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20年10/13(火)欅坂46 無観客配信「THE LAST LIVE」2日目(18:30~)

2020年10月13日 | アイドル
欅坂46のラストライブ2日間の尾関が凛々しい……

欅坂46 THE LAST LIVE2日目、リアルラスト回、終了。アンコールなし全15曲。
開演前までは昨日同様に回顧映像など。
「みんながみんな両日見るわけじゃないから」という配慮もあるのか、始まり方はおおよそゆうべと同じ。
「私たちが、欅坂46だ。」の文字からのOvertureにタカまった。

本編スタートはだいたい18:35から。
グループにかかわったあらゆる人の名前を散りばめたであろうエンドタイトル
(卒メンの名前が全員載っていなかったのはアレかも知れない)終了は20:15過ぎ頃。

危なっかしい計画
手を繋いで帰ろうか?
二人セゾン
太陽は見上げる人を選ばない
制服と太陽
世界には愛しかない
コンセントレーション
Deadline
10月のプールに飛び込んだ
砂塵
風に吹かれても
アンビバレント
ガラスを割れ!
誰がその鐘を鳴らすのか?
サイレントマジョリティー

初日の1曲目がサイマジョだったので、回帰して終わった形か。

2日間通してオープニングに登場した洋館の門扉は、本編がすべて終わったあとの新章への伏線になっていた。
両日見ての感想は、
「どちらか1日しか見られないのであれば初日」。
ただ、順序を入れ替えたら成立しづらいので、陰の要素がより少ない2日目の必然性はものすごくあった。
書き忘れていたけど、欅坂46のラストライブの洋館の門扉。
櫻坂お披露目のとき、そこには桜が咲き乱れていた。

初日は曲間に1期メンの過去振り返りソロスポットコーナーがあり、そこで取り上げられなかった人は
2日目に持ち越されていた。
今日は小池→原田→尾関→旧2期生→守屋→菅井の順。
マンガの最終回の最後のほうで、過去の名シーンの切り張りがあるあの感じ。
もう一度エンドタイトルを見る機会がもしあれば、自分の認識が違っているかもしれないので、
卒メンクレジットの件は保留しておこう。

MCなしで突っ走った初日に対し、より「集大成」度が高い今日は節目で菅井様がスピーチ。
彼女はポンコツのように言われもするが人に対し穏やかで、自分の言葉を持っているので人の心に届くのだ。
最後の場なのに無観客・有料配信とは、このご時世で仕方ない措置だと皆想定しているはずだが、
あんまりよろしくない作為に、あえての不作為が圧倒されてしまうことが多いアイドルのライブで、
世界観が重要なタイプの演者にはフィットした方法だと思った。

ほぼゼロから始めたほうが多い人たちの表現をここまで引き上げてしまう力こそが、
紛れもなく大メジャーの証・底力とも思った。
ビデオを見てアイドルのダンスをコピーするのまではできても、
本人たちの凛とした感じを出すのは難しいはず。そこに指導の魔術があるかないか、なのだと思う。

サイレントマジョリティーに始まり、サイレントマジョリティーで終わった2日間
長いエンドタイトル中ずっと頭を下げていたメンバーの腰が心配になったりしたw
欅坂46としての全ステージが終わると、しばしの闇から鼓動が聞こえ、開いたドアから白い影が入ってきた。
やるかな、いやまだだろうと思っていた櫻坂46のお披露目。
仮面ライダーBLACKがRXになったようなものなので基本は同じだが、
マジンガーZ→グレートマジンガー的な高揚があった。
櫻坂46ファーストシングル「Nobody's fault」。
森田センター、白だから清純なほうにいくのかと思ったら、中原中也の詩集のタイトルみたいな口調の歌詞、
「フライングゲット」みたいなメロディで、欅坂よりガラが悪くなっとるw

櫻坂は欅坂のイメージからさほど逸脱してはいないが、やや泥臭く歌謡寄りブルージーな印象。
1曲だけで決めつけるのは早いけど。アイドル曲で「唾を吐く」という歌詞は一度も使われないのが普通だが、
欅坂〜櫻坂で複数回目。秋元のなんらかのフェティシズムか。

