もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「風博士」見てきました

2019-12-30 02:31:18 | お芝居
日本文学シアターVol.6 【坂口安吾】「風博士」 世田谷パブリックシアター 2019.12.14 14;00~

シスカンパニー主催のこの舞台。
お友達がチケットをゲットしてくれました。

原作は未読。坂口安吾さんというと、「桜の森の満開の下」しか思い浮かばないというレベルが低い私なんですが。

どんな話なんだろう。。。ただ公式ページを見ると、
原作に忠実な話ではなく、それをモチーフに膨らませてるらしいです。

公式のページにある設定より
「本作の設定は、敗色濃厚となった戦時下の大陸が舞台です。
そこでは、風を読むことができるというフーさんと呼ばれる男と彼のもとに集まる人々が、迫りくる過酷な現実の中で日々を生き抜いています。
とご紹介すると、「ああ、悲惨な戦争モノか…」と思われるかもしれませんが、フーさんの周りに集まるのは、兵隊サンも含めて、風の如くそよそよと生きてきた人々たちです。
元は何やらわけあって大陸まで渡ってきたのでしょうが、フーさんを中心に、あるときはミステリアスに、あるときはユーモラスに、あるときはノスタルジックに、大陸のどこまでも青い空の下で、彼らそれぞれの人生や秘密が交錯していきます。」


戦時中の大陸の話。多分満州あたりってことですよね。
フーさんが土手でお酒を飲んでるところから始まります。
フーさんは女郎屋の主人。昔は風船爆弾を研究していた学者さんだったらしい。

フーさんのところに広瀬大尉がお願いがあってくる。
それは、訳ありの女の子さっちゃんを預かってほしいとのこと。
さっちゃんは爆弾で家族を亡くし、頭がくるってしまったらしい。結局さっちゃんを預かることに。
ある日、女郎屋で酔いつぶれてしまった、上官を迎えにきたのがスガシマという二等兵。
さっちゃんとスガシマはこことが通い合うようになっていく

徐々に戦争は激しくなり、形勢も不利になり、軍は撤退していく。
爆撃も起きる中、必死に生きるフーさん、さっちゃん、広瀬大尉たち

スガシマは上官にいじめられていた結果、敵兵に殺されてしまう。
それを悲しむフーさんたち。

戦況はさらに厳しくなり。
最後は爆弾をフーさんは投げ・・・
結局ラストは、みんな死んでしまってスガシマと同じ世界に行ったってことだよね。


戦争中の話だから、流れている空気は重いんだけど、
そこに歌が入るので、思ったより暗くならない感じでした。

ただ、わりとテンポが単調で。。。私は何回か睡魔が襲ってきました。
ちょっと残念。中盤あたりでしたが。

侵攻して新たに手に入れた場所で、新しく移住してきた人たちなんだろうけど
戦況が悪くなると、軍はみんな引き上げ、住民だけ残されてしまう。
悲しすぎるなと。現実にそういうことは多々あったことでしょうけどね。

キャストで一番すごいなと思ったのが、
さっちゃん役の趣里ちゃん。
すごく難しい役だったのに、普通に演じていてすごいなと。
無垢な女性だと思うんだよね、心に傷を負って。
そこをすごく普通に、何気なく演じていました、
もうさっちゃんになり切っちゃってたなと。
いつもすごいなと思うんだけど、どんな役でも演じちゃう人ですね。

フーさんの中井貴一さん。
こんないい声でこんな歌がうまいとは知らなかった。びっくりだった。
ひょうひょうとしたフーさんにはぴったりでしたね。

広瀬大尉の段田さん
存在感抜群。ちょっと嫌な役ではあるんだけど、コミカルでしたね。

それから、
スガシマ役の林遣都くん
19歳にしっかり見えた(笑い)
複雑な過去をもった二等兵。ひたむきさがすごくよかったです。
歌は。。。がんばれ~!!


なかなか重たい話ではあったけど、音楽劇っぽくして、セリフをコメディタッチにするところも入れたりして
バランスよく見せていたと思います。
もう少しテンポの緩急があったらな~とも思いましたが・・・





コメント
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