2020/07/04 Sat.
昨夜から降り続いた雨は朝方やんだが、空は薄暗くうっとうしい。
数日前、ほんのちょっとのつゆの合間に夫と買い物に出かけた。
帰り道、芳しい香りを風がはこんできた。
「素敵な香り」
数メートル前の艶やかな緑の葉の茂みの中に、純白の大きな花が咲いていた。
駆けよってみると、八重のクチナシの花だった。
「来て、香りをかいでみて」
「すごくいい香りでしょう」
夫とクチナシの花の話をしていると、その家の方が声をかけて近寄ってきた。
クチナシの木があまり大きかったので、人の気配に気づかなかった。
手には木バサミを持っていた。
庭仕事をしていたのだろうか。
「お花あげましょうか」
「え、ありがとうございます」
数本切ってくれた。
「莟があるからまだこれからさきますよ」
お礼を言って別れた。
夫がクチナシの花言葉は「よろこびを運ぶ」と教えてくれた。
あまり花の名前を知らない夫の言葉にびっくりした。
花言葉どおり帰り道は幸せいっぱいになった。
うっとうしい梅雨の部屋はたちまち芳しい香りに満たされた。
ルナもしきりに花に鼻を近づけている。
ルナも幸せそう。
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