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予選最終日の模様。
58組のエントリーから連日の予選を経て8組が勝ち抜け、さらにイマイチよくわからないシステムの
敗者復活で2組を加え、合計10組による決勝戦。
このリストでいえば、9-Bit報道部(東京)とパツイチモンスター(栃木)が敗者復活組。
基本的に撮影自由だが、ゲスト(公式サポーター)のLinQが登壇しているときだけ撮影禁止。
17:15頃から21:00頃まで、ほぼ4時間にわたっての長い戦い。この場に居合わせた皆さん乙でした。
出場順は、1~10の数字が書かれたボールを各グループの代表が引いて決める方式。
なんとなく新日のビッグマッチな高揚感。そのボールを客席に投げ込んで始球式とし、イベントのスタート。
会場の上には一応屋根があるものの、観るぶんには問題ない程度(ステージは滑ったはず)の雨が
開催中のほとんどの時間吹きこんできていた。
ある程度知識がある人なら、
「アイくるか水戸ご当地ちゃん(仮)かKJKが勝つんじゃないの」という
ものすごくざっくりと予想を立てていたのではないかと思う。
<順番>
1.パツイチモンスター (栃木・敗者復活枠)
2.Menkoiガールズ (群馬邑楽館林地域)
3.9-Bit報道部 (東京・敗者復活枠)
4.水戸ご当地アイドル(仮)
(水戸)
5.さくらんぼんBom (山形)
6.H&A. (浜松)
7.川崎純情小町 (川崎)
8.SunRisa (大阪&京都)
9.MilkShake (長崎)
10.アイくるガールズ (いわき)
*持ち時間は13分
*「観客の拍手の音量」を数値化+審査員点の合計で優勝者を決定する。
では各組の感想をば。
パツイチモンスター
初見。色分けの5人組。全2曲。栃木名物しもつかれを携えて登場。
最初にふさわしく、「ご当地アイドル像」のスタンダードを体現したイメージ。
2曲目のスカナンバーがようござんした。CLEAR’Sっぽい曲。
会場ポイント91点
Menkoiガールズ
初見。13人組。全2曲。群馬や邑楽の名産の野菜(はくさい、しゅんぎく、にがうり他)モチーフの衣装。
書道の達人が複数いるということで、それを土産に登場。ご当地アイドル像の幅のうち、
より土着的なイメージのほうを象徴していた。
会場ポイント92点
9-Bit報道部
初見。北海道出身&京都出身の2人組が東京代表のアイドルとして登場。
これが成立するのが「東京」という土地の良さである。全2曲。
「たこせん」を珍土産に。もうちょっとスピード感ある曲があると良かった気がする。
会場ポイント91点
水戸ご当地(仮)
5人組。全3曲をノンストップで続け、珍土産は手に持って出すくらいで強調はせず。
しかしここまでの出場者では最も力強く、地元ネタは織り込みつつ楽曲だけで独立して聞ける感が高い。
水戸黄門+水戸納豆のゆるキャラも登場。
明らかに時間オーバーしているように見えたが、これはどう判断されたか。
会場ポイント95点
さくらんぼんBom
初見。4人組。全2曲。コロボックル的なファンタジー世界を作り出し、ステージング。
帯同したゆるキャラ2体が縄跳びをするとは!
アドリブには弱そうながら、無粋なツッコミを許さないテキパキとした動きが印象的。
4種類の珍土産(よくわからなかった)を披露。このあたりで雨が強くなってきた。
会場ポイント96点(この時点では最高点)
H&A.
