼下がりに行けたのは、ワタクシの仏様愛を爆発させるには打ってつけです。
それでも、お願いした観光タクシーの時間もあったので、30分ぐらいで退散しましたが、マジでお名残り惜しかったです。
次の機会には、龍安寺石庭半日と、広隆寺の弥勒菩薩様に半日ぐらいのスケジュール感で旅程を組もうと決意した次第。
ただ、そんなスケジュールに付き合ってくれる奇特な方はいないと思われ、やっぱり一人旅をするしかなさそうですが。

写真は、広隆寺新霊宝殿の前で見た蓮池です。
もしもあの世なるものがあるとすれば、こういう蓮池の前に弥勒菩薩様が待っていてくださるといいなぁと思いました。

努力が嫌いなワタクシ。

2019-10-29 21:37:02 | …and so on


ワタクシは、自分ではいわゆる「歴女」ではないと思っているのですが、日本史が好きなことは認めます。
これは、ひとえにご幼少の頃に有無を言わさず見させられてきた、NHKの大河ドラマに因るところが大きいと思われ。
実家では、日曜の20:00からは大河ドラマ以外の選択権はなく、「天才たけしの元気が出るテレビ」も見たことがありません。
日本史はその時々の大河ドラマで覚えることが多いので、俳優さんのイメージで覚えているものがほとんどです。

高山右近=鹿賀丈史とか、明智光秀=近藤正臣とか、平清盛=仲代達矢などなど、年代はバラバラですが。
それぞれの俳優さんが自分の頭の中で勝手につながっており、特に、戦国時代と幕末は大河ドラマで勉強したようなものです。
勝海舟=林隆三もそうですが、自分でイメージを作り上げるので、イメージと違う俳優さんだと、大河そのものを見なくなる。
ご幼少時のイメージで固まっていることが多いので、最近の大河ドラマはほとんど見なくなりました。

受験のために勉強をしたわけではないので、年号を無理やり覚えることをしなかったから、日本史が好きなのかもしれず。
年号を問われると割と弱いのに、日本史自体は成績は悪くなかったのは、大河ドラマに出ていた俳優さんのおかげです。
努力が嫌いなワタクシのことゆえ、何が何でも年号を覚えなければならなかったら、日本史の成績は最悪だったと思います。
現国はいいのに古典の文法を覚える気が全く起きず、同じ国語で天と地ほどの差ができて、先生に何度叱られたことか。
同じ理由ですが、英単語を覚える努力をしていれば、ワタクシの人生はもう少し違ったものになっていたかもしれません。

写真は、これまた世界遺産に登録されている御室仁和寺の五重塔です。
今回は、よく考えたら世界遺産を巡る旅みたいになっていますが、仁和寺は、やっぱり春に行きたいなと思いました。

そんなことは夢のまた夢。

2019-10-28 20:08:57 | travel


今回の京都旅行で、東寺の立体曼荼羅のほかに、もう一つどうしても見たいものがありました。
それが、やはり世界遺産に登録されている龍安寺の石庭です。
その存在を知ってから40年近く、いつでも見に行けると高をくくっていたら、行くまでにえらく時間が経過しました。
今は、新幹線のぞみ号で東京から京都まで3時間はかからないので、本当にいつでも行ける気がしていました。

おのれのフットワークの重さを呪うしかないわけですが、とにかく、あこがれ続けていたお庭を見ることができました。
月曜日の朝11:00ぐらいだったのですが、観光客は外国の方がほとんどで、日本人のほうが少ない。
観光タクシーの運転手さんが「週末はラグビーを見て、平日に観光しているのかも」という話をされていて、納得した次第。
アジア圏の方よりも、英語ではない言語を話される白人系の方々が多い印象だったのも、合点がいきましたです。

龍安寺石庭もお寺の縁側に座って見ることができるのだけど、観光客でごった返してゆっくり拝見する雰囲気はない。
ワタクシの希望としては半日ぐらい独り占めしたいのですが、そんなことは夢のまた夢のようで、何とも残念です。
それでも休日に比べるとゆっくり見れたほうかもしれないと思い、結局30分ぐらいで退散してきました。
この次の機会があれば、あさイチに行って、縁側の真ん中を確保して、せめて1時間は眺めたいと思いつつ帰ってきました。

