雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

邪宗門。

2009-02-01 14:53:26 | books&magazine
ワタクシ、本を読むことと音楽を聴くことが趣味なのですが、どちらも好みがかなり、相当に偏っております。基本的に男性作家しか読まないし、男性ボーカルしか聴きません。女性作家を読むとしてもかなり偏っていて、最近は江國香織しか読んだことがない。女性ボーカルに至ってはいつ買ったきりだろうという感じなのです。誰を買ったのが最後だったかすら覚えていないぐらいです。ユーミンとか竹内まりやにも食指は全く動きません。この偏りは今に始まったことではなく、読書と音楽鑑賞を趣味だと思った時点で、その傾向は出ていたような気がします。学生時代は、今でも一番本を読み、音楽を聴いて時代だと思うのだけど、その頃読んでいたのが庄司薫、高橋和巳、それから意地で読んでいた埴谷雄高など。今では信じられないぐらい難しい本を読んでいましたが、女性作家はほとんど読んでいないんですね。

高橋和巳の「邪宗門」は、これまでに読んだ全ての本の中でベスト5に入ります。今読めるかといわれると、たぶんNoなんですけどね。高橋和巳の他の本は難しくて読んでも全く頭に残らなかったけれど、「邪宗門」だけはちょっと人間臭いというか、他の本と比べるととっつき易かった記憶があります。オウム真理教が世間を騒がせた頃、この本のことを思い出しました。社会も時代背景も全く違いますが、信じるものは救われるのか?というのをこの本で考えさせられたからかもしれません。教祖と呼ばれる人間の考え方一つで、信者は革命を志す羽目になってしまうところなどは、オウム真理教も同じなんじゃないかと思わされました。信者は教祖を信じて行動したがために、世間から弾圧されることになる。じゃあ、宗教って一体なんだろうと、この本を読んだ頃は考えたものです。若かったから考える暇はいくらでもあったんでしょうね。

その頃から比べると、今は読書してものを考える根性が全くなくなりました。何にも考えたくないからミステリーを読んでたりするし。ただ、昔そういうかなり難解な本を、字面を追うだけでも頑張ったので、本を読む速度はかなり速いと思います。普通の250ページぐらいの文庫本なら2時間ぐらいで読めます。実家の母に、「そんなに早く読むのはもったいない」といわれるのですが、こればかりは仕方ないと思っています。ベスト5にあと4冊挙げろといわれたら、「ノルウェイの森」「宗教なんかこわくない」は当確なんですけどね。あとの2冊はかなり流動的です。若い頃に影響を受けた本が入るのは仕方ないけど、最近、難しい本は頭が全く受付けない。若い頃は多少背伸びをしても難しい本を読んでみた方がいいと思います。若い方々は頑張ってくださいませ。

木蘭の涙。

2009-02-01 09:38:48 | music
YouTubeネタをもう一つ。
スターダストレビューの「木蘭の涙」をご存じでしょうか?ちょっと前に石田ゆり子のニッカウィスキーのCMに使われていたので、サビだけは聞いたことがあるという方も多いのではないかと思います。昨日から、突然YouTubeにハマってしまったワタクシ、ゴスペラーズがスタレビのアカペラがお手本だったといったらしいというのをウィキペディア読みました。で、スタレビといえば「木蘭の涙」だなぁと思い、YouTubeで聴いていたのです。ワタクシが見たのはスタレビwith葉加瀬太郎の「木蘭の涙」なのですが、いまいち音質が良くないのは残念でした。ところが、それを差し引いても何だか違和感が残るのです。ん?と思ってしばらく考えていたら、ワタクシ、この歌を聴きこんだのはスタレビではなくて、佐藤竹善withコブクロのカバーバージョンだったのです。

なので、ボーカルが根本さんだとちょっとウェットに聴こえてしまった次第。オリジナルはもちろんこちらなんですけどね。昔、一時期スタレビに夢中になってた頃があって、その時も根本さんがリードボーカルの歌よりも、今は脱退してしまった三谷さんがリードボーカルの歌の方が好きだったのを思い出しました。もちろん、根本要あってのスタレビだし、「トワイライト・アヴェニュー」とか「今夜だけきっと」とか大好きなんですが。スタレビに夢中になってたのは20年も昔で、まだ根本さんも若かったんだよなぁと思ってしまいます。っていうか、30年近くもグループとしてきちんと存続してるのは、あとはTHE ALFEEぐらいだと思うので、この2つのグループはやっぱりすごいですね。

FMかなんかで佐藤竹善withコブクロの「木蘭の涙」を聴いて、その頃は、コブクロが今ほど有名じゃない頃ではあったので、歌のうまい人たちだなぁと思ってCDを買いに走ったのを憶えています。スタレビのオリジナルもうっすらと記憶にあったかもしれないけど、ワタクシ的にはカバーバージョンの方がしっくりきたというか。「木蘭の涙」自体は、他の人たちもカバーしてるみたいだし、ミュージックフェア21とかで、いろんなユニットで歌ってるのを聴いています。元歌がいいと、どんな化け方をしてもおかしくないという見本のような歌です。さすがに、ゴスペラーズが一目置くグループの歌だと思ったのでした。