予選最終日に続いての観覧。8人組。全2曲。期せずして、水戸との徳川対決が実現。
ここもパツイチモンスター同様、「ご当地アイドルのスタンダード」な感じ。
珍土産は、前回も確か持ってきた徳川家康の出世をモチーフにしたカード。
ゆるキャラ・家康くんも登場。ユニゾンの歌唱の安定感は随一。
会場ポイント91点
川崎純情小町
近場ということもあってかヲタ多い。5人組。全2曲。
他の組は登場から間もなく曲を歌ったが、ここは序盤の数分を費やした川崎ネタのスキットを
珍土産に。市内がモチーフのアニメ「天体戦士サンレッド」のマスクをつけたメンバー(1人)を
中心にパフォーマンス。ダンスも歌唱も曲調も良いのだが、スキットがやや冗長。
会場ポイント95点
SunRisa
小5と小6の2人組。全2曲。ロリヲタに受けそう。京都と大阪の人たちなので、
珍土産=関西弁=漫才(「まんざい」のアクセントは、「万歳」ではなく「関西」と同じ)という
解釈で、「子供の漫才の王道」チックなネタを披露。おそらく台本をみっちり練ってきた印象。
会場ポイント95点
MilkShake
予選を見事勝ち抜き(おそらくみんなにとって青天の霹靂だったと思う)、再登場。
ただし前回の6名ではなく、3名(さき、けい、りか)。全2曲。
「ご当地」という冠を背負うとどうしてもつきまとう泥臭さが一切ない、
オサレでハートウォーミングな世界。珍土産は、トルコライスと(氷菓の)ミルクセーキ。
前回、会場の心をぐっとつかんだ「ナガサキ」コールは健在ながら、ふだん多めの人数でやっているところが
3名になってしまうと、人数から来るパワーが減ってしまうのは否めない。
りかさんが予選に出ていなかったことをストーリーに組み込み、「だから長崎コールを聞かせて」としたのは良し。
けいさんのボーカル、さきさんの煽りは安定。
会場ポイント92点
気付いたら雨はなんとなくおさまっていた。
アイくるガールズ
初見。メインでステージにいたのは7人+2人がサブな感じ。全2曲。
スパリゾートハワイアンズ、神奈川県民的にはTiki-Tikiチックな南国イメージの世界観。
ハワイアン、フラダンスな楽曲なのかと思いきや、今ふうのダンスナンバーで攻めてくる。
地元いわきとフラダンスの歴史を寸劇ふうにしたのが珍土産になっていて、
この寸劇はわかりやすかった。2曲をスムーズにつなぎ冗長さは一切なかったし、ヲタも多かった。
ただ、演者とヲタの間の「絆」には若干の「わが軍感」をおぼえたので、
ここらへんをどうするか課題になるかも知れない。
とはいえ、ステージを見て、「ここは明らかにモノが違う」と感じた。
会場ポイント94点
審査員が集計している時間つなぎという体で、大会の公式サポーター(彼女たちも審査に参加)・
LinQが登場。天野、新木姉、桃咲、吉川、木、坂井、山木の編成。
新曲LinQuestの白い衣装。
全3曲。
ハレハレ☆パレード
チャイムが終われば
HANABI
当然なのだが、
彼女たちを「福岡代表の出場者」として見た場合、他を圧倒的に引き離して優勝だと思った。
それほどまでに、ステージの使い方、会場にいる人たちへの目配せの仕方…
要は世界の作り方が違った。見事だった。自分たち目当てではない人たちをも包み込むものがあった。
桃咲さんの、ほほえみをたたえて空間全体を見る感じは健在だったし、
HANABIで演歌部分を歌った山木さんが、ものすごく頼もしくなっていた。
全員が役目をまっとうしていた。10組の出場者たちにはどう映っただろうか。
結果発表。
3位・水戸ご当地アイドル(仮)審査員ポイント68点+会場点95=163点
2位・さくらんぼんBom 審査員ポイント68点+会場点96=164点
1位・アイくるガールズ 審査員ポイント72点+会場点94点=166点
つまり、この三つのうちでは会場ポイントが最も低いが審査員ポイントが最も高かった、
アイくるガールズが優勝。
ここに疑念を持つ人がいるかも知れないが、アイくる以外の二つは持ち時間をオーバーしていた
(どこをスタートとするのかよくわからないのだが、甘く取ったとしてもオーバーと
解釈できるくらいだった)ので、そこで減点されたとするなら合点はいく。
この三つはどこが勝ってもおかしくなかった。
芸風によって有利不利は出てくる気がするが、以下の要素があると強い。
*(歌詞はベタだとしても、曲やアレンジに現代を反映している)オリジナルの優れた曲
*凝縮されたステージ
*今日初めて見た人たちをも巻き込む、「よくわかんないが楽しそう!」な雰囲気
地元からの心強いサポーターというのもとてもいいものだが、
たまたま居合わせた人たちをもトリコにしてしまうようなものを、
贅沢かも知れないがボクはご当地アイドルにも望むし、決勝に出た面々にならできると思っている。
司会の2人・サミットクラブ静&酒井蘭(元アイカレ、元Survive-ZERO)の両氏は、
出過ぎることなく、かといっていかにも「お仕事」というでもなく、場に安心をもたらしていた。
4時間ものあいだ、ダレを感じることがなかった。