写真では、あのお庭の雰囲気がうまく撮れていなくて、何とももどかしい限り。
コンデジだし、撮る人間に全く技術がないので、致し方ないことではあるのですが。

是非ともお会いしたかった。

2019-10-27 17:02:43 | travel


今回の京都旅行は、ワタクシがツアコンとして旅程を計画し、各チケットも手配しました。
京都にはいつでも行けると思っている間に、何と35年の時間が過ぎてしまったので、今回は行きたいところだらけでした。
中でも、今春の東京国立博物館に行きそびれた東寺の立体曼荼羅は、是非ともお会いしたい仏様方でした。
京都駅からホテルまで手荷物を配送してもらい、その足で市バスに乗って東寺に向かいました。

弘法大師空海が建立した当時の建物は火災などで焼失したとのことですが、江戸時代までに再建された建物も多いらしい。
東寺自体は世界遺産に指定されているし、建物も仏様方も国宝と重要文化財のオンパレードでした。
立体曼荼羅が安置されている講堂に入った時は、母が一緒じゃなかったら、感激のあまり号泣するところでした。
確かに韋駄天がイケメンではあるのですが、ワタクシ的には、大日如来さまと対峙してマジで泣きそうになってしまった次第。

母が一緒なので20分ほどしか拝見できなかったのだけど、一人だったら、泣きながら半日ぐらい居続けたかもしれず。
金堂に安置されていたご本尊の薬師如来さまも、とても素敵なお顔をされていて、これも、一人だったら号泣ものでした。
ワタクシは、普段は全く信心深い人間ではないのだけど、仏様に対峙すると生きていることを許されている感が半端ない。
自分がピンとくる仏様のお顔を拝見していると、日本人でよかったなぁと実感するのかもしれません。

写真は、これも国宝に指定されている東寺の五重塔です。
新幹線の中からは何度も見ていましたが、実際に目の前で見ると、その大きさに圧倒されてしまいますね。

母上(ようやく)帰郷。

2019-10-26 20:03:34 | travel


28泊29日という、ラグビー選手といい勝負なのではないかと思うような滞在を終え、母上が本日帰郷されました。
無事に、迎えに来た妹と落ち合ったという電話があったので、アテンド側としてもほっと一安心したところです。
今週の日曜日から水曜日までは京都に行っていたので、ブログの更新が全くできませんでした。
さっきまでラグビーW杯の準決勝、ニュージーランドvsイングランドを見ながら、うちってこんなに静かだったかなと。

イングランドを褒めるべきなのでしょうが、ニュージーランドが何だか本来の力を発揮できずに負けた気がします。
対アイルランド戦もTVで見ましたが、何だか別のチームのような気がしてしまった次第。

京都旅行についてはこれからぼちぼち更新する予定ですが、ワタクシの仏像・お寺・お庭愛が爆発した旅行でした。
ほぼ35年ぶり(!)の京都だったのだけど、今回は、マジで自分が行きたいところだけをセレクトしたので、大満足でした。
お会いしたかった仏様にもお会いできたし、行きたかった枯山水庭園にも行けたので、本当に幸せな気分でした。
母も、詳細はわからないなりに興味を持って見てくれたようなので、大枚はたいていった甲斐があったと思います。
写真は、母でも知っている鹿苑寺金閣です。
お天気はいまいち曇ってはいたものの、水面に映る金閣は、やっぱりきれいでした。

ところで。
千葉や茨城、福島県は大変なことになってしまいました。
2週間おきに大雨が降るのはやっぱり異常だし、被災された方々が早く穏やかな生活に戻られることを祈るばかりです。

今日から京都です。

2019-10-20 05:54:58 | travel


今日から3泊4日で京都に行ってきます。
京都の地に足を踏み入れるのは、個人的には、何と35年ぶりぐらいなので、全く土地勘もありません。
何も知らない御年81歳を連れて行くのはいささか不安ではありますが、行きたいところだらけなので楽しみでもある。
龍安寺、仁和寺、広隆寺、東寺…と、1か所に半日ぐらいは楽にいることができそうなところばかりです。
本音を言えば、一人でじっくり見てみたいところばかりではあるのだけど、それは、また次の機会に。

昨夜、NHK-BSプレミアムで小田和正のコンサートをやっていて、これも一人だったら号泣するところでした。
72歳であの声が出る小田さんは素晴らしすぎて、本当にすごいなぁと思いながら見ていました。
オーディエンスはワタクシの世代がメインだったと思いますが、泣きながら聴く気持ちがよくわかりました。

