もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「人間風車」見てきました

2017-10-25 01:22:46 | お芝居
「人間風車」 東京芸術劇場プレイハウス 2017.10.04 19:00~

前から名前だけは聞いたことあった「人間風車」。
なかなかすごい芝居だということは、耳にしていたけど、具体的には、童話の世界だけどホラーということしか
わかっていないで観劇。

打ちのめされたというか、、、衝撃を受けたというか。。。
終演後、しばし立ち上がれないくらいでした。すさまじかった・・・
前半はコミカルで笑いも起こるような内容だったけど、後半一転して、
恐怖というか、もう舞台を目を開けて見ていられないような、凄まじいシーンの連続で
2時間20分ノンストップだったのに、あっという間でした。

成河(ソンハ)さんはもちろんだけど、加藤諒くんがすごかった。。。。
キューブの舞台はあれこれ見に行ってるのに、加藤諒くんを見るのはなんと初めて。
すごい役者さんですね~


公式のあらすじより
「売れない童話作家の平川が披露する奇想天外な童話に、近所の子供たちは大はしゃぎ。けれども、童話の登場人物や題名はレスラーの名前、テーマも"三流大学出身より高卒の方がまし" だから、子供の親からはクレームばかり。
公園に集まる子供たちの中には、へんてこ童話の主人公になりきって現れる奇妙な青年・サムがいた。
ある日、平川はひょんなことからTVタレントのアキラと知り合う。その出会いは平川の作風にも大きな変化をもたらしていくのだが…」


再々々演くらいになるのかな?だから、今更、ストーリーのネタバレもないとは思いますが、
でも、まだ地方公演が残っているので、あまりネタバレにならないように書きたいと思います。


童話作家の平川は、大学時代の友人のテレビディレクターの小杉にお金を借りに来たときに、レポーターを
やっているアキラと知り合った。彼女と知り合い、恋をすることで、ついに傑作童話を書きあげることができた。
しかし、それを親友の売れている童話作家の国尾に見せたことで、人生が一転する。
国尾が自分の作品としてそれを発表し、文学賞に応募していた平川の作品は盗作の疑いをかけられ、
さらに小杉達テレビ局の取材に追い詰められ、アキラには誤解され、世間から見捨てられるという悲惨な状況となる。

そんな目にあった平川は、平川の童話の世界の人物になりきって、行動を起こす不思議な少年サムに復讐の童話を聞かせる
平川の童話に出てくる殺人鬼のビルになりきったサムは童話の世界をそのまま再現し始める。
残酷に平川を貶めた人たちを殺戮していくのだ。。。ビルは平川の闇の心
しかし、ビルは自分を殺すことはできない。。。
平川はそんなビルになってしまったサムに、やさしい童話を話して聞かせる・・・


前半と後半のあまりの違い、急展開。。。すごいですね。
見てる方もジェットコースター気分。
正直、後半の凄惨な状況には、途中目を背けたくなる場面もあったけど、
でも、それを演じ切る加藤諒くんはすごいなと感動でした。

そのビルに身体を乗っ取られて、子供たちを殺していく、今野さん演じる蒲田も怖かった
今野さんもすごかったな・・・うん。

照明や音にもあおられて、とても怖かった・・・
裏切られた平川の黒い部分が存分に発揮された復讐場面を、そのままそっくり実行するサム・・・
平川自身の方が驚いたはず。あんなに忠実に再現するなんて。

ビルになったサムは、この世を去っていくけど、平川はこの事実を受け止めたまま、生きていくしかないなんて
つらすぎる・・・

舞台は回り舞台で、カラフルな色合いで、かわいいんだけど。。。
後半の凄惨な場面が、このカラフルさで際立つ感じがした。

キャストの感想

平川役の成河さん
最近、彼の芝居をよく見る気がするんだけど、
表現力がすばらしい。
今までは、わりと身体能力に目が行ってしまってたんだけど、この芝居での
表現力のすごさに恐れ入ってしまった。
今もだけど、これからもっと期待できる役者さんです。

サム役の加藤諒くん
上にも書いてるけど、ワタシ、初めて見たんですよね~
こんなすごい役者さんだと思わなかった。
テレビのバラエティとかで見せる姿と全然違う。
彼の一挙一動に目が離せないという感じでした・・・怖いんだけどね。
彼の芝居、もっと見ていきたいな。
テレビのドラマとかよりも、枠をとっぱらった、芝居の場が向いてると思います。

アキラ役のミムラさん
芝居で見るのは初めてのミムラさん。
声がすごくいいですね。あと、表情が豊かでした。
でもさ、このラストのあとのカテコで、すごくニコニコ晴れやかな顔をされていたのが
めっちゃ違和感だったんだけど・・・
私なんか、まだ芝居の内容に叩きのめされていたときに、あの晴れやかさが。。。どうもね。


他の方々は、みなさん、お子様役からテレビ局の方から何役もやってらっしゃいました。

その中で、印象に残ったのは

刑事役の堀部さん
ちょうどその前に、DV男で福士くんに殺されてしまう役をやってらっしゃったけど、
哀愁を帯びた刑事さんがよかった。息子も部下も死んでしまったのに、、
淡々と語る姿に哀愁を感じた。
すごく存在感がある役者さんですよね。

刑事の部下役などの今野さん
役者としてのクオリティ高いですね。
コミカルなところは笑えるし。。。子供を冷酷に殺していくところもすごいし・・
たくさん舞台に出てほしいな。


ってことで、すごく衝撃を受けた芝居だったのでした。


コメント
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