こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

今度のベートーヴェンは、チェリビダッケだ。

2009年10月06日 23時16分38秒 | ベートーヴェン
台風が近づいています。なんでもこれまでの最大級のものとか。秋雨前線も横たわっていますので、これまた大きな被害が出なければいいのでしょうがね。そんな中、先日娘が就職の内定をもらいまして、実際の就職は再来年の4月になりそうなんですが、親として1/4ほど肩の荷を下ろした次第です。

さてさて、今回もベートーヴェンです。ホント最近、ベートーヴェンづいています。これについても、CDが格安になったこともあって、多くの全集やCDを購入でき、それはそれでいいのですが、ミチョランマの蓄積が少ないとは言えなくなっておるのが、実情です。その中で、今回は、セルジウ・チェリビダッケの演奏です。彼の死後、録音が極端に少なかった中で、多くのライブ録音がEMIなどから発売されました。しかし、それも段々と品薄なってきて、最低でもブルックナーは欲しいなと思い、まず、今はなき日本橋のワルツ堂で買い、その後もいろいろと探しながら、発見したらうはうはと狂喜し、集めました。その後、ワルツ堂の後身とも言える梅田のワルティの中古CDに、ベートーヴェンの交響曲のほとんどが出てまして、これも次いでに買っちゃえ!ということで、買ったのが、数年前でした。でも、その後、もう入手出来ないと思っていたEMIからのCDが、タワーさんやHMVのネットなどで、出ることを見るにつけ、あらら…??と思ったのでした。

チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルハーモニーによる交響曲第7番イ長調作品60です。1989年1月20日のミュンヘンのガスタイクでの録音。このCD、いままで車のカーステなどでがは、聴いてましたが、家の再生装置ではあまり聴いてませんでした。家の(大したもものではありませんが)で聴きましたところ、この演奏のよさというか、凄さがよくわかったのです。いやー、やはりそれなりの装置で聴かないと、よさはわかりませんね。この教訓から、退職金でももらったら、いい装置を買おう!と思った次第です。で、この演奏ですが、MPOの音がまず違いますね。まろやかで、かつ優しい音色。そして透明感あふれています。例によって、チェリビダッケの演奏はテンポが極端に遅く全体で約43分。これには異論もありますが、このテンポの中で、MPOの音色が実によく映えるのです。そして、各楽器のバランスも素晴らしく、そこが極めて明晰な演奏になっているんですね。第1楽章、まずはゆったりとした出だし。序奏からオーボエやフルートも木管の音色の優しいこと。それに呼応する弦の糸を引くような美しさ。そして、第一主題がフルートで奏せられますが、こんな優しげなベートーヴェンなかなか聴けません。そして、決して声を荒げず慈しむようなベートーヴェンです。それでいて熱い思いも伝わってきますね。第2楽章、ここでもMPOは美しい。フルトヴェングラーばりの絶望感よりも、むしろ夢見るようなロマンティックな楽章と仕上がっていますね。弦も木管も美しい。第3楽章スケルツォ。MPOの足腰の強靱さを示すような出来。その安定感は心地よい。ライブ録音にしては、ほんとに乱れがありません。そして、終楽章。一気に駆け抜けるような演奏ではなく、ゆっくり一音一音を噛みしめるよう。熱く、また熱狂的というより、緻密なアンサンブルで思わ気分は高揚し、ゆったりとした中にも、厳しい推進力を感じる。穴がなく、チェリビダッケのさすがの統率力ですね。

最後は清々しい気分になります。この演奏がベートーヴェンの目指した精神性を表現しているかどうかは別にしても、これだけの音をMPOから引き出せるチェリビダッケは、偉大です。
(EMI 7243 5 56841 2 7、1999年、輸入盤)

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