京都旅行記は、木曜日以降にぼちぼちアップしていく予定です。
お天気の大崩れはなさそうなので、ぼちぼちとお寺と仏像とお庭を見てこようと思っております。
それでは、いってきます。

写真は、川越のお菓子横丁に行く途中の料理屋さんの前で泳いでいた鯉です。
ずいぶんたくさん泳いでいたのが印象的でした。

東京から札幌へ。

2019-10-19 14:01:44 | …and so on


今日も三重県や千葉県で大雨が降っているようです。
最近の日本国は、ゲリラ豪雨が当たり前のような気候になってきた気がして、先週の台風も何とも不気味でした。
今までの常識が通じないような雨の降り方が、そのうちに当たり前になってしまうのかもしれません。
被災地に雨が降ることが多くて、ここ数日は気温も下がっているし、早く皆さんの生活が元に戻るよう願うばかり。

ところで。
来年のオリンピックのマラソンと競歩の会場を、東京から札幌に移動させるという案が浮上しているらしい。
ドーハでの世界選手権の女子マラソンで、出場した選手の4割が棄権したことで、IOCが危機感を持ったとのこと。
そんなの最初から分かっていることなのに、開催まで1年を切ったところでの会場変更ってどうよ?と思わなくもない。
選手ファーストの観点からいえば、当然、札幌のほうが向いているとは思うけど、今まで何をしてたんだろうと思ってしまう。

東京都だって暑さ対策をあれこれ考えていただろうけれど、その時期は猛暑かゲリラ豪雨の二者択一。
そんな時期にオリンピック・パラリンピックを開催するという計画自体が、そもそもどうかと思うわけで。
決まってしまったものは致し方ないと思うのだけど、日本国民のほとんどが疑問だったのは間違いない。
今さら選手ファーストで試合会場を変更すると言われても、準備していた方々のことを考えると複雑な心境にはなりますね。

写真は、マラソンコースになるはずだった、銀座・数寄屋橋の交差点の近くです。
個人的には、日本国をPRするには、季節さえ間違わなければこのコースはいいなぁと思っていたんですけどね。

想定外の台風だった。

2019-10-17 21:11:23 | …and so on


まだ、各地で台風19号の爪痕が残っているのに、明日の夜はまとまった雨が降るとのこと。
先週の台風で河川が氾濫したような場所に雨が降るとのことなので、これ以上、被害が広がらないことを祈るばかり。
連日、NHKでは各地の被害やその原因を検証するための報道が盛んに行われています。
皆さんが一様に「自分がこんな目に遭うとは思わなかった」とおっしゃっていて、想定外の台風だったことを感じます。

台風が襲来する前、ワタクシもずっとNHKで「動けるうちに避難して。命を守る行動を」と報道するのを見ていました。
ワタクシ自身も、できる限りの備えをしたつもりだけど、避難することは考えていませんでした。
ワタクシが住んでいる区にも大雨の特別警報が出ましたが、避難という発想は出てこないままでした。
自分だけは大丈夫だろうという発想が一番危ないのだと、今回の台風でつくづく感じさせられた気がします。

これから先、こういう災害が増えてくるかもしれないとのこと。
ワタクシ自身も避難の判断をできるようになることが必要なのかもしれないなと、考えさせられる災害でした。

写真は、有楽町に行くと時々うかがう「椿屋珈琲店有楽町茶寮」のカレーランチです。
一人では行きませんが、母を連れて銀座に行くときは、ランチに結構利用しています。

当たり前のありがたさ。

2019-10-15 20:54:08 | …and so on


また日常が戻ってきました。ワタクシにとっての日常。
仕事は嫌いだと公言してはばからないワタクシですが、普通に職場に行って、普通に仕事ができるありがたさ。
普段はすっかり忘れていますが、ここ数日の惨状を見ていると、当たり前のありがたさが身に沁みます。

いつもどおりに起きたら電気や水が使えること、電車が止まらずに走っていること、職場にいつものメンバーがいること。
こういう時でもない限りは、当たり前すぎて、感謝することも忘れてしまっているけれど。
当たり前の大切さやありがたさを噛みしめながら、しばらくは不平不満を言わずに頑張ろうと思います。

写真が、銀座四丁目の交差点のほど近くに鎮座していた、ソフトバンクの白戸家のお父さん、白戸次郎氏です。
記念写真が撮れるように180度回転する仕掛けになっていて、次郎氏の声も聴けるようになっていましたよ。