もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「血の婚礼」見てきました

2011-07-12 16:16:14 | お芝居
「大規模修繕劇団」旗揚げ公演『血の婚礼』 にしすがも創造舎体育館 特設劇場 2011.07.06 15:00~

「大規模修繕劇団」って何だ?蜷川さんのお芝居だよね~で、場所がにしすがも?
そんな感じで興味を持ったお芝居。キャストに丸山智己さんが出てるし。。。とチケットゲット。

三田線の西巣鴨からすぐの旧小学校(だよね、たぶん・・・幼稚園かな?)を改造した場所が「にしすがも創造舎」。
そこの体育館が劇場になっています。




客席に入ると、まず舞台にある、自動販売機、乾燥機、TVなどに目を奪われます。何?これ??
で、空間が広い割に(体育館だから)、意外に客席が少ないのに、驚き。でも段差があるから、後ろでも見やすそう。

この日の座席はB列の真ん中ちょっと右。席に行くと、座席に透明のビニールがおいてある。
何??最前列(A列)には、ピンクのバスタオルまで。。。
説明書きがあって、要するに、芝居中ずっと雨が降っているので、演者の動きによっては、水しぶきが飛ぶかもしれないのでビニールで防止してくださいということ。

係りの方が、何度もアナウンスしてくれたので、状況はよくわかったよ~

ビニールで、足から胸のあたりまで防御して。。。開演を待ちます。






さてさて、、、ここからはネタバレも含みますので、これから公演に行かれる方は、ご注意ください。

「血の婚礼」はもう何度も上演されてきてるとのこと。いつものごとく、予備知識なしで観劇する私。。。ちゃんとついていけるのかな~

開演前にスタッフが舞台の周りに暗幕を下す。。。そうなんです。体育館なんで、2階の周囲に通路があるので、その手すりに暗幕をかけるんです。
で、スポットライトなどがむき出しにおいてあり。。。なんか、手作り感が満載。
自分が学生のとき、私は人形劇だったけど、公演したときの照明とか暗幕とか・・・いろいろ思い出して、ちょっとノスタルジックになってしまった。

舞台と客席の間に、危険注意のトラテープが張ってあったのが、するすると降ろされ、天井から雨が降ってくる。
ホントに降るんだ~すごいなあ。。。2列目なんで、舞台の上がよく見えるんだけど(目の高さで)、この水の排水はどうなっているんだろうとか、どうでもいいことが心配になった。
それと、この水ってきっと循環してるんだよなあ~とかね。
ずっと、雨が降り続いているので、水のにおいというか、、、ワタシ的にはTDLの「イッツアスモールワールド」にいる気分でした(苦笑)

場所はある町の路地裏。コインランドリーとビデオショップがある、雨が降りしきる街角。
コインランドリーには伊藤蘭さん演じる、姉さんと、高橋和也さん演じる、兄さんがいる。この二人は腐れ縁。なんともないような普通の会話をしている。
現れたのはトランシーバーでどこかと交信する少年(田島優成くん)、そこに窪塚くん演じる北の兄が倒れこんでくる。この二人が雨の中、友情を結んでいく。
北の兄は2年前に、丸山くん演じるハルキから花嫁を奪い去った。その花嫁が中嶋朋子さん演じる北の女。二人で故郷を捨てて上京したのだが、この二人は既に分かれている。
そんな中、近藤公園さん演じる北の弟と、ハルキや親族たちが二人を訪ねてくる。
雨が降りしきる中、かつては友人だった、北の兄とハルキ、北の女は再開し、親族を含めて騒動となる。そこに自殺した妻のお葬式から抜け出してきた青山さん演じる先生とその教え子たちも現れ、姉さんや兄さんを巻き込んでいく。
突然停電になる。そこから舞台は暗闇の中、懐中電灯やろうそくを持ちながら進んでいく。暗闇の中、舞台は懐中電灯やロウソクを持ちながらの演技にとなる。北の兄とハルキはようやく対等に対峙し、最後には刺し違えてしまう。


結末がなんともやりきれない。

さらに、鼓笛隊の乾いた太鼓の音、「電車がくるぞ~」と、そこかしこにシュールな世界も・・・
不思議で何かつかめないけど、なぜか心を打つやりきれなさ・・・
そして、ずっと雨が降り続く。


よくわからない部分も多い芝居ではあったけど(蜷川さんの芝居は、ちょっと難しい)
でも心に残る芝居ではありました。

何より、演者さんたちのすごさ。。。ホントにずーっと雨が降り続いてるんですよ。本物の水ですよ。
この中での芝居は大変だと思う・・・
特に、田島優成くんは、一番雨に打たれてたんじゃないかなあ。
途中停電になる場面もあるから、さらに、芝居は難しかっただろう。

窪塚くんの存在感はすごかった。役者オーラがすごくありますね。
中嶋朋子さんもさすがの演技だったし・・・
伊藤蘭さんは若かった(笑い)細かった。

一番感動したのは、丸山智己さん。
前半と後半は、別人のようで、二役演じているような感じだった。
前半はおどおどした感じの男。そして後半は、何かふっきれたのか狂気をはらんだ凶暴な男。
最終的に、窪塚くん演じる北の兄と刺し違えるんだけど、対峙したときの二人のやり取りは見応えありました。

そうそう、窪塚くんがそのときに、ちょっと客席に降りるんだけど、すぐ私の横に来たんですよ。
思わず、顔ちっちゃい~細い~とミーハーに見とれちゃいました。

それと、「兄さん」は誰が演じてるんだろう~見たことあるけど~と思ってて、終わってからキャスト表みたら、
高橋和也さんだったんだ。あの男闘呼組の・・・これもミーハーに感動した。


ただ一つ残念なのは、雨が降り続いているんで、ときどきセリフが聞きづらいときがあるんだよね。
雨音に消されちゃうというか。。。


けど、小さい芝居小屋で、雨が降り続く、あの異様な空間と濃密なお芝居。
一度見る価値はあると思う・・・
コメント
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