欅坂46終焉で区切りをつける人も、櫻坂で新たに歩み始める人にも、幸多からんことを!
終始記憶を噛みしめるような表情だった佐藤詩織さん、これまでありがとうございました。

欅坂46ラストは、無観客の広い空間を存分に活かし、ライティングや映像投影技術もふんだんに使い、
誰もいないからこそ広がるイメージが良かった。
何もない=すべてがあり得るみたいなこと。大観衆の熱気は足りなかったかも知れないが、要らぬストレスもない。
「アンビバレント」の千手観音〜次々倒れるムーブとその部分の歌メロ大好きマンなので、
それがもう上書き更新されないのは寂しいw


20年10/12(月)欅坂46 無観客配信「THE LAST LIVE」1日目(18:30~)

2020年10月12日 | アイドル
欅坂46 無観客配信「THE LAST LIVE」1日目終了。
18:30を数分過ぎて始まり、全17曲。
MCなしでソリッドだったので、2時間いかない公演時間にも物足りなさは一切なし。
初日が「静」、2日目が「動」と聞いていたのでそういうイメージで臨んだが、
いい意味で看板に偽りありだった。

サイレントマジョリティー
大人は信じてくれない
エキセントリック
語るなら未来を…
月曜日の朝、スカートを切られた
Student Dance
カレイドスコープ
渋谷川
I'm Out
Nobody
東京タワーはどこから見える?
避雷針
不協和音
キミガイナイ
君をもう探さない
もう森へ帰ろうか?
黒い羊

フィギュアスケートっぽい構造のアリーナが会場(代々木第一体育館)。
観客はいないので床面をベタッと広く使っていた。
実物で組んだ日常性あるセットと、ライティングや映像を使った非日常空間を切り替えながら進行。
ここらへんは、7月からの配信ライブのノウハウが活かされていた気がする。
完全に頭から抜けていたが、
当初は、代々木第一体育館で観客数を少なく制限して開催するはずだったんだから、
客を入れずに同じ会場でやっているだけなんだな。フィギュアの会場の構造なのは、
実際そうなんだから当然である。

基本は生ボーカルだったと思う。TVで歌声を聞く機会の少ないメンバーの声が聞けた。
曲間に一期メン(土生、理佐、上村、齋藤、佐藤、ぺー、小林)の
これまで&人物像が出た動画が一人ずつインサート。
ゼットンに倒されゾフィーと対話するウルトラマンな趣があった。残りの一期は明日か。

構成の妙もあってダレることがなく、あっという間に終わってしまった。
アイドルは素の人間味が垣間見えてこその仕事とは思いつつ、
欅坂46から「作品世界の構成要素に徹する姿勢から生じる美」を自分は感じていて、
それが気迫、凄みとして伝わってくるのだと思う。
配信ライブで温存されていたサイマジョを最初に披露したところで
「もったいぶらない」というメッセージを受け取った。
それを如実に感じたのは、明日、待ってましたな場面で出すと予想していた「不協和音」を、
今日、イニングで言えば6、7回で投入したとき。
3度の「僕は嫌だ」はすべて素晴らしかった。160キロの直球のようだった。
1日目は、かつて平手が担った役目を代わった小林が、
焦燥や苛立ちや孤独や赦しを秘めて表現した「黒い羊」で終了。
床面は、降ってきた無数の赤い花びらで満たされていた。明日は、この続きなのかそうではないのか。

勝手な思い入れやイメージを受け入れる余地の大きさに惹かれてきた欅坂46は、明日で終わる。楽しみにしている。

演者と観客による生の一体感は素晴らしいのだが、演劇的要素と沸き至上主義は時に相性が悪いことがある。
欅坂46のラストが無観客&有料配信なのは、結果オーライの極致だったと思う。

欅坂のライブでは歌詞のテロップも出る。
それを見ていると、いくら秋元とはいえさすがに「散文やセリフを歌に乗せている」のではなく、
ちゃんと「歌詞」だと思える。
耳で聞くものとして親しんでいるものを、改めて文字で認識しなおすと印象が全然違うので面白い。