宇佐美牧子 作
藤原ヒロコ 絵
ポプラ社
塾やサッカーに行っている友達とは違って、ひまな夏休みを迎えたサトシ。父さんや母さんも、弁当屋の仕事で遅くに帰ってくる。
そんな時、父さんとある農家へでかけていった。うかがった農家のご主人がある話をサトシにしてくれた。親戚のおばあさんが養鶏をしていて、そこのたまごは、黄身がしっかりしていて、もったりあまくて濃厚。おばあさんは、まぼろしのたまごなんてよんでいるらしい。
サトシは、この夏、まぼろしのたまごを手に入れよう!と決めた。
おばあさんのキワさんは、サトシからたまごをくださいと言われてもすぐには、出さなかった。あれやこれやと畑の草取りや、トリゴヤ掃除までさせた。何日も!
なかなかたまごを食べさせてくれないキワさんは意地悪?と思うところだが、夏休みをさびしくすごしていたサトシの生活が、農家で働いているうちに輝き始めていた!