8/27の昼の部を観る。曲目は
こちら。
大宮ソニックは、
モーニング娘。さくら組のコンサート以来。あれもいいステージだった。
ちなみに去年のこの組み合わせでの感想は
こちら。
あくまで俺がそう感じるだけなので数値的な保証はないけれど、この会場はなんといっても音響が
素晴らしい。本当はこれで当然なのだが、音が割れたりくぐもったりする会場がまだ多い中、
一つ一つの音の輪郭がくっきりし、歌詞も聞き取りやすい。会場もアイドルを身近に楽しむには
適切な広さで、ステージ上と観客席がうまく反応し合っていた。結論から先にいえば、雑念が
沸くいとまのない、シンプルに「とても楽しいコンサート」だった。ステージ上にはスクリーンが
あり、後方の客にも様子がわかりやすくなっているが、それがなくてもそれなりにメンバーの
表情がわかるくらいの規模の会場だというのも良かった。いい後味。
多人数(10人)いることを最大限に生かし、流れの中にエアポケット状態の変な間ができるのを
避けた構成になっていたのは○。Wとベリを巧みに織り交ぜ、両者の違いを見せていきつつ
やがて一つにまとまるという感じ。いつも思うがWの安定感は、それだけで感動の域に達している。
見ている限り危なっかしいところがまったくない。あまり話題にならないようではあるが、
この二人の安定感の源の一つは、なんといっても声だ。キンキンしているわけでもハスキーでもない。
若いアイドル系女性声優ほど悪目立ちしないが明快な声。書体でいえば多少丸みのついたゴシック系。
認識しやすい、わかりやすい声。丸い体型ながらもそれなりに踏みとどまった感のある加護は、
動物の子供のぬいぐるみのようだった。辻はあいぼんと比べるとむしろ「精悍」な印象。
フットサルの経験がそうさせたのか。
ベリ工は一番小さい清水キャプテソと一番デカい熊井とでは20数センチもの身長差があるため、
時折遠近感が混乱してくる。去年見た時点でもそれなりに「やるな」と思ったが、今回はさらに
練度を増していた。去年は歌では割合横一線な印象があったけれど、ある程度役目が固定化
されてきたのか。石村舞波は若いのにたたずまいがシブかった。須藤茉麻はデカかった。
徳永はマナカナに似ていた。前はまったく似ていなかったはずの嗣永と夏焼がちょっと似ていた。
菅谷は主役というよりクールなライバルキャラみたいだった。キャプテソの顔はMEGUMIに似ていた。
熊井は小学生女子のカリスマになれそう(もうなりかけているのかも知れないが)だと思った。
ベリ工はWと比べると汗だくになっているメンバーが目立った。振りが激しいし、それ以上に
「若いので新陳代謝が激しい」のだろう。
俺がいたファミリー席からだと、ステージと客席の前半分くらいが同じ視界に入る。
ステージの側から出る波動と、客席からの波動がシンクロするのが伝わってきて、そのこと
自体になんだか感動をおぼえた。曲を家で一人で聞くのと、コンサート会場でヒートアップ
している中で聞くのとでは、かなりイメージが異なるのを誰しも経験したことがあるだろう。
今回俺にとってのベリ工がまさにそれで、「スッペシャル ジェネレ~ション」からのブロックは
プロレスや特撮を見ているときのように感情がたぎった。彼女たちの曲は、イントロやら間奏が
むやみにカッコいい。ハロプロの他のグループにもこういう要素をもっと出してやってほしい。
ちょっとそのタイミングを逸した感はあるけれど、Wはカバーオンリーでライブをやっても
面白いんじゃないだろうか。ただ、「渚の『・・・・・』」の「かっことじとじ」に対する客席の
対応がやっぱりイマイチだったので、往年のアイドル曲への慕情にこだわる俺みたいな層は
完全に少数派なのかも知れない。その件に関してはちょっと寂しい(笑)。
とにもかくにも、アイドルコンサートが持つベーシックな楽しさを再確認できて良かった。
この組み合わせによるステージをこれからもまだまだ見せてほしい。